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─ 灼熱 ─

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2005年06月05日
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ガスプロムは、ソ連崩壊後に国家財産を引き継いで設立された「準国営」の世界最大の天然ガス企業であり、ロシアのガス生産の約9割を採掘し、国内のパイプライン網を独占する巨大企業である。ガスプロムからの税収は、ロシア政府(国家)歳入の約25%を占めているという恐ろしい規模である。従業員数は33万人で関連企業を含めると数百万人になる。


ロシア政府は現在、ガスプロムの株式38%を所有しているが、ロスネフチとの合併が白紙になったことで出資比率を現在の38%から50%以上に引き上げる(予定)。ロシア連邦政府の保有比率が全体の35%を下回らないこと、外国企業による保有比率が20%を超えないことが定められている。(ガスプロム株は、ガスプロム・インベストホールディング、ガスプロム・ファイナンス、ガスプロム・バンクなど関連会社と思われる企業が10%以上保有している:03年)

ガスプロムは天然ガスの大部分をパイプラインによって欧州に輸出しており、ロシアからの欧州向け天然ガスの約8割が通過するのが「ガスの女王」が首相を務める隣国ウクライナである。ガスプロムは欧州に流通する天然ガスの約25%を供給している。

※ レオニード・クチマ前大統領の義理の息子であるヴィクトル・ピンチュークは、ウクライナで2番目の富豪といわれ、ウクライナの多くのメディアを“コントロール”している。首相のユリア・ティモシェンコもウクライナの新興財閥の1人である。ティモシェンコは、95年から97年まで「ウクライナ統一エネルギーシステム」の社長を務めた。


ガスプロムが創設されたのはソ連石油ガス工業省が廃止された89年で、初代社長に就任したのがガス工業相を務めたビクトル・チェルノムイルジンだった。チェルノムイルジンが92年にエネルギー担当の副首相から新首相に任命されると、後任はレム・イワノヴィッチ・ヴャヒレヴ(89年から副社長)が務めた。ヴャヒレヴはチェルノムイルジン首相の盟友だと言われている。

(98年3月チェルノムイルジン首相解任、後任にキリエンコ。同年8月キリエンコ首相解任、後任にプリマコフ。99年5月プリマコフ首相解任、後任にステパシン。同年8月ステパシン首相解任、後任にプーチン。同年12月エリツィン大統領辞任、代行にプーチン。00年5月プーチン大統領就任、首相にはカシヤノフ。04年2月カシヤノフ首相解任、後任にフラトコフ


2001年、ヴャヒレヴが社長を退くと、プーチン大統領の腹心と言えるアレクセイ・ミレル(エネルギー省次官)が後任の新社長に就任した。ミレルが現在のガスプロム社長である。会長がメドベージェフ大統領府長官


● ミレルは1962年にレニングラードで生まれる。(同郷のプーチンは52年生まれ)
● レニングラード金融経済大学を卒業。(プーチンはレニングラード法学部)
● 91~96年、ミレルはサンクト・ペテルブルグ市対外関係委員会勤務。91年から対外関係委員会の議長に就任したのがプーチン副市長(92年から94年が副市長兼対外関係委員会議長、94年から96年までは第一副市長)なので、ミレルはプーチンの部下である。
● 96年、サプチャク市長が市長選で敗れたことにより、ミレルは株式会社「サンクト・ペテルブルグ海港」に移る。(プーチンは大統領府総務局副局長に就任、98年には連邦保安局の長官)
● 99~00年、ミレルは株式会社「バルト・パイプラインシステム」代表取締役。00年8月からはエネルギー省次官。(99年8月にエリツィン大統領はステパシン首相を解任、後任首相候補としてプーチンを指名。同時にプーチンを大統領の後継候補にすると公言、00年にプーチンは当選に必要な投票総数を超える得票で大統領当選)


ロシア国内においてガスプロムは、天然ガス生産で95%、ガス輸送で100%のシェアを誇る独占企業である。ガスプロム以外では、ロスネフチとスルグトネフテガスが天然ガス生産を行なっている。

※ ロスネフチはソ連時代の石油工業省を母体に1933年に設立され、ロシア政府が株を100%所有している国営企業。社長はセルゲイ・ボグダンチコフ(ユガンスクネフチガスの社長にも就任)。会長がセチン前大統領府副長官
確かロスネフチは、「中国石油天然ガス集団公司」と深い関係を結んでいたと思う。それと、既に(2月から)ロスネフチはユコスに代わって中国へ石油輸出を始めてると思われる。
ロシネフチの04年の純益は3億8600万ドル(約400億円)。


上に書いたようにガスプロムの会長がメドベージェフ大統領府長官であり、ロスネフチの会長がセチン大統領府副長官なのである。つまり、長官と副長官が対立している構図が浮かび上がっている。

ガスプロム──メドベージェフ会長・ミレル社長
ロスネフチ──セチン会長・ボグダンチコフ社長

ようするに両社にプーチンが送り込んだ重要人物がいるのだが、この両社は対立している(ように見える)。そして、先日も書いたように、セチン会長のロスネフチがガスプロムとの暗闘で勝利した。ガスプロムは国営化(現在は準国営)されるのである。国営化後のガスプロムをロスネフチがコントロールすることになる(はず)。

さらに今度は、なんとガスプロムが「シブネフチ」を買収する予定であるという。計画では、ガスプロムはシブネフチの株式57.5%を取得するとのこと。シブネフチとは「ユコス」と合併するはずだったユコスが株式の34.5%を保有する民営石油大手である。そう、エクソン・モービル、シェル、BPに続く第4のメジャーになるはずだった、あの「ユコス・シブネフチ」の片割れである。


ロシア政府はガスプロムの保有株を現在の38%から国有化に向けて保有比率引き上げをする、これによってガスプロムは最大80億ドル(約8560億円)の資金を得て、これをシブネフチの買収に投じるらしい。しかし、シブネフチ側は「わが社を買収しようという企業があったとしても、われわれが身売りをする気がない以上、起こりえない」と否定している。…うーむ、でも「起こりえる」のが現在のロシアであろうと思う。ユコスが持つシブネフチの株は、裁判所が資産として凍結している。

ユコスの子会社だった「ユガンスクネフチガス」だって、株式を差し押さえ04年11月にロシア政府はユコスから追徴金(日本円で3兆円)を回収する手段として、ユコスの主力生産を担う子会社ユガンスクネフチガスの株式売却を決定し12月19日に入札を行うと発表、12月19日には予定通り入札を実施したのである。

これを落札したのが“2日前に設立されたばかり”の「バイカル・ファイナンス・グループ」だった。落札金額は93億5000万ドル(約9500億円)。この2日後、ロスネフチがバイカル・ファイナンス・グループを買収したと発表。買収金額は、わずか1万ルーブル(約4万円)。ユガンスクネフチガスはロスネフチ(国営)に買収されたわけである。そして予定では、ロスネフチがガスプロムに統合されるはずだった。だけど、ユガンスクネフチを取り込んだロスネフチがガスプロムをコントロールすることになったと。しかもガスプロムは準国営から国営化。


ロスネフチはガスプロムに統合されることを拒んだわけです。そりゃそうだ、理由ははっきりしている。世界最大のガス企業に統合されればロスネフチなど消えてしまう。ユガンスクネフチを落札すると見られていたガスプロムは、米国ヒューストンの連邦裁判所から、入札3日前の16日に競売参加の中止を命じられてしまった。これによってロスネフチが優良企業であるユガンスクネフチを手に入れた。セチン会長とボグダンチコフ社長の「KGB人脈・シロビキ」による逆転劇がこれを機に現実味が出てきて、本当に逆転してしまったということだろう。

シブネフチを含めてガスプロムやロスネフチが今後どのような展開を見せるのか注目したい。この展開は今後も“ストーカー的”に観察しなければ、現段階では詳しくは解らないのだ……なんせ日本語によるロシアの情報(記事)は極端に少ないのである。


2001年の総資産ベースの「ロシア企業ランキング」では、00年1位だった「ルクオイル」を抜いて、総資産139億6700万ドルでガスプロムが1位になった。00年のガスプロムの総資産は59億ドルだったので2倍以上の急激な増加である。
前年トップだったルクオイルは、94億ドルから88億ドルに資産を減らし3位となっている。
驚くのがユコスである。ユコスは00年に14億ドルだった資産を01年には6倍以上の87億ドルに増やし4位に急浮上した。

同年01年に発表された「2000年度の純利益ランキング」では、トップがルクオイルの34億ドル。2位がユコスの33億ドルである。00年はプーチンが大統領に就任した年である。ガスプロムは21億ドルで3位。ユコスは、00年度には既にガスプロムよりも儲けていたわけである。

ルクオイルは91年に国営石油会社3社を統合して設立。社長は石油ガス工業省高官であったワギト・アレクペーロフ。03年のキャンプデービッドでのブッシュ大統領とプーチン大統領の首脳会談では、ルクオイルのアレクペーロフの姿があった。パパ・ブッシュがプーチンの保養地ソチを訪問したときにもアレクペーロフがいた。


ルクオイルの04年12月期の売上高は前期比53%増の338億4500万ドル(約4兆757億円)、純利益が同10.8%増の41億1500万ドル(約4362億万円)。

※ 03年のガスプロムは史上最高の業績をあげ、収入は29%増加、純利益は2.7倍、株価は60%上昇。欧州諸国へのガス輸出量は、金額にして160億ドルと史上最高を記録。
株価の総価値額は、99年の46.7億ドル、00年には79.4億ドル、01年は113.5億ドル、02年が204.3億ドル、03年が269.9億ドルであり、なんと、この4年間の平均年間上昇率は55%という恐るべき驚異的な上昇だった。

「ガスプロム」「ロスネフチ」「ユコス」……これらに共通するのが日本に関係する「サハリン・プロジェクト」「東シベリアの資源開発」、そして「太平洋石油パイプライン・プロジェクト」です。さて、どうなることやら。



ロシアのエネルギー動向
http://plaza.rakuten.co.jp/HEAT666/diary/200506010000/








最終更新日  2005年06月05日 13時01分22秒
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