2004/03/31(水)12:25
減農薬栽培の意味
【減農薬栽培の意味】(12:30更新)
昨日、ある農家の生きるか死ぬかをお伝えしました。
その中で問題となったのが新ガイドラインによる農薬成分数。
どんな農薬を使っているのかを明確にする意味では画期的ではあります。
でもその大元の規準が現場に即していないとき、悲劇が起こるのです。
今回、青森で話をしてくれた人も、「これからは一般ものとしてしか販売できないのか」ということをおっしゃっていました。
確かに規準だけで見ればそうなります。
ですが、それをどんな形で栽培をしたのかを判断にいれずに答えを出すのは性急なような気がしてならないのです。
減農薬栽培は一般栽培の半分以下の農薬使用のもののことをさします。
つまり、普通のより農薬を抑えた分、安全性が増したということがいえます。
ただし、これはあくまで成分数だけを見ての話。
たとえば一般成分10回、減農薬5回という表記であっても、
危険なものはたくさんあります。
いきなり一般回数が減ったものだから、今一部の農家酸の中に極力毒性の強いものを散布して、農薬回数を減らそうとする動きがあります。
規準にあわせることを第一の目的にしてしまうためにこのような事態を招いてしまっているのです。
先日の方ももし、そのようなことを考え出したら・・・。
規準によって本当に良いものがこの世から消えていくかもしれない事態になってきているのです。
またこのような場合はいかがでしょうか?
A剤 1000倍
A剤 2000倍
同じ薬剤でも下の方が薄めて使っているなとお分かりでしょうか。
これは同じ薬剤を並べているから分かる話ですが、
一つの表示だったらいかがでしょうか。
A剤 1000倍
B剤 500倍
B剤の方が毒性が弱いとしても、その情報が表示には明記されません。
それがスーパー全部の農産物だったら。
もう誰も判断できないかもしれません。
でもどの農産物が安全なのかを消費者自身で判断する時代がもうすぐそこまで来ているのです。
だからもっと消費者には困る状況にならないのかと心配もしています。
ちょっと話がそれてしまいましたが、
今回のにんじんは農薬使用量を半分以下にして、散布する事で何とか減農薬栽培に該当するように努力してみてはというものを提案しました。
それを受けて、農家さんは残留農薬検査を今年からやっていくとお話をしていました。
農薬を散布しても残留が出ていないことを自分たちで証明しようと言うのです。
これからの世の中は規準だけではもう生きていけない時代になってきている。
それを裏付けるかのように世の中にある動きが活発になってきています。
明日、それについてお話したいと思います。