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シュタイナーから読み解く神秘学入門

シュタイナーから読み解く神秘学入門

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2008年03月19日
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カテゴリ:よもや話
 現代の政治は非常に歪んでいる。あまりに歪んでいるのは、つまり人心が歪んでいるからであるので、その歪みを正すために、格好な書である海舟語録を挙げたいように思う。

 大道廃れて仁義あり

 とは老子の格言だが、つまり、現代は、大道廃れて仁義がとやかく喧しく云われる世の中になったわけである。大道が廃れ、行ないが行われず、言ばかりが先行しあれこれ言われるので、喧しいばかりで、仁義、仁義というわけである。

 要は、人がよくない。人徳がないということに尽きる。ただそれ、人徳は自己修養あるのみである。

 これから、機会をみて、ブログに、なるべく現代風に改め書き込んでいきたい。

 ■道について

 質問;「道とは何かを伺いたいのですが」

 海舟先生曰く;「主義だの、道だのといって、ただ是しかないと決めつけるのは、よくない。一言に、道といっても、大道もあり、小道もあり、上には上がある。そのうち一つをとって、他を排斥するということは、決してしません。

 誰かきて、様々に喧々諤々いいますが、「そういうこともあるかもね」と言って、言い争いはしません。

 そして、後で、じっくり熟考し、色々比較してみて、上には上があると思いつくと、誠に愉快です。研究というものは、死んでしまって初めて終りで、生きているうちはとにかく苦学です。1日でもやめることはありません。

 まぁ、私などは、ふてぶてしい奴というのでしょう。しかし、そう急いても仕方ないですよ。寝転んで待つのが一番です。西洋人の忍耐強さには、実に感服しています。

 伊藤サン(伊藤博文)の外交のように、成功か、不成功かが、直ぐにわかるのは、余り感心しません。李鴻章の今度の処置(日清戦争の講和条約)などは、巧みなのか、馬鹿なのか、少しもその結果がわからないのには、大変驚いています。大馬鹿でなければ、大変、上手なのでしょう。

 これまでの長い経験からいわせてもらえば、大抵、日本人の目に大馬鹿者と見えるのが、実は、偉大な人物のようです。

 (注;海舟は、このような日本人の短気でせっかちな性質を嫌っている。直ぐに結果を求めるというのは、要するに根気がない、忍耐強くない、守銭奴や、成金の商人気質や、坊っちゃん育ち、公家育ちの風を嫌ったわけである。海舟は小器量を箱庭つくりと呼んでいる。
 現代でも、日本人は肩書きに弱いが、要するに、人間をじっくり観察する気力に欠け、見抜く眼が脆いだけである。肩書きでの判断は容易で誰でもできる。)

 西郷(南洲、隆盛)なども、本心を打ち明けても、相手にする者が少なくて、誠に寂しかったようです。私なども、不忠者(反逆者)などといわれて、何度となく、殺されかけた。

 山岡(鉄舟)や、一翁(大久保忠寛)ぐらいは、後に少しはわかってくれたようです。二人とも、すぐに熱くなる方で、心配性だから、早く亡くなってしまった。私は、ふてぶてしい性分なので、長生きしてるよ。」

 質問;「慰めというものはありましたか」

 海舟先生曰く;「家内も、娘も、みんな反対さ。誰も、私に賛成しなかった。しかし、この(反対の)上には、また道があると思い巡らしては、いかにも面白かったよ。

 又、途中で殺されて、私に代わる者があるかという心配もあったが、そんな心配は、いらないよ。ただ、行うべきことを行えばよい。自分で、身を殺すようなことさえしなければ、よいと決めて、安心していました。

 人を集めて党をつくるというのは、私利私欲ではないかということを、早くから疑っていました。人間は、皆それぞれの長所があるから、信ずるものを十分行えば善い。世の中は広いから、酒屋でも、餅屋でも、高利貸しでも、一つの借家に住ませて善い。それでも治まってゆくと思っていたよ。

 機会と、着手の2つさえ、誤らなければ、皆放任しておいても大丈夫です。」





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Last updated  2008年03月19日 22時05分44秒
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