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シュタイナーから読み解く神秘学入門

シュタイナーから読み解く神秘学入門

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2008年04月17日
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カテゴリ:よもや話
 古今東西、世が治まるも、乱れるも、結局は、当人の器量や心掛け、つまり人徳に帰する。現代は、あまりにも不徳のいたす人物が、お門違いに政権につくので、世が乱れ、難問が次々と押し寄せ、ついに、人心腐敗に陥り、信頼が失われ、世が乱れる。

 世を乱す人物を奸人、そして、その集団を奸族と称する。さしずめ、いまの内閣は、奸族内閣といえるだろう。

 現代の奸人よりも、まだマシのようだが、伊東巳代治という人物がいる。

 日本近代の儒(陽明)学者の安岡正篤の書を読むと、「六験」という人物評価の仕方の例に、この伊東巳代治が出てくる。その癖の見分け方の部分を抜書きする。

 「原敬さんが、なかなかこういうこと(人物の癖)に通じておった人で、今と違って衆議院の上に貴族院があり、貴族院の上に枢密院がある。これは怖い爺さんばかりが集まっておって、憲法の番人を以て任じておった。

 これを統裁しておったのが伊東巳代治という、これは大変な難物で、頭が良くて弁が立って、長く伊藤博文公の書記官長をしておった。博文公よりも伊東巳代治の方を役人はもて余した。なかなか厄介な爺さんで癖のあった人と見えます。

 大木遠吉さんと一夕懇談した時、たまたま伊東さんの思い出話が出て、『あのくらい嫌な人はなかった。大臣をしてあの人くらい難物はなかった。彼の屋敷に行って、いろいろ話をして、辞去して門を出たら一ぺん羽織袴をパッと振わないと、気がすまなかった』というようなことを言っていましたから、よほど感じの悪かった人とみえる。」

 原敬は、この感じの悪い爺さんの骨董という癖を見破り、爺さんが、いかにも好きそうな骨董品を取り寄せ、家に飾って、爺さんを招きよせては、見せびらかしながら、爺さんが拒否した、ある案件を、話ながら、最後に、その骨董品を土産にもたせて帰し、その案件を通してしまったという話である。

 つまり、原敬の方が一枚上手だったというわけなのである。

 さて、この感じの悪い伊東巳代治爺さん、勝海舟も、大嫌いだったようで、人物評で以下のように語っている。海舟は、いつものように皮肉交じりに語っている。
 
 「伊東巳代治は、利口者さ。おれは、あの親を知っているが、何でも長崎の乙名(おとな)の組下ぐらいであったよ。その倅にしてはよく出世したものさ。だが、仕方のない事にまだ幅がない。

 利口ばかりでは国は治まらない。(武田)信玄が生きている間は、流石の(織田)信長でも黙っていたのに、一朝、信玄が死んで(武田)勝頼の代になると、じきにあの始末さ。しかし、勝頼は決して馬鹿ではないよ。それに左右には元老(重臣)も沢山いたけど、国はやっぱり亡びたよ。巳代治もまだまだ政治家にはなれないのさ。」

 それで、原敬に対する人物評価はどうかというと、山県有朋が、「原は偉い奴だった。あんな男を殺されたら、国家はたまったもんじゃない」と嘆いたというから、どうみても、原敬の方が、伊東巳代治よりも、大きかったようである。

 現代では、殺されるどころか、言い訳がましく、未練たらしく罵ったり、病院に逃げ出す者までいて、よく、この国は亡びないものだと思うが、逆から考えてみれば、はじめから、存在感がないから、いてもいなくても同じということに、大勢に影響がないわけなのだろう。しかし、確実に日本社会は混迷していることだけは確かである。

 さしずめ、伊東巳代治を現代でいえば、中曽根を大きくしたような感じだろう。(大連立のときに、石原都知事とテレビに出て、超KYぶりを発揮したのには、国民は皆興ざめしたようです。あれで、この中曽根っていう人は、一気に感じの悪い、不人気爺さんに格を下げたね。日本では、爺さんがテレビで怒るなんてのは、いただけないね。怒るんなら、社保庁や厚労省や財務省に対してだろう。嫌な爺さんだよ!)

 それでも、伊東巳代治はまだマシで、この巳代治に比べれば、役人にまで舐められ、それも汚職腐敗役人たちに、牛耳られるわけだから、いまの大臣は赤子のようなものなのだろう。とても、小さくて、マスコミに映るしか存在感がないようである。馬鹿らしいたらありゃしないね。こんな小さな連中が、大きな米国や中国やロシアを相手にするんだから、なんでもハイハイといってうなずいてきちゃうんだろうな。

 うなずきトリオって、一昔前にお笑いで流行ったが、小泉、安倍、福田は、なんでもうなずきトリオだろうな!





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Last updated  2008年04月17日 23時11分40秒
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