2023/10/25(水)17:04
重箱読みと湯桶(ゆとう)読み
☆皆さん、お久し振りです。如何お暮らしでしょうか。お蔭さまで私も元気で暮らしています。
さて、先だって歌手のもんたよしのりさんが72歳で鬼籍(きせき)に入(い)られたと聞き、驚きました。早い旅立ちで残念です。リズム感に優れて歌が上手なかたでした。ご冥福をお祈りします。
新聞の記事で、もんた氏の本名が門田(かどた)さんであることを知りました。
門田(かどた)を「もんた」にしたのだと知り、今風に言えば彼のネーミングのセンスにも感心しました。
実は私が現在暮らしているC市に「門田」と書いて「もんでん」という姓のかたがいらっしゃいます。そこで、おとなの読者の皆様に対しては釈迦に説法なのですが、中学生や高校生の読者のかたもいらっしゃると思いまして、本日は「重箱読み」と「湯桶(ゆとう)読み」について書いてみたいと思います。
二字熟語がある場合に、次の四通りに分けられます。
① 音読み+音読み
② 訓読み+訓読み
③ 音読み+訓読み=重箱読み
④ 訓読み+音読み=湯桶(ゆとう)読み
以下、音読みはカタカナ、訓読みはひらがなで表記します。
例えば「山本」という姓の場合を上の4通りに当てはめると、
①は、サン+ホン 音+音
②は、やま+もと 訓+訓
③は、サン+もと 音+訓
④は、やま+ホン 訓+音
訓読みは音として聞いたときに意味が理解できるもの、音読みは中国語の発音が元になっているので音だけを聞いた場合に意味が理解できにくいものとされています。
本(ホン)の場合はbookで意味がわかりますが、本の訓読みは「もと」ということでご理解下さい。
また、音色と書いて「ねいろ」と言うこともあれば、「オンショク」と言う場合もあります。
歌手のもんたよしのりさんの場合は、「モン+た」なので「音読み+訓読み」で重箱読みになりますね。
重箱読みの例を挙げます。
重箱(ジュウばこ) 本箱(ホンばこ) 本屋(ホンや) 本物(ホンもの) 本棚(ホンだな)
番組(バンぐみ) 新型(シンがた) 新顔(シンがお) 経木(キョウぎ) 額縁(ガクぶち)
役場(ヤクば) 役割(ヤクわり) 職場(ショクば) 反物(タンもの) 客間(キャクま)
団子(ダンご) 竹輪(チクわ) 素足(スあし) 雑木(ゾウき) 残高(ザンだか)
台所(ダイどころ) 縁組(エンぐみ) 献立(コンだて) 桟橋(サンばし) 路肩(ロかた)
金星(キンぼし) 金熊(キンくま)
湯桶(ゆとう)読みについては、湯(ゆ)と桶(おけ)なので、現代人であれば木製の洗面器を「湯桶(ゆおけ)」と言っても良いように思いますが、江戸時代には湯桶酒(ゆとうざけ)と呼ばれる言葉があったようです。
時代劇で大きい桶にお酒を入れて贈り物をしている場面を皆さんもご覧になったことがあると思います。
湯桶読みの例を挙げておきます。
湯桶(ゆトウ) 朝晩(あさバン) 荷物(にモツ) 身分(みブン) 夕食(ゆうショク) 合図(あいズ)
手本(てホン) 見本(みホン) 高台(たかダイ) 場所(ばショ) 敷金(しきキン)
※豚肉(ぶたニク) ※鶏肉(とりニク) 雨具(あまグ) 油絵(あぶらエ) 麦茶(むぎチャ)
丸太(まるタ)
※小川環樹・文学博士(湯川秀樹・理学博士の弟)の『新字源』によると、「肉」の「ニク」は音読みで呉音です。
漢字の音には漢音、唐音、呉音とあります。
日本語はおもしろくて難しいですね。
文責 元・占い師 ルビー
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