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テーマ:北スウェーデン(64)
カテゴリ:物理屋のつぶやき
キルナは、街中と研究所のあるところ(中心から7km離れている)、さらに、アイスホテルで有名なユッカスイェルヴィ(中心から約20km離れていて、さらに谷間にある)で、気象条件によって温度差が大きいです。
今日みたいな晴れた日だと、 街中:マイナス13度 研究所:マイナス27度 ユッカス:マイナス30度以下(温度観測点がないので目安) と言う風な感じです。これは、純粋に地形と高度の違いによる、大気温度勾配が出来た結果です。 今日、通勤のバスに乗ってそんな(↑)ことを夫と話していて、ふと、丘の上に顔を出した太陽を観ていたら、あれ?気のせいか、何か太陽、四角いんですが・・・。 でもって、よーく、遠くの丘並(キルナの北・東・南側は、山ではなく丘陵地が広がっている)を見るとそれらの上部・上層が"変"。。。みんな、四角い!。 そう、蜃気楼(正確には、"上位"蜃気楼/superior mirage)が出ているのです。冬場、晴れて放射冷却などで大気の温度差が上下で大きくなる(従って、当然密度も変わってくる)と、キルナでは、こうして上位蜃気楼が見られます。でも、今日のは、おまけで"四角い太陽"まで見られて・・・。 ラッキー! 全く、物理屋と言うのは「安上がりな」職業です(^^;)。蜃気楼見られただけ(蜃気楼に限らず、素晴らしい自然現象であれば何でもOK!)で、何かその日一日幸せな気分になれるのですから・・・。 尚、mirageとはフランス語で、同乗していたスコットランド人同僚(大気物理の教授)に「英語で何と言うか、知らないのよねぇ~」と言われました。ちなみに、スウェーデン語では、hägring/ヘーグリングと言います。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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