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シュタイナーから読み解く神秘学入門

シュタイナーから読み解く神秘学入門

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2025年03月18日
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カテゴリ:神秘体験空間
現代人が物質界の教科書とすべき、量子力学や超弦理論を、古代叡智で紐解けば、それらは、神の言葉のロゴスの一断片にすぎないのがわかる。

量子力学は、ヘラクレイトスの、万物は流転するのを、デモクリトスの原子論に当てはめて、物質界が幻想であり、物質で表現するには限界があり、せいぜい確率統計学で表記するしかないのを示し、超弦理論は、この物質界を超えた世界が、並行宇宙として存在する、のを鏡像関係として解き明かそうとしているが、古代人が説く、知識と叡智の違いがわからないと、所詮は、キリストの言った砂上の楼閣にすぎない。

とどのつまり、現代人は見えるもの、聴こえるものしか存在していない、と思い込んでいる。以前も紹介したが、現代人が認識しているのは、宇宙全体の全波動域の、ほんの一部の可聴域や可視域でしかない。つまり、物質界で生きる経験からくる感覚でしか信じられないのが知識であり、知識をいくら集めても、物質界を超える叡智には到達できない。

例えば、日本で暮らす経験しかもたない人が、アフリカにしかいない動物の知識を、アフリカに行くか、アフリカから持ち込まない限りは、そして、アフリカで使われている知識に信憑性を感じない限りは、そのような知識を持てないのと同じである。

これはキリストが太陽からその知識を持ち込んでも、キリストの言うことに信憑性を感じない限り、地球を卒業できないのと同じで、猫に小判で、地球人に道徳といってよいかもしれない。例えば、地球人はUFOを物質現象で説明しようとするが、例え、物質現象で説明できても、その背後で物質を動かしている時間や時空の運動の意味づけ、つまり地球に自然現象を起こしている、精神的な主体を読み解けないまま、そんな存在はいないものとみなし、感知しないでいる。

数百年前、この地に住む人々が、風神、雷神と、自然のなかに神々の意志を擬人化して表現していたのを、現代人は、まるっきり捨て去っている。これは自然現象を、物質的な文字や音に分解したり、人間社会の、言葉が文字や数字、符号の羅列で、音楽が音符や音階の羅列でしかない、というのと同じで、自然現象の背後や、言葉や音楽の背後にある精神、心を無視している。

現代人は、心の法則を無視しているから、現代人の話す言葉や奏でる音楽に、叡智が感じられずに、言葉や音楽で、論争し、闘争し、戦争するのである。言葉や音楽で、高揚させて、論争や闘争や戦争の地へ、人間を送る。言葉や音楽で、互いの立場を超えて互いを理解させる知恵や叡智が欠けているのは、道徳やモラルに沿った生き方を、神の言葉を理解しないからである。

叡智の、心の法則とは、物質界の万物流転の法則のなかで、不変な、目にみえない、聴こえない、精神的な法則なのである。だから、人間は詩や俳句、音楽のメロディーに感情が揺さぶられるのである。神の心の法則から、感動し、喜び、悲しむわけで、この国の伝統では、言霊とも呼んでいる。

物質を動かしている精神的な、神秘学的な霊的な法則、神の言葉まで考えが至らないから、現代人は、知識を盲信し、叡智にまで達しないのである。だから、知識で自他を分離し、お互いを区別し、差別し、利己心に埋没してしまう。神の言葉を理解するには、道徳やモラルに沿った生き方をしないとわからないわけなんである。日本文化の詫び寂びの精神とは、元来、自然のなかに、神の言葉を探すものだったはずである。その神の言葉を探す方法が、神道となったのである。

物質界の背後に精神の、霊の世界、そして神の世界の天国があるのに気づかないから、物質界での物質的な知識で身を飾り、現代人は専ら、自らの不足を感じない。我々地球人は、宇宙人の一部にすぎない。それも、高次の宇宙人からすれば、物質界の一部の法則しか知らずに、それを知識とする、幼稚園児のレベルにすぎないのに、そして、幼稚園児が地球という幼稚園で、互いに虐め合っているのが現状なのに、である。

さて、巷の、精神が堕落腐敗し、世間とは、孤立した政治家や官僚たちをみていると、自分の立場に固執する自惚れ屋で、独り善がりの価値観を振りかざす無知さに埋没している、のがわかる。汚職をしながら、違法性を認識できずに、政治活動でないと嘯く総理大臣。このような人物に、もはや人間としての信頼性を託すことなど不可能だろうし、このような人物の語る言葉には、理性が欠け、不信感しかわかない。

聖書には、人間は神の言葉からつくられた、と書かれている。神の言葉はロゴスで、ロゴスは理性でもある。ソクラテスは、ロゴスを失えば、神の言葉がわからなくなるので、神々との対話ができなくなる、と説いている。弟子のプラトンは、ロゴスをイデアとし、もはやイデアがわからなくなった洞窟のなかにいる人間が、イデアの一部を映すその断片から、ロゴスを再構築する必要性を説いた。そして、その弟子のアリストテレスは、ロゴスの再構築のために、洞窟内で演じる実践からロゴスに欠けた人間の経験の必要性を説いた。

このような古代ギリシアで、失われつつあったロゴス、つまり神々との対話、更に現代風にいうなら、霊能力の再獲得法を、フィロソフィーの哲学として、当時使われていた言葉のギリシア語に置き換えたわけだが、もはやその古代ギリシア語の意味も曲解されつつあるくらい、神の言葉は人間により書き換えられてきた。だから、現代人は、古代ギリシア人が理想とした、唯一の真善美の神々を通じて、互いに人間が、その自我の置かれた立場を乗り越えて、語り合う哲学を再構築しなければならない。

さて、NHKの「100分de名著」はたまにみる番組なのだが、「ヘーゲルの精神現象学」をやっていた。ヘーゲルは正反合の弁証法で有名だが、この精神現象学は、信仰をテーゼとすると、啓蒙がアンチテーゼ、人間のもつ、互いへの立場を超えた信頼が、アウフヘーベンであり、ジンテーゼなのを明らかにしている。

100de名著 - NHK

弁証法 - Wikipedia

現場で使える思考モデル・心理学シリーズ(1)ヘーゲルの弁証法を使って、施主の対立を解決してみた | 住宅業界コンサルタント入門~社会をちょっと変えられるかも!?

これは古代ギリシャで生まれた解決理論で「事実は最も人々にとって価値のあるものだ」という思想のもと成り立つものです。決して両者の意見を否定せず、感情ではなく理論から解決の糸口を探し当てる方法のことを言います。

現代人は、よく議論において、「真実は一つ」という言葉を持ち出すが、この言葉の意味を理解する者がほとんどいないのは、この言葉により、議論する相手に、自己主張を押し付けているところにある。正確にいうなら、真実が一つとなるまでに、自他の区別を無くすべく努力しないといけない、という意味である。議論の平行性を避けなくてはいけない、という意味である。だから、早い話、自分が空となるべきなのである。

だから、群盲象を評す。木を見て森を見ず。というのを避けなくてはならない。互いの立場を乗り越えて、最も人々の価値のある叡智に達すべきなのである。それを単純にいえば、変幻自在の幻の物質界を超える、ということである。地球全体をみないで、特定の地域の事情だけで、地球の物事を判断すれば、必ず間違えるわけで、そのままでは、論争や闘争や戦争になってしまう。左側通行が正しいといえば、右側通行の国は、否定されたように感じる。重要なのは、左側通行があることで、右側通行もある、のを認識することである。

では、物質界にはなぜ、左と右があるのだろうか?

左と右をアクセルとブレーキに置き換えると、アクセルとブレーキがあって、互いに衝突しないで、運動を制御できるわけで、物質界では、見えるモノの判断から、空間は前後左右上下が同じで、3次元と考えがちだが、実際は、見えない波動を考えると、それは進行方向と、後退方向の、つまり陽と、陰を考えるべきで、6次元と考えないといけないわけなんである。

つまり、3次元の正と負の領域を考えると、実際は、3×2で、左右の6次元を考える必要があり、少なくとも、3次元の世界から、4次元の世界へと、知識を叡智に拡げていく必要があり、4次元の世界では、時空が回転し、左周りと右回りがあり、物質界と鏡像関係をつくり、物質界側からみると、時間が、進む方向と、戻ってくる方向がある。波動的にいえば、進行波と、後退波がある。

だから、3次元の世界では、自分と他人の区別がつくが、4次元の世界では、区別がつかなくなるのである。だから、自分が他人にしたことが、4次元の時空の回転を通じて、他人が、自分に変換されて、鏡像関係を通じて、左右逆転し、自分に返ってくるのである。輪廻転生の、カルマの法則は、少なくとも、4次元でないと理解できないわけなんである。

しかし、現代人は、物質的な感覚しかなく、物質波としてしかみれないから、進行波と後退波の均衡がとれた波動の一部、物質的感覚の知識のフィルターがかかった、観測できる範囲でしかみえないわけで、それが粒子の量子としてみえるわけで、そして、それを表記するには、非線形を線形化した確率統計学しかなく、これは現代人が使っている言葉が物質的な名称なのと同じである。

神の言葉を理解していた、古代人の、例えば、マヤ人は、現代人よりも遥かに、宇宙についての法則、つまり、天国や霊界の法則を知っていて、それらを道徳やモラルとして言い伝え、後に書き残したわけである。神智学は、それらを古代叡智として読み解いているが、現代人は、物質的痕跡から、マヤ人たちがさも滅亡したように解釈しているが、以前紹介したように、神智学では、マヤ人たちは地球を卒業したに過ぎなく、いまは金星人として金星で暮らしているのがわかっている。地球人の持つ利己心を克服し、利己心故の自他の区別や知識、俗に言う分別知を捨てたのである。

マヤ文明 - Wikipedia


分別知というのは、所詮、物質界でのみ成り立つ言葉でしかない。だから、分別知を持てばもつほど、物質界に束縛され、自他を分けて、自分を他から孤立させ、最後は自分をも分解してしまうようになるだろう。独裁者が、核兵器による恐怖の支配を求めがちなのは、自他の区別を恐怖で支配できる、と思いこんでいるせいである。それはただ、恐怖で自分を割くものでしかない。恐怖で自分を分解するしかないので、核兵器で木っ端微塵に自分を破壊する恐怖心へと、核分裂に憧れてしまうわけなんである。

神智学は、動物が互いに殺傷しないように、神々は、自己防衛本能として、恐怖心を植え付けた、のを解き明かしている。だから、他者を殺傷できないように、恐怖心があるのだが、これを逆手にとって、独裁者は、利己心から、核兵器などで恐怖心を植え付け、他人の支配に利用しているのだから、もはや恐怖心が、自己防衛本能として効かないので、死後に、自分を分解しても、気が付かなくなってしまうわけなんである。

いわば無感情で、無感動な殺人マシンと化してしまうわけで、独裁者の成れの果ては、自分で自分を殺しても気づかない存在で次第に分解し消えていく宿命を背負うわけなんである。絶えず自分を恐怖心で支配し、恐怖心で殺している臆病な存在なのである。恐怖心に仕える僕と言うべき存在なのかもしれない。

以前、シュタイナーの前世の話から、古代ローマの暴君ネロの転生が、オーストリア皇太子ルドルフで、前世の独裁行為が、次の転生での無気力な生き方や、自殺願望につながり、実際に自殺したのを紹介したが、自殺願望をもつ人は、前世がなんらかの独裁者であった可能性があり、自己の防衛本能が希薄なので、絶えず自分を破壊する、いわば破壊、解体屋で、この霊魂の自暴自棄の状態を、キリストは、霊魂のゲヘナ、墓場と呼んでいる。

つまり、他人を支配し、破壊しようとする生き方をすれば、今度は、絶えず自分を外から拘束し、支配しようと葛藤し、破壊しようとする自虐的な宿命の人生を背負うわけなんである。例えば、自分は幸せになる資格がないと思い込んだり、自己虐待する人である。だから、前世で、罪に対して、なんらかの極刑を科されなくても、自我は、道徳の神の言葉で書かれているので、自分で自分を裁くような人生を次の転生で経験し、他者の生命を自分の生命で贖う人生を送るわけなんである。だから、地球は、別名、贖いの星、とも呼ばれているわけなんである。

だから、人のつくる法は破れても、神のつくる法を破ると、自分を破壊するので、破ってはならない。神の言葉を破り、悪魔の言葉で書き換えてはならないのである。利己心旺盛な独裁者たちは、神の言葉の道徳やモラルを、心して聞くべきである。というわけで、シュタイナーの神秘学の記号と象徴の講義を続けて、以下に紹介したい。哲学を学ばないものは、哲学から除かれ、消えてしまう。

            ★        ★        ★

 今日あるすべてのものを宇宙のなかに、言葉で出現させた存在は、人間の偉大な模範です。この存在は、宇宙に土星、太陽、月、地球-地球は前半が火星で、後半は水星-、木星、金星を出現させました。この七つの星が暗示するのは、人間の進化度合を表す記号なのです。この星の最後は、火の実質のなかに、再び現れ、そのとき、人間は、この火の実質のなかで、創造的に人間を語るでしょう。


第1の封印の図

 この意味が、先の封印の図の、白い衣服の人物の、口から突き出ている火の剣なのです。すべては火のようになります。従って、その両足も溶けた青銅なのです。見事に印象深く、進化の意味が、この封印の記号(しるし)に表されています。

 今日の人間を動物と比較してみますと、その違いは「人間が、個人の「わたし」として、動物がもたない自我をもっている」のが表されています。人間は個人の魂を持ち、動物は集合した魂を持つのです。人間のひとりひとりが、いわば動物の属全体にあたります。例えば、すべてのライオンが、共通で一つの集合魂を持ちます。この集合魂は、人間の自我と同じですが、ただ人間の自我のように、物質界にまで下降しません。

 動物の集合魂は、アストラル界のなかにあるのです。この地上では、各々が自我を担う物質人間として存在します。皆さんは、アストラル界の、アストラル実質のなかで、人間の自我と同じような、動物の集合魂と出逢うでしょう。だから、物質ではなくアストラルの姿で出逢うのです。そのとき、皆さんは、人と話すように、動物たちと話すことができます。これが人間とは違う、動物の集合魂の事実です。

 人間も、昔は、集合魂を持っていたのですが、次第に、今日の個人として独立した存在へと進化してきたのです。これらの集合魂はもともとアストラル界にあり、次第に、肉体のなかに宿るために下降してきました。いま(霊視して)、アストラル界のなかに、人間の原初の集合魂を探してみますと、人間の由来となった四つの種類のものがみつかります。

 この四種を、今日の動物の属をなしている集合魂と比較すると、次のようになるでしょう。四種類のうちの一つはライオン(獅子)です。そして、二つ目は鷲で、更に三つ目は牛と、四つ目は、自我が下降する前の太古の人間(類人猿)です。しかし、更に、人間よりも高次に現れる集合魂もあり、それは子羊の、神秘学では、救い主の徴(しるし)で示される集合魂も存在しますし、地球が存在する限り、これからも存在するでしょう。これら五つの集合魂の分類-全人類に共通する、偉大な救いの主の、集合魂を取り巻く、人間の四つの集合魂-を、次の、第二の封印の図は描き出しています。


第二の、封印の図

 私たちが人間の進化を、遥か太古の、彼方にまで遡っていくと、何百万年もの霊視が必要となりますが、また別の存在が現れてきます。現在、人間は物質的に地球上にいます。しかしながら、この地球上を動き回っている存在が、まだ人間の霊魂を受け取ることができなかった時代もあったのです。その時、この霊魂はアストラル界にありました。そして、その時代よりも、更に遡ると、この霊魂が、霊界の、すなわちデーヴァ(神)界にあった時代に至ります。

 人間の霊魂は、地球上で自らを浄化したあかつきには、未来において再び、この高次の段階に上昇するでしょう。霊界からアストラル界を経て、物質界へ、そして再び霊界へと、これが人間の長い進化の道のりなのです。けれども、これまで、人間が土星、太陽、月の進化状態で経てきた時間と比べると、将来は、短期間のように思われます。人間は、既に、物質的な進化だけでなく、霊的、アストラル的、そして、現在までの物質的変化を遂げてきたのです。


第三の封印の図

 こうした変化を追求していくと、霊界にまで上昇しなくてはなりません。そこでは、天球の音楽、この霊界の、空間に漲り溢れている音が知覚されます。そして、再び人間がこの霊界の波動に共鳴していくと、この天球のハーモニーが響きわたるのがわかるでしょう。これがオカルトでいわれる、天使のラッパの響きと呼ばれるのです。従って、次の、第三の封印の図はラッパ(トランペット)です。霊界から啓示がやってきますが、それは人間がなお一層の進歩を遂げたときはじめて、姿を現すのです。

 それから、人間に、七つの封印が施された書物が開示されるでしょう。この封印はまさに、私たちがいまここで考察している人類の進化の姿です。そして、これらの謎が解かれるでしょう。ですから、中央には書物、下部には人類が描かれています。というのも四頭の馬は、これまでの、人間が、四つの星として経てきた(土星、太陽、月、そして、現在の地球という)人類の進化段階に他ならないからです。

 それから、もっと高次の進化が続きます。人間は、高次の世界に起源を持ち、そして再び、この高次の世界に上昇していくでしょう。その時、人間が、今日とっているような形態は、消えていくでしょう。今日、外界に、生命体としてあるもの-人間を構成する個々の文字-を、人間はその時、再びすべて受け取っているでしょう。人間の形態は、大自然の形態と一致していることでしょう。

 神智学のある通俗的な書物では、自分自身の内に神を探し求める、と教えたり語ったりされています。しかし、いずれにしても、神をみつけようとする者は、万有のうちに広がっている神の作品のうちに、神を探し求めねばなりません。宇宙のなかの何ものも単なる物質-それは外見上にすぎません-ではありません。実際、すべての物質は霊の現れ、神の活動の知らせなのです。


第四の封印の図 

 そして、人間は来るべき時代の経過において、自分の本性をいわば拡大していくでしょう。一層、ますます人間は、大自然と一体化し、いまの人間という物質形態の代わりに、宇宙(コスモス)の形態に変わっていくことで、自らを提示できるのです。このことは、岩、海、円柱を描いた、第四の封印の図に見いだせます。今日、雲として大自然を渡り行くものが、人間の肉体を形づくるための素材を提供するでしょう。

 今日、太陽の霊のもとにある霊力が、更に限りなく高められ、未来において人間に与えられるでしょう。この太陽の力こそ、人間が手に入れようと求めるものなのです。人間の頭にあたる、根を、地球の中心に向けて沈めている植物とは反対に、人間は頭を太陽に向けています。そして、人間は頭を太陽と合体させ、より高次の力を受け入れるでしょう。

 このことが、第四の封印の図の、岩と円柱の上の雲の体の、太陽の顔の中に見てとれるでしょう。その時、人間は自らを創造する存在となっているでしょう。そして、完全な創造の象徴として、多彩な虹が人間を取り巻いています。ヨハネ黙示録の中にも、皆さんはよく似た封印を見いだせるでしょう。雲の中に書物があります。黙示録では、秘儀参入者がこの書物を飲み下さねばならない、と語られています。これによって、人間が、外界から、叡智を受けとれるだけでなく、今日、食物で自らを満たすように、叡智で自らを満たし、自分を、叡智で体現するようになる時が告げられているのです。

 それから、宇宙における大いなる変化が目のあたりに起こる時に近づきます。人間が太陽の力を引き寄せてしまうと、太陽が再び地球と一体化するという、あの進化段階がはじまります。人間は、太陽の力により太陽を生み出すでしょう。ですから[第五の封印では]太陽を生む女の姿なのです。その時、人類は非常に道徳的、倫理的になっているので、低次の人間本性の中にある有害な力はすべて克服されているでしょう。


第五の封印の図

 これは、七つの頭と十本の角を持つ動物によって描かれています。太陽の女の足下に、地球が用いることができずに、克服できなかった、あらゆる有害な実質を含む月があります。今日、月が魔術的な力で、地球上でなす全ては、その時に克服されるでしょう。人間が太陽と一体になるとき、人間は月を克服したのです。


第六の封印の図

 続いて[第六の封印で]、このように高次の霊化にのぼりつめた人間が、いかにミカエルの姿に似ているか、が表されています。ミカエルは、この世の悪いものを龍の象徴(シンボル)として、首輪でつなぎとめているのです。

 私たちは、霊魂の進化の、観点から、人類進化の初めと終わりが同じ進化状態にある、のを見てきました。この同じ状態が、第一の封印の図の、流動する火の足を持ち、口から剣の火を吹き出した男として描かれているのがわかりました。意味深い象徴学から、私たちに、宇宙の全存在が、聖杯の象徴において明かされます。そこで、皆さんに、次の第七の封印について二、三の概略を話しておきたいと思います。


第七の封印の図

 神秘学者(オカルティスト)として、この世界を学ぶ者は、空間というものが物質界にとって、単なる空(からっぽ)とは全く別のものなのを知っています。空間は、霊的な存在(波動)を、いわば物質的に結晶化(格子化)させて、出現させてきた根源なのです。水で満たされた完全に透明なガラス製の立方体の器を考えてみましょう。

 さて、それから、この立方体を冷却すると、このなかの、水を冷やす流れが生まれ、様々な形で氷が形成されるのがわかるでしょう。このようにして、この宇宙の創造の1つのイメージ、つまり物質的な、空間が得られるのです。この空間の内部へと、神の創造の言葉が発せられ、ありとあらゆる被造物が結晶化し生み出されたのです。

 神的な創造の言葉が内部に発せられたこの空間を、神秘学者(オカルティスト)は、水のように透明な立方体によって表します。この空間の内部でさまざまな存在が発達していきます。私たちの最も近くにある存在を、立方体は三つの垂直方向、つまり三本の軸、長さ、高さ、幅を持ち。これが立方体の三つの次元を示しているということで、最もよく特徴づけることができます。

 さて、これらの、外の自然界にある三つの次元に反対の次元を加えると考えてみてください。皆さんはおよそ次のように想像できます。ひとりの人物がある方向に進み、もうひとりが、反対から向かってやってきて両者がぶつかる、というふうに。同様に、各空間の次元にも、それぞれ反対の次元が存在するのです。

 従って、私たちは全部で六本の線の次元を持つことになります。これらの反対の線の反次元は、同時に人間存在の、最高次の、原初的萌芽を表しています。空間から結晶化された物質体は、最低次のものです。霊体は、最高次で、その反対で、反次元によって示されます。ここで、進化において、最初に、激情、欲望、本能の世界に合流させることで、最もよく描かれ得る存在、このような存在の反次元が形成されるのです。

 最初、これはそのような存在です。それから、のちに何か別のものになります。ますますいっそう、この存在は自らを浄化していきます-どれほど浄化されるか、私たちは見てきましたが-が、もとは蛇によって象徴される低次の衝動から出発してきたのです。この経過が互いに向き合った二匹の蛇の中での反次元の融合によって象徴されているのです。

 人類は自らを浄化することで『宇宙の螺旋』と呼ばれる進化の階段へと上昇します。浄化された蛇の体、この宇宙の螺旋は、深い意味をもっています。皆さんは、これについて次のような例でひとつの概念が得られるでしょう。現代の天文学はコペルニクスの二つの法則に基づき、第三の法則は顧みられず無視されています。第三の法則は、太陽もまた動いているというものでした。太陽は、前方へねじれながら進んでいて、その結果、地球は太陽とともに複雑な曲線を描いて運動しているのです。

 同じ事が、地球の回りを運動している月にもあてはまります。これらの運動は、初歩的な天文学で受け入れられているよりもはるかに複雑なのです。螺旋が天体のなかでどのような意味をもっているのか、ここでおわかりでしょう。この天体は、将来、人間と一致するような形態を表しているのです。その時には、人間の生み出す力は浄化され、純化されているでしょう。人間が浄化された蛇の体として進化させていったものは、その時、もはや下から上へではなく、上から下へと作用することでしょう。

 私たちの中で変化した喉頭は、聖杯(グラール)と呼ばれる杯になるのです。そして、この生み出す器官と結びついているもうひとつの器官も同様に浄化されているでしょう。この器官は、宇宙の力の精髄(エキス)、大いなる宇宙の精髄となるでしょう。精髄の中のこの宇宙霊は、聖杯にむきあう鳩の図像で描かれています。ここで、鳩は、人間がいつか宇宙(コスモス)と一体化する時に、宇宙から働きかける霊化された授精作用の象徴なのです。この出来事の想像力全体が、虹によって示されています。これはすべてを包括する聖杯の封印なのです。

 これ全体が、宇宙と人間の関係についての意味を、驚くべきやり方で他の封印の意味もまとめるようにして伝えてくれます。従って、ここにも第七の封印の図の、周囲の縁に書かれた文字として、宇宙の秘密が現れています。この宇宙の秘密は、人間が原初に根源の力から生まれてきた、のを示しています。どんな人間も、振り返ってみれば、神の意識の、力から新しく生まれているわけで、今日霊的に成し遂げている進化過程を、原初の時代に既に得ていたのです。

 薔薇十字会では、このことを(頭文字で)E.D.N=[ex deo nascimur](神から生まれた)と表します。

 霊魂の進化の、開示のなかでは、第二のものが加わるのを見てきました。すなわち、生のための死です。人間は、この死の中で、再び死を見つけるために、生きとし生けるものすべての源泉のなかで、この地上の感覚の死を克服しなければなりません。この源泉は、すべての宇宙進化の中心点なのです。というのも、私たちは、神の意識を獲得するためには、(自らのなかに)死を見つけなければならないからです。だから、私たちは、この死の意味を、救い主の秘密のなかに見つけるとき、死を克服するでしょう。

 だから、神から生まれた、のと同様、私たちは秘教的な叡智の意味で、キリストにおいて死ぬのです。I.C.M[im Christo morimur](キリストにおいて死ぬ)

 そして、霊魂の進化が、開示されるところではどこでも、第三のものに統一されるべき、二元性が示され、その二元性から、人間が死を克服したとき、自らが、宇宙を貫く霊(鳩)と一体化することでしょう。

 人間は復活し、再び神の霊のなかに生きるのです。P.S.S.R=[per spiritum sanctum reviviscimus](聖霊により復活する)

 これが、神智学が解き明かした、薔薇十字の意味です。これは、宗教と科学が宥和する時代を照らすのです。





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Last updated  2025年03月18日 16時53分29秒
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