ほんとうに大切なもの
子供の頃に疑問に思っていたこと。 おかしい。 なんで。 たくさんの矛盾ある世の中で 絶望のようなものを感じたこともあった。 きっと今は、自分の子供の頃よりも もっともっと大きな絶望を抱える世界になっているんだろう。 大人となった私は 疑問を持ち続けていたあの頃の心を 思い出して考えるのではなく もう行動しなくてはいけないのだ。 宮沢賢治が注文の多い料理店の序で伝えた心。 わたしたちは、氷砂糖をほしいくらいもたないでも、きれいにすきとおった風をたべ、桃ももいろのうつくしい朝の日光をのむことができます。 またわたくしは、はたけや森の中で、ひどいぼろぼろのきものが、いちばんすばらしいびろうどや羅紗らしゃや、宝石いりのきものに、かわっているのをたびたび見ました。 わたくしは、そういうきれいなたべものやきものをすきです。 これらのわたくしのおはなしは、みんな林や野はらや鉄道線路やらで、虹にじや月あかりからもらってきたのです。 ほんとうに、かしわばやしの青い夕方を、ひとりで通りかかったり、十一月の山の風のなかに、ふるえながら立ったりしますと、もうどうしてもこんな気がしてしかたないのです。ほんとうにもう、どうしてもこんなことがあるようでしかたないということを、わたくしはそのとおり書いたまでです。 ですから、これらのなかには、あなたのためになるところもあるでしょうし、ただそれっきりのところもあるでしょうが、わたくしには、そのみわけがよくつきません。なんのことだか、わけのわからないところもあるでしょうが、そんなところは、わたくしにもまた、わけがわからないのです。 けれども、わたくしは、これらのちいさなものがたりの幾いくきれかが、おしまい、あなたのすきとおったほんとうのたべものになることを、どんなにねがうかわかりません。 大正十二年十二月二十日 宮沢賢治 大統領専用機ももたず他国大統領の飛行機に同乗させてもらって移動する ウルグアイ ムヒカ大統領のスピーチ。 http://www.youtube.com/watch?v=Q7aJcf_Lexsセヴァンの伝説のスピーチ。 http://www.youtube.com/watch?v=N0GsScywvx0自分の思う本当に大切なものを その生活をみただけで感じるような そんな暮らしをしていけるようになりたい。