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カテゴリ:よもや話
「天網恢恢疎にして洩らさず」とは、老子の出典だが、勝海舟も座談で以下のように語っている。
人には何か使い道がある 「人はどんなものでも決して捨つべきものではない。いかに役に立たぬといっても、必ず何か一得はあるものだ。おれはこれまで何十年間の経験によって、この事のいよいよ間違いないのを悟ったよ」 人材は探す側の眼玉1つ 「近頃世間で得々西郷がいたらとか、大久保がいたらとかいうものがあるが、あれは畢竟自分の責任を免れるための口実だ。西郷でも大久保でも、たとえ生きているとしても、今ではもはや老耄爺だ。人を当てにしては駄目だから、自分で西郷や大久保の代りをやればよいではないか。 (中略) 太公望は、(略) ただ朝から晩まで釣ばかりしていた男だ。人才などは騒がなくつても、眼玉1つでどこにでもいるよ。 天下の事に任ずるくらいのものは、今日朝野にどんな人物があるかということは、常に知っていなくては困る。おれなどは、あらかじめその辺を調べて、手帳に留めておいた。すると、瓦解の際におれの向うに立った奴は、西郷を初めみな手帳の中の人物に洩れなかったよ。天下に人物のいるいないかくらいの事は、坐ながらにして知れるようでなくては、とても天下の大事に任ずることは出来ない。」 海舟は、また、島津斉彬に、以下の2つのことを教わったという。 1.人を用いるには、急ぐものではない。 2.1つの事業は、十年経たねば取り留めの付かぬものだ。 つまり、人間を使うことこそ、最も重要なことであるといえる。人間の見極め、いまでいう人間学が最低限必要だということだろう。 現代のように、人を人とも思わずに、モノのように、まるでコスト削減、経費節減とばかりに、雇用を切り捨てにかかるのは、天下に対して、無責任で、邪道の極みということになるだろう。 人材がいないのでもなく、人材に金がかかるのでもない。要は、見る目、観察眼に乏しいのである。とどのつまり、人間を見る眼、命を養う心が乏しくなってきた証なのであろう。 人間を見る眼がないので、金がかかるわけだ。雇用を削るよりも、人を見る眼を養えばよいのである。 いまの会社は、日本人のなかに、日本人を見る眼がないから、外国人のようなやつが、出てきて、外面体裁を、コストカットで、外科手術をやる。しかし、重要なことに気づいちゃいない。それでは対処療法であって、根治治療ではないってことなのである。外国人なぞは、適当なその場の利益をもって、自分の国に帰ってしまえばいいだけだから、正に無責任なもんである。 そして、遠隔操作で、利益を吸い上げるシステムをつくってしまえば、更に良いてなもんで、もう、やり放題すき放題のオンパレードである。その間に、どれだけ日本人の、人間を見る眼が失われてきたか、日本人の日本人たる美徳が失われてきたか。 それら日本人の美徳が失われたのは、外国人のせいではない。 自分たちが、人を見る眼を養わなかったせいなのだ! 自分たちの文化を疎んじてきたせいなのだ! いまからでも遅くない、日本人のなかに、その見る眼を養えばよいだろう。1億2千万人もいれば、現代の西郷や大久保がいてもおかしくなかろう。 政治家に、人を見る眼がないから、いかにも政治家らしくない者が溢れているのであろう。政治家にも色々いてもよいが、使い方を養うべきなのである。 海舟の座談のなかに、以下のように、党をつくるなという戒めがある。 党をつくるな 「人を集めて党を作るのは、1つの私ではないかと、おれは早くより疑っているよ。人はみな、さまざまにその長じるところ、信じるところを行えばよいのさ。社会は大きいから、あらゆるものを包容して毫も不都合はない。 卑近の例だが、酒屋も餅屋も、慈善家も高利貸しも、差別無く貸家に住まわせてよいと同じだ。大家はただ家賃だけをとり、適当に監督すれば、それでよいのさ。世の中の事でも、ただ機会と着手と、この二つをさえ誤らなければ、なに物でも放任しておいて差し支えはない。」 我々に欠けているのは、財政ではない。人をみる眼なのである。 TVに出る回数よりも、その人が大臣の地位についたことで、社会が乱れたか、平和糧に治まっているのかということなのであろう。 前者であるのは、大臣がその任に無いこと明らかであろう。社会が乱れる責任は、国の権力者にあること真実なり。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2006年03月29日 22時26分31秒
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