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シュタイナーから読み解く神秘学入門

シュタイナーから読み解く神秘学入門

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2005年11月24日
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カテゴリ:映画をノベル
 バットマンをみて、最も記憶に残ったのは、「人間はなぜ落ちるのか?」という問いに、主人公の父親の信念でもある答えの「それは這い上がるためだ!」で、その太古の叡智をも髣髴とさせる答えに魅了されてしまった!

 更に、これに以下の神秘学的問答を付け加えたいぞ! 

 「悪魔も落ちたのだが、では、人間と悪魔の違いはなんだろうか?」という問いであり、「悪魔は落ちたままで、這い上がることを知らない、そして、退屈なあまり、更に落ちる仲間を探そうとし、誘惑する。だから、悪魔に近寄ってはならない。人間はあくまでも自力で這い上がるのだ!」という答えである。

 神秘学によると、蝙蝠は悪魔(龍)の化身とされる。蝙蝠は黄泉(黄昏)の使いで、夢のような幻想を醸し出すものとされる。それは、蝙蝠が発する残存物(科学でいう超音波)が、人間の感情に影響を与え、悪魔(龍)に取り付かれやすくするからである。
 
 バットマンでは、その関係を、人間に与える恐怖としてうまく描いていたように思えた。悪魔は、人間に恐怖を与えて、誘惑し、奴隷化するのだから。悪魔に打ち勝つためには、恐怖心に打ち勝つ自制心を養わないといけない。それには、自分という自我を強化しないといけないといわれている。

 バットマンでは、復讐心も問題として取り上げられていたが、復讐心も自制心をなくした行為にすぎない。悪魔は恐怖により人を支配し、その憎しみにより奴隷化する。

 「左の頬を打たれたら、右の頬を差し出しなさい」といったキリストの山上の教えこそ、悪魔に打ち勝つ自制心の萌芽なのである。フィクションとはいえ、バットマンでは、主人公の父親は、貧しき暴漢に、命を奪われたが、その死によって、暴漢の心に、火を灯すことのきっかけとなり、しいては上流階級層の治安問題の教訓にもなった。生憎、暴漢は殺されてしまったが、死ぬ前に自分の罪を悔いただけまだ救いがあるだろう。

 霊学には、生きている間に、自らの罪を意識しないものは、死んだ後、死んだ事さえ認識できないひたすら孤独な存在になるという。まるで無関心という永遠の独房に入れられた囚人と化すのである。そこで、今生で行った自分の他者に対する行為を、他者の身となってひたすら経験されつくされる。あの世とこの世はポジとネガの関係にあるからだとされる。

 死ぬことにより、自分が他者に与えた行為を経験するのは、魂にとって救いのことなのである。それこそがカルマといわれるものである。これがなかったら、魂は、自らを浄化することができす。悪魔の食い物にされてしまうのである。そういうことがないように、月の天使(神々)たちが、人間のために、カルマを背負わせることを、悪魔と取引きしたといわれる。

 神秘学では、我々は、今生で死ぬと、まず悪魔の領域(地球から月領域まで)にいくといわれる。そこで、自らの行為をふりかえらせられ、反省を行う。苦痛を与えたら、与えた人の何倍もの執着心となって、まるで火で焼かれるかごとくの苦痛を味わうとされる。ちなみに、余談だが、この世界を欲界といい、河童のような生き物にも巡り会うという。

 河童とは、この世のものではなく、あの世の生き物なのである。太古では、霊力をもっていた人も沢山いたので、この世の生き物のように語られたのである。龍、天狗、狐もそうである。それらは多種多様存在し、人間と同じように善いものから悪いものまでいる。悪いものを総称して悪魔という。

 神秘学では、これらは自然霊と総称され、4つの元素霊、土、水、火、空気の妖精として分類されている。

 人間がカルマを背負わされているのは神々の救いの行為であり、これが人間の魂が、神々の領域まで這い上がるヤコブの梯子のような役割を果たしている。悪魔にはカルマがない。悪魔は自ら這い上がれない。しかし、悪魔は人間(の感情)にとりつくことができる。だから、悪魔は人間を通して再び這い上がるしかない。人間は悪魔を背負っていかなければならない。

 人間の周囲は悪魔だらけといってよいだろう。人間は、バットマンとなって、その恐怖心を、一歩一歩克服していくしかないのだ!





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Last updated  2005年11月24日 12時51分07秒
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