カテゴリ:医学
食道モリニア症(食道カンジダ、Candida esophagitis)とは、モリニア・アルビカンス(カンジダ・アルビカンス)による病気で、いろいろなカンジダ種を起炎菌とする感染症です。食道の感染症のなかで最も多い病気で、全身状態が低下した時に感染を引き起こします。真菌の一種であるカンジダは、宿主の細胞膜を溶解し、組織内へ侵入します。しかし、宿主が正常の状態では感染は成立しないため、消化管カンジダ症になるには何らかの発病要因が必要です。 1.起炎菌の粘膜侵入性、腸管内の異常を招くような抗生剤、抗菌療法時 2.免疫抑制療法やステロイド療法時 3.食物繊維の摂取不足や過剰な糖の摂取など、により感染が成立します。 最もみられる症状は嚥下困難、胸骨部の痛み、嘔吐ですが、無症状の場合も多くあります。治療は、ナイスタチン、ナタマイシン、アムホテリシンBの経口投与です。アムホテリシンBのシロップ剤の経口投与は効果的です。食事療法としては糖分の制限を、衛生管理面では歯ブラシの交換を行います。歯ブラシにカンジダ菌が付着すると、なかなか流水では落ちないためです。義歯などは使用後に、消毒薬で殺菌消毒するようにします。抵抗力が正常の場合は自然に治りますが、長期にステロイド薬などを服用している場合は、前述のような日常生活の改善を行い、専門医のもとで内服治療をしてください。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
August 10, 2019 04:46:52 PM
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