数え年、厄年って・・・?



☆数え年って?☆

「数え年」と呼ばれるものには、さまざまな
解釈がついていて、お正月で年をとるという
考え方もあれば、節分で年をとるという考え方、
誕生日が来て年をとるんだという考え方もあります。
う~ん、結果的には、どれも正しいようです(笑)

お正月説の場合は、お正月が過ぎれば厄年に入り、
お正月が来て厄が明けたと考えるのが自然だから
というのがあります。
昔は今のように「暦」というものが広く普及していなかったので、
今日が何日であるかを、知る術がなかったのが由来だと聞いています。
だから誰でも一般的に知っている「お正月」を「数え年」の
始まりにするという考え方が生まれたのではないでしょうか?

それは次に述べる、「節分説」と「誕生日説」に
納得いかないから・・・というのも
大きな要因であると思います。

節分説は、昔「年越し」と呼ばれていたように
年の変わり目を指していたのです。
実際に節分の翌日は「立春」で、日本の「四季」の初めである
「春」の最初の日となっています。
これらを踏まえて、「節分」の日が、年の一番最後の日
であるとして、節分の日を持って「厄年」の区切りとする
という考え方もあるのです。
だから厄除けのお守りだとか、お札を
節分までに買うのが望ましいとされるのは、
このへんの理由が考えられるからかもしれません・・・。

誕生日は、ズバリその人が生まれた日ですから、
誕生日から誕生日までが「厄年」だと考える人も、
もちろん居るでしょう。
ですが、厄年はすべて「数え年」で数えるので、
満年齢では数えません。
厄年とはその年1年のその人の吉凶を指し示しているので、
誕生日から誕生日、しかも満年齢で考えていると
あわない可能性もでてきます。

それで、誰にでも該当する正月説が広く知れ渡ったようです。

☆厄年って?☆

「厄年」と聞くと、ただ単に

「とんだ災難ばかり続くことが多い年・・・」

と災い多き年と思っている人が少なくないですが、
一概にそうとは言い切れません。

確かに「厄」には「苦しい」「災い」「節」「節目」
という意味もあります。
ですが語源を紐解いてみると「厄」は「役」に通じていて、
必ずしも「災難に遭いやすい」ことばかりが「厄」なわけでも
「厄年」なわけでもありません。

長い人生の中には年齢に応じて所々で節目があり、
肉体的、精神的、社会的、環境の変化などなど
様々な変化による区切りがあります。
女性だと結婚、出産、出世だってあるでしょう。

厄年とは身体の変調をきたしやすく、
また環境も変わりやすいびみょ~な時期でもあります。
女性の厄に関して言えば30代の厄年は前後あわせると
6年間もの間「厄年」があります。
10年間のうち半分以上が厄年なのです。

現代社会では女性が30歳を過ぎても独身でいる方が増えて来て、
必然的に、結婚自体の高齢化、さらに高齢出産が進み、
従来の33歳の厄年では当てはまりにくくなり、
37歳も厄年として言われ出したのです。
だからと言って全ての女性の結婚や出産が高齢化したわけではなく
早い方では10代でママになる人もいるので
厄年も「33歳」と「37歳」の2通りができたというわけです。

女性は、妊娠、出産、(このくらいの時期から
顕著とまでは行きませんが更年期障害も始まる人もいます。)
という身体的な変化や、育児、姑、舅、小姑との問題という
精神的な変化、独身の方だと、転職、転勤、引越し、出世などの
社会的な変化、自分自身もある程度の年齢に来ているので
両親もそれなりに年を重ねているわけです。
高齢な両親、または祖父母の健康状態、
それらが運悪く重なることもある びみょ~な時期、
それが「厄年」なのです。

いつまでも若くないんだから、若いつもりで無茶をするな。
人生を左右するような重大な決断を、安易に決断するな。
判断力が乏しい時期でもあるのだから、充分に注意をすることが
望ましいという先人の生活の知恵です。

人は生まれながらにして避けられような災難や病気や怪我など
理屈では到底考えられないような試練が、
最初から与えられている事があります。
「お参り」ですとか「お祓い」というのは、神仏の加護を仰ぎ、
災難や病気や怪我が少しでも軽くなるようにお願いすることであり、
それらをすることで、「やるだけのことはやったんだ」と
安心を得るものだと思います。

厄払いに行ったからと言って、必ずしも災難を遠ざける保証が
得られるわけではないですし、
反対に行かなかったと言って、すべての厄を引き受ける事はないはずです。
「厄払い」をしたからと言って、全ての災難から守られるのであれば、
この世に悩みを抱えた人も、病気で苦しむ人も居なくなるでしょう。

つまり「厄年」とは、肉体的・精神的・社会的に
変調をきたしやすい年のことを言います。
これには当然、個人差があります。
前厄に強く出る人、本厄にに出る人、後厄に出る人、
最悪3年連続で断続的に続けて出る人、
それこそ厄年なはずなのに、特別なにも感じないまま
知らないうちに終ってた!! なんて人。

いたずらに警戒したり、構えることなく普段通り生活し、
その上で、重要なことについては慎重に考え、
健康に充分注意し、病気や怪我を最小限に食いとめる努力を
怠らないよう心掛ける大事な時期、言わば

自覚と慎みが必要な時期

それが「厄年」なんだと思います。

言うまでもありませんが、厄年に関係なく、
次の日休みだからといっては夜遅くまで遊んでいたり、
「これが好きだから」と、高カロリーのものだけを食べ続けたり、
大酒かっくらって、翌日二日酔いで懲りるようなことは
普段からすべきではないですよね。(笑)

あいたたたたた、耳が痛い・・・




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