カテゴリ:製作
普段、色々な回路をアレコレ考えてまして その日のアイディアは常に書き留めてるのですが、なんだかスルーボックスの案がまとまってしまったので記事にします。 スルーボックスという事でパッシブな部分がほとんどでして、パーツ選びについてが主な内容です。 最近パーツ選びについて一言書きたかったので、というのが一番の理由ですが。 と、いう事でスルーボックスを作る時の、仕様の選択についてです。 まず始めにスルーボックスについてですが ここでは「信号を通過させるための箱」としています。 一般に、エフェクトボードの入出力ジャックを集約できるのでセットアップ時のミスを減らせるだとか、エフェクターのジャック位置に依存しない取り回しにでき、特殊なエフェクターを存分に扱えるとか、そんな感じで使われるものだと思います。 回路は至ってシンプルで、ジャックからジャックに配線してスルーするものが、目的の個数並ぶだけです。 シグナルだけでなく、MIDI用のジャックを装備するものなどもありますね。 機能としては単純ですが、それ故に自作品にはその人の個性が垣間見れる機材でもあります。 自作愛好家の方はパーツにこだわる方が多いかと思います。しかし他人の評価を鵜呑みにしているだけで、具体的な知識が少ない方も散見されます。 少し調べれば分かる部分が曖昧な方など、旺盛な知識欲が勿体無いと感じる事もあります。 そういう私も素人同然のペーペーです。しかし、だからこそ努力すれば手に入る知識をもっと深く追求するべきだと思います。 そういった面でも、スルーボックスというのは一つのモノサシとして面白い題材であると思います。 そこで、自分なりのスルーボックスのパーツ選びについての考察を軽く書きたいと思います。 1、筐体 これはあまり選択肢がないので、必要なサイズを選ぶって事くらいしかできません。 ただし、シンプルなスルーボックスであればフットスイッチは必要ありませんので、強度的に不安があって避けていたケースを積極的に使えるチャンスでもあります。 筐体による音質変化も確かにあるので、音質面で選ぶのも面白いかもしれません。 2、ジャック このジャックについてが大きな選択になると思います。 まず、個人的に絶対に外せないポイントとして1点 アースがあります。 ボードの入力と出力が集まるので、グランドアースが共通だと大きなループができてしまい、グランドループ、つまりノイズの原因となります。 実際に使うと気にならない場合も多いですが、わざわざ自作で欠点を取り入れる理由はないですので、1点アースは守ります。 実際のアース位置ですが、調べたところポイントの一つとしてインプットジャックで筐体アースを取るのが良いとされているようです。個人的に、自作の際は毎回そうしています。 そうでなくても楽器からのインプットは取り回しにより最も大きな負荷が予想されるので、強度を最優先で選びます。 あえて別のものを使う時以外、自作機材での入力ジャックはスイッチクラフトのオープンジャックというのがほとんど確定となっています。 ちなみにステレオジャックでは、電池スナップのスイッチ動作以外にも、チップ端子の反発でのみ固定していたグランド接点をより強固にできるという恩恵もあります。 さて、問題はインプット以外のジャックです。 ポン付けでスリーブ端子と筐体を絶縁できるものとなると、選択肢はそう多くありません。 絶縁状態を作るように加工するという手もありますが、今回は一般に最も入手製の良いクリフ製のジャックに目を向けてみます。 クリフのジャックは接点表面が考えられており、ジャックの抜き差しによって経年による劣化を自己リフレッシュする機構があります。 一般には知られていませんが、ビンテージファズ愛好家などの間では古くから有名な話です。 曰く、クリフジャックを使用したビンテージ機材で、ジャック交換が必要なほどダメージを負っている場面はほとんどなかったという事です。 ジャックは接点の維持が大切な役割ですので、選択肢として至極堅実な一手と言えると思います。 その他にも様々な要素があり、各々のこだわりによってたくさんの選択肢が考えられます。 3、配線 配線方法や配線材の選択も醍醐味のひとつだと思います。 ビンテージワイヤを好む人もいますし、電気抵抗が最も低い導体という事で純銀を選択して、スルーボックスによる劣化を最小限にするよう目指している方もいらっしゃいます。 個人的には、最近は気になる線材がたくさんあるので、目移りしてしまう部分ですね。 他にも、細かな付加機能など、色々と個性が見られて楽しいです。 見て下さった方、気が向いたら作ってみてください。 相当長くなってしまったので、ひとまず一般的な部分を中心に書きました。 構想は出来上がっているので、いま考えている自作スルーボックスの仕様についても、進み次第ここで書きたいと思います。 今回の内容とはまた少し違った方向性でパーツを組もうと考えています。 Noah'sark 《ノアズアーク》 Thru w/MIDI Box-【期間限定☆送料無料!】 Free The Tone MB-3 [MIDI THRU BOX] お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2016.03.04 22:20:26
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