2005/02/11(金)11:37
エマージェンシー
「緊急事態発生!!」
と言っても、私ではないのですが、、、、
今朝、セスナでの飛行訓練で生徒と共に飛行機に乗り込みエンジンをかけ、タクシー(=地上滑走)しようと地上の管制周波数をセットしたところ
なんとなくいつもと違う雰囲気、、、、、
(この”いつもと何かが違う”というのを感じとることができれば、一人前のパイロット)
もちろん、生徒はお構いなく管制官と交信しました。
生徒 「離陸のための地上滑走を要求します」
管制官 「その場で待てっ!」
生徒としては、いつもどおりの「滑走路4Rに進みなさい」という指示を期待していたのに、早口の英語で違うことを言われ、フリーズ状態
生徒 「‥‥‥‥」 (´・ω・`)
困惑した視線が私のほうに向けられていました。。。。
しばらく黙って無線を聞いていると、どうやらつい最近倒産したハワイの航空会社のB737が緊急事態を宣言しているようです。
当該機はすでに飛行場から6マイルの場所まで来ていて最終の着陸態勢に入っているようでした。
全ての航空機 「‥‥‥‥‥」
なんとなく周りの飛行機や管制官が緊張しているのが伝わってきます。
消防車や緊急車両が着陸予定の滑走路付近で待機していて空港全体が緊迫しています。
なんだかアメリカの映画みたいだなーと暢気に思いつつ、進入方向を見ると滑走路近くまでB737が来ていました。
後方に広がるエンジンの排気を見る限り、エンジンが一つ停止しているようですが、、、、なにぶん遠いのでよく分かりません。
当該機は何も無かったかのように、普通に着陸しました。
管制官 「ゲートまでタクシーできますか?」
B737 「いや、無理っぽい。。。。」 (´・ω・`)
B737 「勢いだけで、途中まで行けると思うよ」
管制官 「じゃー途中で止まっていいよ、なんか必要なものある?」
B737 「牽引車」
という交信をした後、滑走路とターミナルの間の誘導路で停止し、けが人も何もなくケースクローズとなりました。
アメリカでこういう状況に遭遇すると、
あんなに普段適当(大雑把?)なアメリカ人が緊急事態の時によくテキパキと的確に対処できるなー
と関心してしまいます。
そのギャップの大きさが私にとってのアメリカの魅力の一つなのですが、、、、
今日は改めてすごいなーと関心してしまいました。
その後、待機していた航空機が一斉に交信を始めたので飛行場は一気に普段の活気をとりもどしましたとさ。