最近のイギリスのバンドにしては、肩まで伸びた髪の毛の長さからいっても、髭の濃さからいっても、時代錯誤的なバンドだなぁと思っていたマジック・ナンバーズ。タイムマシーンで1965年前後のカリフォルニアからタイムスリップしてきたんじゃないのと皮肉の1つも言いたくなってしまった。
でも
音楽は素朴で、暖かくギターポップポップしていたのです。
ディスコグラフィーを読んでみて分かったことは、彼ら(彼女)4人はトリニタード出身で10年近く前にロンドンに移住してきたとの事でした。昨年たしかワールドカップサッカーにも出場していたトリニタードトバコという国?それだったら中南米の人達だという事ですか。ジャマイカやキューバに近い国でしょ?それならちょっとむさ苦しく見える、ルックスも納得かなぁ。(笑)
どうみてもルックスはアメリカのヒッピーバンドかサザンロックです。(笑)
ロメオとミシェルのストッダート兄妹とショーンとアンジェラのギャノン兄妹の4人。こういう兄妹の組み合わせも珍しいですね。とにもかくにもファーストアルバムはUKで大ヒットしました。
セカンドの『THOSE THE BROKES』の出来はどうでしょう。うーむ、地味だけどしっとりと落ち着く優しいメロディー、暖かくアコースティックで実直なサウンド。いいですねぇ、こういうのも。これこそ
待ち望まれていた癒し系のロックンロールなのかもしれない。例によって刺激を求めたがる日本のオーディエンスには受けないだろうけど……。
何よりも熱い男女混声の掛け合いがエモーションに満ちあふれてる、「take a chance」のようなライブ感のある楽曲にも好感度。「boy」のストリングスにも、母親から聴かされる子守歌のようで安堵してしまう。
《let somebody in》
♪きみは愛したいと言ったけど
愛し方を知らない
感じてみたいと言うけど
それは許されない
泣いてみたいのに
どうしてだか分からない
与えたいのに
そういうタイプの人間じゃない
いくつになったら心を開くつもり
少しだけ傷つくかもしれないけど
いつになったら心を開くの
きみは愛したいのに
愛し方を知らない
感じてみたいのに
それは許されない♪
マジック・ナンバーズのマジカルポップは2000年代の現代でこそマジカル。それは始まったばかりで、今ここに存在します。
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