「SLばんえつ物語」号は,細身の優美な車体から「貴婦人」と呼ばれるSL「C57」が牽引しています。磐越西線を走る SL(蒸気機関車) ということから「ばんえつ」を,豊かな森と水に育まれた自然と人が触れ合うことで生まれる「物語」と組み合わせて「SLばんえつ物語」号と命名されました。
この「C57-180」は1946(昭和21)年8月 三菱重工三原製作所の製造です。新潟機関区,新津機関区で活躍したあと,1969(昭和44)年に現役引退し,新津第一小学校の校庭で静態保存されていました。新津の住民の間で校庭のSLを動態復元しようという機運が高まり1997(平成9)年に,「SL C57180号を走らせる会」が発足しました。その熱意がJR東日本を動かし静態保存からの復活という,異例のプロジェクトが組まれました。大宮工場(元・大宮総合車両センター)での解体修理を経て,1999(平成11)年から「SLばんえつ物語号」として現役復帰しました。