>>>飫肥杉使った,オンリーワン列車
雄大な日向灘や飫肥杉の木立と宮崎・日南の豊かな自然に包まれながら,木のおもちゃを思わせる列車がコトコトと走っています。この列車は,海幸彦・山幸彦の伝説が残る地を走る地にふさわしい名として「海幸山幸」と命名されました。2019年4~8月間の乗車効率は93%と,人気です。
海幸山幸は,2009(平成21)年10月10日,JR九州のD&S(デザイン&ストーリー)列車として運行が始まりました。この同列車は2003(平成15)年~2005(平成17)年の間に運行していた高千穂鉄道の「トロッコ神楽号」の改造車両です。台風よる大雨の影響で廃線となった車両をJR九州が買い取り,観光列車としてリニューアルしました。
宮崎−南郷で土日・祝日と長期休暇を中心に運行している観光特急「海幸山幸」は,10月10日で運行開始から10年を迎えます。宮崎−南郷を1時間36分で結び,運賃は往復2870円。
JR九州では10月4日から12月31日までの間,「海幸山幸10周年記念キャンペーン」を実施。乗務員が一つ一つ手作りしたという「海幸山幸10周年記念ロゴ缶バッチ」を先着2000人に配布します。
>>>宮崎の神話 海幸山幸
出所:ひむか神話街道 http://www.kanko-miyazaki.jp/kaido/animation/index04.html
山幸彦と海幸彦(やまさちひことうみさちひこ)神話は,「浦島太郎」伝説のモデルともいわれています。
宮崎には、天孫降臨の神話があり、昔、ニニギノミコトという神様が、天にある神様の国から地上に降りてきたといわれています。このニニギノミコトは、コノハナサクヤヒメという美しい女性と出会い、結婚しました。二人の子どもとして生まれたのが、ホデリノミコト、海幸彦、ヒコホホデミノミコト、山幸彦たちです。
兄の海幸彦は、海で魚釣りをして、弟の山幸彦は、山で狩りをして暮していました。あるとき、おたがいの仕事を取りかえてみたところ、山幸彦は海幸彦から借りた釣りバリをなくしてしまいました。海幸彦にたいそう怒られた山幸彦は、途方にくれて、海の神様であるワタツミの宮殿を訪ねることにしました。ここで山幸彦は海の神様の娘トヨタマヒメと出会い、二人は恋に落ちて、結婚しました。海の神様の宮殿に暮して3年、なくした釣りバリも見つかり、山幸彦は故郷に帰ることにしました。山幸彦が帰り着いたのが宮崎市の青島といわれています。
海の神様は山幸彦が釣りバリを返すとき、海幸彦が貧乏になるような呪文のかけ方を教えました。海幸彦は本当に貧乏になってしまい、怒って山幸彦を攻めてきました。山幸彦は海の神様からもらった2つの珠(たま)を使って、まず洪水を起こし海幸彦をおぼれさせ、海幸彦が降参すると洪水を止めて助けました。それ以降、海幸彦は山幸彦の家来になったということです。洪水が起きたとき、海幸彦は磐船(いわぶね)という船に乗って波間をただよい、流れ着いた先が日南市北郷町といわれており、日南市北郷町には海幸彦を主祭神として祀る全国唯一の神社といわれる潮嶽神社(うしおたけじんじゃ)があります。
その後、山幸彦は天皇家の祖となり、海幸彦は隼人族(はやとぞく)の祖となったといわれています。
出所:ひむか神話街道 http://www.kanko-miyazaki.jp/kaido/animation/index04.html