3296839 ランダム
 HOME | DIARY | PROFILE 【フォローする】 【ログイン】

シュタイナーから読み解く神秘学入門

シュタイナーから読み解く神秘学入門

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! --/--
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
2008年06月02日
XML
カテゴリ:神秘体験空間
 人智学の観点から見ると、人間は基本的に非常に複雑な存在である。人間は肉体をもっているが、肉体は鉱物界を支配する法則と同じ法則によって支配され、鉱物界と同様に構成されている。同様に、人間は、その存在における第二の、より高次の構成体であるエーテル体、もしくは生命体をもっている。次いで、楽と苦、喜びと悲しみ、本能、願望、熱情の担い手であるアストラル体をもつ。

 人間が目で見、手で触ることができる体(肉体)より、人智学が明らかにする、この体は、現実的でないようにみえるが、実は肉体と同じくらい現実的な、人間の構成体の1つである(肉体が正の波動であるなら、アストラル体は負の波動)。

 そして、人間の第四の構成体を、自我(の担い手)と呼ぶ。更に、現段階での人間の発達(進化)は、自我の働きかけによって、他の三つの構成体を変容させる事にある。

 また、未来においては、人間の自我は、自然、或いは自然の中で活動する精神力(神々の力)によって、上記の三つの人間構成体から、作り出され、人間に与えたものが何も残らない形で、上記の三つの構成体を変化させる。

 というのも、苦と楽、喜びと悲しみ、イマジネーション、感情、波打つ知覚力の担い手であるアストラル体は、元々、人間の参加なしに、つまり人間の自我のいかなる貢献もなしに、(神々により)創造されたからである。

 しかし今では、人間の自我は活動的になり、アストラル体全ての性質と活動を純化し、清め、従属させるような形で働いている。もし、自我がアストラル体に、ほんのわずかだけしか働きかけなければ、人間は、本能や願望に支配されるが、もしその本能や願望を、徳へと浄化させ、乱れた思考を論理の糸で秩序づけるなら、その時、アストラル体は、自我の参加なしに作られたものではなく、自我の産物へと変化するだろう。

 もし、自我が、アストラル体を純化する、この仕事を意識的に完遂するなら、今日では、人間進化の中での、正にスタートが切られた段階に過ぎないが、この自我により、意識的に変化させられたアストラル体の部分を「霊我」、或いは東洋哲学の用語を使えば、「マナス」と呼ぶものとなる。

 (三種の神器のマナである→マナの壺=勾玉)

 自我がアストラル体だけでなく、異なる方法、より強力な方法で、エーテル体にまで働きかけるとき、自我により、変化させられたエーテル体の部分を「生命霊」、或いは東洋哲学の用語で、「ブッディ」と呼ぶ。

 (三種の神器の鏡である→十戒の石板=鏡)

 そして最後に、自我が非常に強力になり(遥かな未来において生じるが)、肉体を変化させ、その法則を規制し、浸透することにより、肉体の中に生きる全てを支配するとき、この自我に制御された肉体の部分を「霊人」、或いは、また、この働きは呼吸プロセス(過程)のコントロールから始まるので、東洋哲学の用語で「アートマン」と呼ぶ。

 (三種の神器の杖である→アロンの杖=剣)

 このように、人間を、最初は四つの構成体、つまり、肉体、エーテル体、アストラル体、自我から構成されるものと見る。そして過去に由来する人間存在の三つの構成体と同様に、自我の働きによって創造され、未来に向かって発展する人間の三つの構成体について語ることができる。

 (自我による変化;アストラル→マナス、エーテル→ブッディ、肉体→アートマン) 

 こうして、肉体、エーテル体、アストラル体に、霊我(マナス)、生命霊(ブッディ)、霊人(アートマン)を加えることにより、七つの構成体から成る人間について語ることができる。

 しかし、これら最後の三つの構成体を、遥かな存在、つまり人類の未来の進化に属すものと考えるとき、人間は、ある意味、既に現在においても、そのような発展(進化)の為の準備を行っているということを付け加えねばならない。

 人間が、自我により意識的に、肉体、エーテル体、アストラル体に働きかけるのは遥か未来に過ぎないが、自我は既に無意識の中で、つまり充分な意識のない状態で、人間存在の、これら三つの構成体をまだボンヤリとした活動に基づいて変化させつつある。その結果は、既に存在している。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2008年06月03日 21時57分08秒
コメント(0) | コメントを書く



© Rakuten Group, Inc.
X