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2020.07.09
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カテゴリ:ベース
最初期のプレシジョンベースは、ストラトキャスターのシングルコイルのような形状でしたが、57年前後に現状のスプリット構造に仕様変更がされました。

デュアルコイル構造でハムノイズをキャンセルすると同時に、各弦に対して一対のポールピースで挟むことによって、アタックを抑えスピーカーが飛ぶのを回避した…









という説明を数年前から突然目にするようになりました。



厳密にはそれ以前から同様の説明はありましたが、専門誌などのメディアで突然一気に掲載され始めたように思います。






当時の私は言葉は理解できるものの「何故そうなるのか」が分からず、同様の説明を見かけるたびにその書籍を購入し、じっくり説明を読んで理解に努めたものです。





でもどこにも原理の説明が無いんですよ。
ひとつも。


たぶん、執筆した人も聞きかじった知識であり、ただそういうものという認識だったのだと思います。



(当てつけみたいな文章になってますが、記事自体は成立していましたし、それはそれで問題は無いと思います。)







上記の説明をどうググっても答えは得られなかったのですが、一年くらい経ったある日、ぼーっと浜名湖の観光に思いを馳せていたら、ふと唐突に閃きました。





なんか低域?というか大振幅は消える気がする、と。


ポールピースは左右二本なので、一般的な水平振動にて片側に近付く際はもう一方のポールピースからは遠ざかることとなります。


するとプラスの変化とマイナスの変化を同時に検知し打ち消すため、大振幅(基音成分)は必然的に弱くなります。

※完全に等しい変化じゃないので弱まる程度だと思います




細かい振動(高域)は、
交互にスイッチするような極端な差は出ないため打ち消しは少ないんじゃ無いかと、適当に予想してます。


振幅に対して十分に磁界が広く、一つの大きなポールピースのように…いやむしろ磁力線が多いのでより高感度に検知できる気がします。







なんだこの辺、ずっと昔から知ってたじゃん、と。

急に知識がポップアップしてきて繋がりました。
ありがとう浜名湖。
いつか観光に行きます。



この、弦を挟み込むようなポールピース配置は、某社のパラレルアクシスの説明を信じるとすればサステインの延長にも寄与します。

単一の磁石が引っ張り続けるのではなく、左右に引っ張られるのでバネみたいに丁度よく往復するポイントがあるんじゃ無いでしょうか。(知らんけど)


こういった設計は、
改めて並べると確かにエレキベースとして最適な特性であり、スタンダードを獲得しているのも肯けますね。








でも、変な構造のピックアップ好きからすると、じゃあもっと低音出せるやつも作れるじゃん!って側面が気になります。



例えばデュアルコイルのハムバッカーで、各コイル一つにつき弦の左右どちらかのみ担当させる事で、近づく動きと離れる動き(の逆相)を独立検知で足し合わせができます。

つまり、磁界の幅をキープしたまま単純な加算を行う構造となり、基音の打ち消しを回避することができます。
誰か作って感想を教えてください。


ただし基音のキャンセルを回避できる反面、弦があまりにも遠くなるような大振幅では片側の検知が支配的になるため、直列合成というよりは片側ずつ交互に拾う、単発相当の音量になる可能性はあります。



一般的な、挟み込むような配置による(微妙な?)打ち消しと単一コイル相当の検知、どちらが有利かは現状断定できません

が、過去に簡易実験をした際は、通常のポールピースよりも好ましい音が出るようになりました。何がどう良くなったかは分からないですけどね。

ポールピースが減れば鉄心が減るので、高域の伸びにも効果があります。




ちなみに、ディマジオのプレシジョンベース用ピックアップでは、六角レンチで左右の片側だけぶっこ抜けるアジャストタイプがあるので適当に試せます。そして、そもそも磁石が途切れず繋がっているブレードタイプまで揃っています


皆さんもっとディマジオを褒め称えましょう。


六角でポールピースを片側だけ抜けば、とりあえず弦を左右で挟んだ場合のようなキャンセルは無くなりますね。

ディマジオピックアップを買いましょう。(とりあえず何か買わせたい人)






最後に、普通のシングルコイルの特徴について。



スプリットになる前のプレベピックアップは般的なギター用シングルコイルと同じような構造であり、各弦の真下にポールピースが配置されています。

ということは、弦が水平に振動した場合、
一周期の動きで

離れる〜近づく(定常位置)〜離れる〜定常

という動きで磁界に変化を起こします。





ふむ。


●プラス〜マイナス〜定常、1周期の弦振動で

●マイナス〜定常(プラス)〜マイナス〜定常となる



磁石との距離を波形で描くと分かりますが、
(水平振動では)2倍の振動に近い検知の仕方をしている、ということとなります。



この特徴は一般的なシングルコイルでも同様ですので、エレキギターは基音よりも2倍音が非常に多く構成されているのはこのような一因もあるかと思います。







…あれ、こっちの方が基音が消えるのでは?







明確に文字化してしまうと、原理として正しくても現実での作用はよく分からんですね。

難しい。




そしてここまで書いて気になったんですけど、既に過去同じようなテーマでブログとか書いてないですよね?

数年前の話なので不安になってきました。


この話題は随分長い間、自分の中で腹落ちしていなかったのでアウトプットを避けていた時期が長かったものです。


そして何故か他の人間は知らない「価値のあるもの」のように思っていたので、ひけらかしを躊躇っていたようにも思います。


今は、その辺に転がってるネット情報のひとつ程度に思っていますけど。




私以下の知識で商用利用とかされなきゃ大丈夫なので、一緒にワイワイこねくり回したり勝手に楽しんだりしましょう。




この辺りを原理から議論できると、色々な方法で楽しく発展できる可能性があると思います。


思わず膝を打ち手放しで称賛するようなめっちゃ強い機材ができたら教えてください!





DiMarzio《ディマジオ》DP122 DiMarzio Model P <エレクトリックベース用>





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Last updated  2020.07.27 23:01:05
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murayama@ Re[1]:アンプの音量はワット数では決まらない(09/21) ひろしさん ありがとうございます。 さて…
ひろし@ Re:アンプの音量はワット数では決まらない(09/21) 初めまして。非常に興味深い記事で、参考…
ひろし@ Re:アンプの音量はワット数では決まらない(09/21) 初めまして。非常に興味深い記事で、参考…
murayama tone laboratory@ Re[1]:ハーフトーンなどのPU並列接続(07/27) いよかんさんへ コメントありがとうござい…
いよかん@ Re:ハーフトーンなどのPU並列接続(07/27) ジャズべやPJのミックスって思ってるのと…

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