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雪の降らない僕らの街に -YUKIHURA-

雪の降らない僕らの街に -YUKIHURA-

第三十五「かごの中の清野」

烏賊八「やっとたどり着いた・・・」

グリフォン「ドウスル」

烏賊八「ま、とりあえず下ろしてくれ。」

グリフォン「わかった」

烏賊八「大丈夫か?」

清野「ん・・・」

烏賊八「意識は回復したようだ」

清野「ここ・・・は・・・・」
                      ビースト
烏賊八「江戸城だが・・・動くなよ、いま獣たちが怪我を癒している。」

清野「そういえばあいつは、九真は?」

烏賊八「大丈夫だ、交渉でなんとかなったよ」

清野「そうか・・・」


清野(あいつに・・・あいつに全く歯が立たなかった。正直言ってこいつらが来なかったら死んでいた・・・と思う。)



清野「呉部や共乃介たちは・・・・・」




ばさっばさっ




烏賊八「ついたー」

清野「おい」
                  グリフォン
烏賊八「ああ、あいつらか。今空獣がむかう」

清野「そう・・か、ぐっ!」

烏賊八「無理するな・・」

清野「無理するさ、つるを助けるまで・・・・」

烏賊八「とりあえず安全な場所までいくか、もうここも安全じゃなくなるしな。」

清野「・・・」
     グリフォン
烏賊八「空獣」


ばさばさ



清野「さっきの鳥と・・・」


烏賊八「あぁ、実は俺もな」


清野「さっきのやつは、その鳥だしたあと、消えたが・・・」

           ビースト
烏賊八「俺たちの獣の出し方は2種類ある。といっても媒体が変わるだけだがな」


清野「1つ目は」

                                 ビースト
烏賊八「みずからの体を媒体とするものだ。主に強大な獣を召還するときなどに使う」


清野「2つ目は」



烏賊八「自らの精神を対外に射出してそれを媒体とするもの、さっきのは自らの体を媒

体にするため、その召還した召還者がそのまま獣となるのだが、これは精神を媒体と
                ビースト
するから、今の俺のように獣と隣りあわせってことだ。ちなみに俺は自らの体を媒体

とした召還はしたことがない」


清野「なぜだ。」


             ビースト
烏賊八「それ相応の獣がいない。すべて精神を媒体とするだけで補えてしまうのだ。」



清野「すごいんだな」



烏賊八「それほどでもない。さて、これにのっていっきに上に行くぞ」




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水木「どうだった。」


九真「えぇ。それがどうも納得いかないんですよ、水木(すいき)さん」



水木「どういうことだ」



九真「あの清野とか言う男を助けるために紋を交渉の道具にしてきたんです」


水木「何!?」



九真「おかしいでしょう」




ベン「理由は・・・・・紋の価値が下がったか、それとも・・」



水木「清野重貴の価値が上がったか・・・・・」



            スパイラル
ベン「どちらにせよ、螺旋の過界への重要性は薄れています。一気に決着を」






水木「それはだめだ。何かの策略かもしれない。まずは・・・」




九真「紋の準備ですか」



水木「いちおうこれで鬼紋は手に入った」




ベン「未界の紋・・・治紋がほしいところだったが・・・」

 

 

水木「残る紋は・・・」




ベン、水木、九真「死紋!」




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つる「おい、清野たちは無事なんだろうな」

男「あぁ、それが条件だからな」

つる「わざわざ政府にとらわれて螺旋軍に入るって言うみえみえのうそを書き綴った手

紙まで書いたんだからなあ、無出意」

                  スパイラル
無出意「おちつけ、お前だって螺旋の一員だろ」


つる「まあな、もと超能力警察官、現螺旋正統治紋継承者だからな」


無出意「そうだな、丁重にもてなすよ」


つる「あいつらに何かあったらこの紋ごと闇に葬ってやる」


無出意「大丈夫だ。」






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                      スパイラル
ベン「それにしても、何故清野たちは螺旋に属しているのでしょう。」


水木「大方鶴梨が何か糸ひいてるんだろ。」



ベン「早めに始末しておかないと」



水木「あぁ。そうだな」



九真「つる・・・・・・」



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烏賊八「ちょっとここで休んでろ」

清野「ああ」





・・・・・・・・・・・









烏賊八「お、元気そうじゃないか」


つる「退屈でしょうがないよ」


烏賊八「やはり鬼紋は政府軍に譲る」



つる「ほら言ったとおりだろ、最初からしていればいいものを」



烏賊八「すまん」



つる「速くここから出してくれ、外の景色をもう何日も見ていない」



烏賊八「そうするつもりなんだが、情勢が厳しい。そう長く持つとは思えないしな」



つる「むぅ」
















    スパイラル
つるが螺旋側にいるために、この事実が清野たちにばれると戦う意義がなくなる。


清野は気づくことができるのだろうか、かごの中にいることに。





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