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カテゴリ:映画をノベル
最近、レンタビデオで、DVDばかりみているので、ブログが疎かになってしまった。さて、そこで、代わりに、DVDビデオの感想を書きたい。
まず、「アイアムザレジェンド」をみたのだが、ホラー映画だとは知らず面食らってしまった。なんだか、ゾンビの現代版という感じで、目新しさはまるでなし、最後は、主人公が、エイリアン3のように、犠牲になって死ぬのだが、なんだか、もう見飽きたという感じで、サイテー作品の部類に入るだろう。 ウイルスミスを期待してみたのだが、全くの失敗作品だった。レンタル料半額の日にかりたのがせめてもの救いといえる。ウイルスミスは、ユーモアさが全く殺されてしまったという感じで、主人公のラストとともに、記憶から消したい作品といえるだろう。 「アイアムレジャンド」は、そういうわけで、評価☆は無しとしたい。 あまりに、架空の物語をみた後は、やはり現実にかえって、大人の作品をみたいと思って、次に、みたのが、あの「911」をつくった、マイケルムーアの「シッコ」である。 非常に秀逸なドキュメント作品である。アメリカの問題点が見事に浮き上がった作品といえる。アメリカで疾患に罹ったら、「金持ち以外は死ね」というのがはっきりくっきりと描き出されている。この作品をみると、アメリカという国は、1%の金持ちのためにある国家といえるだろう。 「911」で緊急活動を行った消防隊員やボランティアの人たちは、911後の義援金を集めたときだけ、英雄視され、かりだされ、その後、後遺症で悩んでいるのに、知らん振りで、国から、医療費も支給されないという。その構図は、「硫黄島からの手紙」の星条旗を掲げた兵士たちとそっくりである。 この映画をみると、アメリカの国が、ユダヤ系に牛耳されているという謀略説も信憑性を帯びてくる。医療は、保険会社の富のためにあるようで、医師は、保険会社の言いなりで、医療拒否をし、高額の給料を受け取るという。全くキリストの説く言葉と相反している。 アメリカは偽キリスト教国で、悪魔の国という名に相応しいように思える。現状を知らずに、まるで、受身で、そのようなアメリカの真似をしている日本は、阿呆としかいいようがない。アメリカの病院は、名前だけ立派で、中身は冷酷ということが、確かマーチールーサキング病院に入院を拒否されたために死亡した患者の話から伺えた。 マイケルムーアが、カナダ、イギリス、フランスと先進国では、医療費が無料で、しかも税金もそれほど高くないのをインタビュー形式で聞いていくところは、コメディのようで、大笑いを誘う。それぐらい、米国市民は政府に騙されているということなのだろう。 映画では大笑いを誘うようにつくられているが、本心は悲劇なので、笑えないと思う。米国では、あまりに高額な医療費や薬価のため、キューバーにいって医療を受けたとき、その素晴らしさに患者が泣き出してしまう位である。 日本も、馬鹿小泉政権のときに、米国に見習って、医療費を大幅に削減した。日本には、皆保健制度はあるが、無料ではないので、おそらく、先進国では、米国についで不満な人が多いと思う。そういう意味では、日本は非常に中途半端で、どっちつかずといえる。 医療ではないが、厚生福祉で、フランス人なんか、最低3週間、長くて3ヶ月も有給がとれるというから、日本人と米国人は、なんで、こんなに働かなければいけないのか理解に苦しむだろう。金持ちが政府を盾にして、貧乏人を働かしているのである。在住フランス米国人にいわせれば、政府は国民を恐れているという。やはり、一度位、フランスのような革命を起こすべきかも知れない。 そもそも、医療費というのは政府が税金を徴収しているのだから、政府もちで、無料なのが普通だろう。米国の方がおかしいともいえる。病気になれば、儲かるシステムや、死に際して、高額な金をまきあげるシステムは、悪魔のものとしか思えない。よくもそのようなカネで、贅沢な生活を行えるのか不思議でもある。米国の金持ちは、悪魔なんだろう。 米国は、キューバーをコミュニストと散々に罵っているが、医療に関しては、キューバーの方が、全く上で、医療に限らず、奉仕の点でも、あまりに抜きん出ているようにみえたのは、マイケルムーアのつくり方にあるのだろうか? 米国とキューバー、どっちが真のキリスト教国といえるのか? 疑問に思う。米国は、キリストの言葉を利用して商売をしている国だけでしかない悪魔の国なのではないか?と思える。 社会主義は嫌いといいながら、実は、最も資本社会主義なのは、米国といえそうだというコミカルな皮肉まじりの映像が展開される。このような悪制度をはじめたのは、悪名高き大統領のニクソンである。ベトナム戦争といい、ニクソンという奴は、正真正銘の悪人といえる。 そのような歪な政府に従って戦場まで行く、米国市民は尊敬できるが、政府の要人には同じ人間として、嫌悪感さえ覚える。彼らの頭のなかは、金、金、金なのだろう。 こんな国が戦争を世界に仕掛けているのである。日本は、こんな政府に従っていていいのだろうか? まるで、後期高齢者医療制度は、この米国の日本版ともいえるものである。我々は奴隷ではない。 アメリカを大嫌いになりたい人にはおススメである。アメリカ人の長所は、この映画でフランス人が語っているように、アメリカ人は素直に間違いを認め、正すという点にある。はやく、ブッシュのような間違いだらけの国を正して欲しいと願うのみである。 勿論、「シッコ」の☆は、5つの満点評価にしたい。☆☆☆☆☆ さて、最後に、「母べえ」をみた。日本のなかで、いま一番の監督といえば、やはり山田洋次だろう。昔は黒澤、今は山田洋次といえる。「母べえ」も決して派手さはないが、じっくりと泣かせる見事な作品だった。 映画の出来ではなく、終始みていて腹が立ったのは、日本の戦中の人たちの非人情さにある。日本の戦時中ほど、不自由な生活はなかったのではないだろうか?と思わされる。 なんだか、威張り腐って偉そうな大人たち。警察官なんか、庶民を見下して生きる嫌な人間である。周囲には、上司には媚を売り、目下の者は馬鹿にして、やること全てが幼稚なのが、非常に歪な社会をつくっている。これが昔の日本だと思うと、ゾッとするのである。 戦時中の警察官ほど卑劣な連中は少なくなかったのではないか?と思う。他人の部屋に勝手にどかどかと踏み込んできて、他人の幸福を破壊して、連行して、拉致して帰っていく。まるで、北朝鮮のようでもある。国内だけでなく、海外でも同じことをしたから、日本人は、アジア人に、非常に嫌われたのだろう。 戦時中の日本は、まるで自分を殺さないと生きていけなかったようである。それでも、自殺せずに生きていけたというのは、何故なのだろうか? 不思議に思える。日本人の忍耐力の強さなのだろうか? 恐らく、この「母べえ」のような真に忍耐強い、真の愛を知っていた母親たちのお陰なのだろう。 このような人たちからみたら、当時の政府やお偉いさんは、馬鹿な連中ばかりだっただろう。そんな馬鹿な連中の権力にも負けずに必死に耐えて生きてきた、いまは亡き、90代の母親たちのお陰で、日本は戦後復興を遂げたことが、よくわかる。 全く馬鹿な戦争をはじめ、負けた日本! しかし、この映画をみていると、こんな日本は、負けてよかったと思えるから不思議である。政府の連中は、自分ばかりが贅沢をしておいて、庶民を戦場に送りまくっているのだから。こんなんで、勝ってしまったら、庶民の怒りが、おさまらないだろう。 特に、作品中の、贅沢防止隊という、なんだか、贅沢を言いがかりに検閲をしてくる、馬鹿中年婦人には、激しい怒りを感じた。僻みや嫉妬もいい加減にして欲しいものである。上層部に注意できないから、弱い連中ばかりをターゲットにして卑劣極まりない。 一番、怒りを感じたのは、「母べえ」の父が、スキヤキという贅沢をしておきながら、自分の立場を忘れて、「母べえ」を、「お国の兵隊さんは、贅沢なんて言ってられないのだから」と叱るところである。 「お前はなんだよ!」と思わず、画面にツッコミを入れたくなった。全く卑劣な大人たちに溢れていた社会は、戦時中なのだろう。なんだか、自分の弱音や愚痴を説教に置き換えた発言で、見苦しさを感じた。 このような大人たちをみていれば、自然、無責任にならざるを得ない。ひょっとして、いまの60~70代の大人、団塊の世代がエゴ丸出しの割りに、無責任なのは、そのせいなのかとも思った。アメリカには平身低頭で、日本人には、威張り散らしている官僚が目に浮かぶ。 織田裕二じゃないけど、「あんな日本に生まれなくてよかったぁあ!」である。靖国問題なんか、糞食らえ!って思う。A級戦犯なんか、憐れみ蔑むことはあっても、誰が拝むか。 いまの日本にも、戦時中の面影が残るのが、非常に悲しいばかりである。恐らく、終戦の勅語を聞いて涙したのは、そのような独裁政府から、解放されたという、嬉し涙だったのではないかと思う。 それにしても、多大なる600万という人命を失わないとわからなかったのかと思うと、日本人って、馬鹿なんじゃないかと、いまの政治家をみていて、心底激しく思わざるを得ない。多大な人命を失う前に、わかるだろうが、いまの米国政府のような悪魔支配に気づかない人たちは、まだまだ多いのだろう。だから、天文学的な財産の金持ちはいても、戦争はなくならないのだろうね。 「母べえ」の評価も勿論、母強しで、☆☆☆☆☆ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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