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雪の降らない僕らの街に -YUKIHURA-

雪の降らない僕らの街に -YUKIHURA-

第三十一話「自身との戦い」

ベン「よし、上陸するぞ」

九真「・・・高松城、なぜこんな海に隣接しているところでこんな耐水性がないんだ」

ベン「よし、曲輪にいく。準備をしておけ。」

九真「おかしいな」

ベン「何を言っている」

九真「なぜこんな隣接している場所で・・ここは確か・・・・あの秀吉の水攻めで有名な城」

ベン「・・・・まさか」

九真「いや、大丈夫でしょう。下調べは万全。自慢の水門も四国ごとしずめられては仕方がない」

ベン「そうか・・その言葉信じるぞ」
                   ダークウォーター
九真「いざとなったら濁流。でしょ」
                                テアオーシャン
ベン「この計画成功したらもう一度海道を使って帰るんだ。」

九真「へいへい」
    ヴィーターゼーエン
ベン「・・・消風!」





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呉部「くるぞ、準備をしておけ。」

清野「あのさぁ、別にさっきの鳥に乗って逃げても良かったんじゃないのか」

呉部「そうしたら、あいつらはこの水を退け、さらにここを拠点とする。そうすれば終わりだ」

清野「だめなのか?」

呉部「ここを落とされることになれば関ヶ原で敗退したわれらの軍は負けたも同然。」

清野「まけたのか?」

呉部「都井差に聞いた。圧倒的敗退だそうだ。というのはここを奪い、敵が攻めていったところをこちらが攻めるという作戦だったんだが・・・」

清野「だが?」

呉部「佐和山城主、彦根殿が謀反を起こした」

清野「なぜ見破れなかった」

呉部「驕っていたのかもしれない、一度倒した相手を敵にして・・・」

清野「そうか」



兵「到着しました。敵軍、曲輪付近に現れそのあたりの部隊を殲滅、天守閣へと向かわれています」


呉部「わかった、おそらくあいつは・・・九真」

清野「九真??」

呉部「九真 六九(きゅうま むく)水をあやつる超能力警察官だ。」

清野「九真・・・」

呉部「私は指揮をとらなければならない、お前はその九真にあたってもらいたい」

清野「戦うってことか」

呉武「あいつは強い、お前しかいない」

清野「しかし他の部隊も同様におなじ天守閣を目指しているなら・・・」

呉武「1対1の状況をつくりだす。お前は・・・本丸へ行け。」

清野「・・・他の共乃介や凧八は?」

呉部「護衛だ。」

清野「そうか・・・」

呉武「敵も待ってはくれない。早めにいけ」

清野「九真・・・」







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九真「進軍の様子は」

兵「順調です。あと1時間とたたずに天守閣へいけるかと。」

兵2「報告です。怪しげな物体を本丸で確認。至急確認してほしいと」

九真「俺一人で十分だ。お前らはそのまま天守閣めざして突き進め!」

兵「はい」


兵(あんな小さいやついたかな・・・)

兵2「それより急いでください!もしかすれば敵のわなかもしれない」

九真「わかった」

兵(なんで九真様を・・・その隊だけで確かめることくらいできるのではないのか」





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清野「まったく、なんで俺一人で・・・」

兵2「ここですここ、ここ!!」

九真「よし!・・・って・・・・」


清野「本当に一人で来たよ・・」

九真「おい・・こいつは」

兵2「自分の兵かどうかも見破れないとは・・・・笑わせてくれる」
         ゴブリン
九真「まさか!餓鬼!!」

兵2「気づくのが遅すぎたな」

九真「くそ!」

兵2「ぐはっ」




九真は水を指先から放出し、兵の首をきった。



清野「九真 六九だな」

九真「だれだ」

清野「清野重貴」

   スパイラル
九真「螺旋か。では、しんでもらおうか」

清野「こっちのせりふだ」

九真「こんな狭いところで戦わせるとは・・・外が良かったがしょうがないか」



清野は剣を抜いた。



九真「・・・その刀は確か・・名刀廻渡か」

清野「なぜしっている」

九真「ベンから聞いたよ」



清野(何でこの刀見るとみんな特別視するんだ・・なんだこの刀は」


九真「しかたがないか・・・いくぞ!」

清野「あぁ」






清野(・・・自分に勝つことが・・・・・・・・・できるのか)














九真と清野の戦い・・・・しかし清野の敵は九真ではない。自分自身だ。

この戦い・・・勝敗は清野にかかっている。



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