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86netの南麓日記

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2017年04月11日
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カテゴリ:アカリンダニ

今年の日本蜜蜂蜂の分蜂は1月~3月の低温の影響で半月は遅れています。

(我が家だけかも知れませんが!)(T_T)

立春とともに始まる春の産卵も当初から10日は遅れており、

蜜源の花の咲き始めも同じく遅れました。

それでも温暖な地域では分蜂が始まりソワソワした毎日が続きます。

IMG_1188.JPG

従って今期の新嫁ぎ先へはまだ先の事ととなりますが、

今年2回目の「嫁ぎ先の皆様へ、29-2」を発信致します。

昨年の10月27日にお送りした、

嫁ぎ先の皆様へ、を少し内容を付け加えて再度up致します。

まずは、分蜂取り込み後3週間が経過しましたら対策を始めてください。

余りに早く投与しますとメントールの臭いを嫌い逃げ去ります。

投与の目安は産卵が確認でき2週間以後と位置付けて下さい。

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アカリンダニ対策の薬剤投与注意点       
        
薬剤投与には当然のごとく、それに見合った投薬量と継続的な投与間隔と投与方法が        
必要です。ただ漫然と投与すればいいものではありませんし、効果を得られません。        
併せて薬剤投与は最も効果的に使用する必要があります。        
的確な投与の方法でないといかに効果ある薬でも場合によっては「害」と成る事もあります。        
飼育してる地域によりおのずと投与の方法、量、期間も微妙に変わってきます。        
継続的に実証し、最適な投与方法を各自が見つける事が大切です。 

アカリンダニは産まれてくる内勤の新蜂に良く感染するように感じられますので春の越冬より目覚めた時期から夏に入るまで、真夏を越して産卵活発となり越冬蜂に生まれ変わる時により感染が拡大する傾向にあります。この時期のメントール投与を的確に致しますと感染はある程度防げられますが約2割の群れは感染が見られ蟻酸パテの投与にて復活できました。    
       

メントール        
分蜂取り込み後一月をめどにメントールを20gスノコ天板より投与開始(6~7月)       1回目
3か月後に再度20g投与(9~10月)                                                                2回目
翌年3月後半冬囲いを外した時期に15g投与                                                     3回目

メントールはミツバチが嫌います、特に分蜂期から真夏を過ぎるまではすぐにトリカルネットの目3ミリを塞ぎますので  月2度は天蓋を取り外しネットの目詰まりを確認し、ひどい時はネットを取り換えます。作業する時は陽の光を天から入れないよう注意してください、曇りの日、あるいは朝、夕の作業に行うよう気を付けましょう。

メントールの投与量は最低の投与量です、これ以下ですと効果が得られぬこともあります。投与は必ずすべての群れに投与してください。

        
         
蟻酸・蟻酸パテ        
月3回は内検を欠かさず底板より鏡を入れて観察を続け、        
蜂数が減ったと感じた時に投与を開始する。        
蜂数が三分の一以下となると復活は非常に難しくなるので常に観察を怠らなくすることす。

元気な群れは底から手鏡で見ますと蜜蜂でいっぱい巣板は見えぬのが普通の健全な群れです。感染が進むと徐々に巣板が見え始め、最後にはすべての巣板が見えてミツバチは巣板の間に少ししか見えなくなります。こうなると手遅れとなります。        

蟻酸液体投与は        
50パーセントに希薄した蟻酸を20CCキッチンペパーに浸してスノコ天板より投与。        
5日後に2回目、10日後に3回目、15日後に4回目ほどでダニは死滅します。        

蟻酸パテの投与は        
上部のフィルムを三分の一~四分の一カットしてスノコ天板より投与。        
濃度が65パーセントです、拡散は徐々に30~45日で拡散が終わるようにすることです。        
        
メントール蟻酸とも拡散適温は12~28度です。        
蒸発した薬剤はともに空気より重く下に下がってきます。投与方法は自然降下式のスノコ天板が最適と思います。

巣内温度が40℃になりますとメントールが解けまして液状化しますとミツバチは死に至るか逃去となります。        
温暖な地域での飼育は夏場の高温により過剰投与となります投与量を減らすか、中止する事です。 巣箱の通気性を向上し、巣箱を完全に木陰とする工夫が必要です。       
過剰な投与が続きますと最悪逃げ去ります。  

巣内温度を継続的に測りますとその地域の巣内温度が把握できますが(T&D温度ロガー)大変高価です。 

巣内温度の影響で11月後半~2月中旬の間は蒸発しません投与は無駄となります。11月後半までに巣内のアカリンダニを皆無にしないと春を迎えるのは非常に厳しくなります。             

高冷地では冬季の投与はほぼ効果を得られません。        
しかし、女王蜂の産卵はいかに高冷地でも立春と共に始まります。        
2月中旬には巣内天板の温度は20度を超えているのが普通です。

立春が過ぎ1月もすると育児が活発となり、貯蜜も減り、巣屑もいっぱいにで来るのが健全な群れです。

内検しご飯茶碗1杯ほどの蜂数でしたら感染を疑い蟻酸パテの投与で復活できますが女王が健在であることが条件です。日本蜜蜂の女王蜂は最後まで感染いたしません働き蜂が減り温度を保てなくなり凍死してしまうのが普通です。

春先に感染し蟻酸パテの投与で復活できましても無事に分蜂できる群れは50パーセントとみて下さい。まれに夏分蜂を起こした群れもいましたし、次年度まで分蜂しない群れもおります。

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特にこれから感染拡大し、

蔓延となるであろう四国、

九州地方の皆さんには上記を参考とし、

是非とも実践して頂きたいと思います。

蜜蜂の姿が消えてからでは虚しさと後悔しか残りません、

手遅れとならぬよう何が原因かを見極め、

二度と同じ失敗は繰り返さぬ決意が一番大事です。

最善を尽くすことで群れは増え続けます。

28年度を総括致しますと、

何より実績がすべてを物語っています。

我が家の飼育群と昨秋嫁いだ群れ11群を含めますと、

何と31群れが、今現在分蜂期を迎え、

2.3名の方からはすでに分蜂報告を受けています。

日本蜜蜂飼育者には参考となると思いますが、

一般の方には大変難しくかたいお話となりました。






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最終更新日  2020年04月14日 10時51分19秒
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