ビール「エビス」から生まれた恵比寿駅
恵比寿駅(渋谷区)は,山手線,湘南新宿ラインや埼京線が通り,東京メトロ日比谷線の恵比寿駅に隣接しています。JR東日本の2017年度統計によると,恵比寿駅の1日平均乗車人員は,定期6万9,178人,定期外7万6,141人,合計14万5,319人。山手線29駅のなかでは14位,JR東日本全体では蒲田駅に次いで21位です。
恵比寿駅は,JR東日本の在来線で初めてホームドアを設置した駅でもあります。JR東日本は,利用客の多い山手線などからホームドア設置を計画し,恵比寿駅は2010(平成22)年6月26日,お隣の目黒駅は同年8月28日に先行設置しました。
●恵比寿駅の発車メロディは『第三の男』
恵比寿駅の発車メロディは、イギリス映画『第三の男』のテーマ曲をアレンジしたものです。
なぜ恵比寿駅に『第三の男』なのかというと、この曲が1990年代後半から「エビスビール」のコマーシャルに使われたのにちなんでいるとのことです。
●恵比寿駅とエビスビール,「えびす」の関わり
1887(明治20)年に,現在のサッポロビールの前身となる日本麦酒醸造会社が創立。翌年に醸造所が完成,1890(明治23)年に製品第一号となる「恵比寿ビール」の発売を開始しました。ブランド名となった「恵比寿」は,七福神の一人で漁業や福の神「えびす」にちなむものです。
ビールの売れ行きは順調に伸び,1895年には新たな土地も取得して工場を拡大します。その場所が,恵比寿駅の南東,今「恵比寿ガーデンプレイス」となっている場所です。
1901(明治34)年2月、貨物専用の駅が開業しました。1906(明治39)年10月,旅客営業も開始。駅名は製品のブランド名に合わせて「恵比寿」となりました。