夢見るキスのむこうに
リンゼイ・サンズのヒストリカル・ロマンスで、夢見るキスのむこうに 彼女のデビュー作でもあります。エバーハート公爵と結婚したものの、二年もの間夫にほったらかしにされていることを悩んでいたエマは、そのことを王に訴えることに。従兄弟・ロルフの尽力で、王に謁見を許された彼女は、王や司祭、大司教のいる場で、自分は子供が欲しいこと、そして妻としての勤めを果たし,夫の名を継ぐ跡継ぎをもうけたいと訴えた。王や大司教は、不器量ではなく健康的な体型をしている彼女を夫が二年もの間ほおっておくのは確かにおかしいと考え、もしやと思い、初夜の様子を聞くことに。その結果、王は夫に勤めを果たすよう命じることを約束してくれたが・・・領地につく前に、夫は死んでしまった!!公爵未亡人となったエマリーヌ(エマ)と、王に命令されて彼女と結婚することになった騎士・アマリのロマンス。庶子として生まれ育ったアマリは、領地を持つチャンスとはいえ、年増で不細工な女の夫になることを考えるとなかなか足が進まず、城まであと少しというところでぐずぐずしていた。その頃エマは城中の布を黒く染めさせていたが、そこへロルフが司教を伴ってやって来た。すぐに結婚するようにという王の命令を携えて。夫が死んで、まだ一週間しかたっていないのに??しかし、事態は急を要するものだった。なんと無き夫の従兄弟とその母親が、爵位と領地とエマ自身を手に入れるべく、こちらに向かっているという!召使たちに威張り散らすあの鬼ばばが?あの底意地の悪い女がここで権力を振るうなんてとんでもない!おまけに持参金目当てのいやな男との結婚なんて!彼らの好きにはさせないわ!・・・ところで、私の夫はどこ??無垢で、男女のことには全くの無知なエマちゃんの床入りは、どたばたコメディそのもので、爆笑もの!!もっとも彼女は少々思い込みが激しいけれど、領民思いの心優しい女性だし、おまけに弓の名手だってぇんだから頼もしい限りよね。ただ、いろいろとやりすぎる傾向が・・・そして、少々考えすぎるきらいのあるアマリ君の言動には、ちょっとイライラさせられますが、それも彼の生い立ちのせいだということで・・・一応許容。ただ、何で前夫は彼女をほったらかしていたのかは未だに謎。男のほうが好きだったのか??(羊⇒ブロークバック・マウンテン⇒ゲイという図式が頭に浮かんでしまうが・・・さて??)