リフィル処方箋とは、1枚で反復して薬を出してもらえる処方箋です。リフィルは「補充」や「詰め替え」の意味です。医師が処方箋の「リフィル可」欄にレ点を付けて最大で「3回」といった使用回数も書きます。薬物依存の恐れがある向精神薬や、処方枚数に制限がある湿布薬などは対象外です。多くの薬は処方日数に限度はないが、医師は長期間の分を一度に出すことには慎重です。リフィルを使えば、薬剤師が調剤の際に服薬状況を確認し、体調悪化を見つければ薬は出さず医療機関に連絡するといった対応が可能です。制度導入により、医療費に充てる国の予算を年間100億円程度抑える効果が見込まれています。 しかし「リフィル処方箋」の利用実績が低調です。制度導入当初の4月、全国で受け付けた処方箋のうち0・01%にとどまった大手調剤薬局もあるそうです。患者にとって薬をもらうだけの通院と医療費の負担を減らす利点がある一方、医師は定期的な診察は必要として発行に消極的とみられます。
処方箋は診療所や病院の医師が発行します。患者は通常、処方箋1枚を薬局に持参し薬を1回受け取ります。4月に導入されたリフィル処方箋は発行された1枚を3回まで繰り返し使って薬をもらえます。高血圧や花粉症など症状が安定している疾患が対象で、利用の是非は医師が判断します。例えば30日分の処方箋を3回使い計90日分の薬が受け取れます。
これからもリフィル処方箋の発行は、軽症患者を減らし高度医療に専念したい大病院の他は積極的に出さないと思います。