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ロックの部屋

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JOY DIVISION

ジョイ・ディヴィジョン『CLOSER』



骨と皮だけのサウンド、無駄な贅肉は一切無し。一曲目から不協和音が鳴り響く。

「ISOLATION」はかろうじて、エレクトロニックなビートであるけど、イアン・カーティスの醒めたヴォーカルが不気味。

「PASSOVER」ノイジーなギターと単調なドラムにベース、沈んだイアンの声。黙示録のようだ。

「COLONY」「A MEANS TO AN END」ガチャガチャペナペナしているが、鬼気迫るダンスビート。

6曲目「HEART AND SOUL」イアンの声がオフ気味に録られている。ここは地下の暗闇の中の空間。ひとときの穏やかさと幸福感に満ちている。水を得た魚。

「TWENTY FOUR HOURS」暗闇の中で、自らの運命を悟るかのような語り口調。嘆きと悲しみ。

「THE ETERNAL」もう後戻りは出来ない。一歩一歩あの場所へ近づいていく。

9曲目「DECADES」絶望と悲愴、世界の終焉。ストリングスが美しい。

10曲目、23歳のイアン・カーティスは1980年5月18日実行する。

首つりによる自殺であった。それは奇しくも本アルバム発表直前の出来事。


(残されたジョイ・ディヴィジョンのメンバーはバンド名を【ニュー・オーダー】に変え再出発をした。悪夢を振り払うかのような無機質で享楽的なエレクトロニックダンスビートはイアン・カーティス抜きには語れない。)


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