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2017年12月12日
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カテゴリ:洋画(12~)

11月に観た映画は6作品だった。一作は10月に観たのを感想書き忘れたもの。だから、実質5作品しか見ていない。秋になって大きく鑑賞作品数が減少している。これはひとえに〆切地獄に引っかかったためである。今年はこれで推移するので、はたして年間100作を超えるかどうか不安だ。前半3作品を紹介する。



「ローサは密告された」
第三黄金期フィリピン映画界の鬼才らしい。カンヌ国際映画祭で主演女優賞を獲ったローサ役のジャクリン・ホセが特別凄い演技をしているわけではなく、まるでドキュメンタリーと見間違うような映像と脚本、限られた登場人物たち全員に俳優賞をあげたい気分である。

登場人物全員に共感はしないが、全員根っからの悪人とも思えない。その背景には、貧しく歪な開発が行われている東南アジアの現実があるのだろう。

警官たちの巧妙にしかしあまりにもセコい上前はねの仕組みを見事に映像化しているだけでなく、カネを作るためにローサの息子娘たちが行く街の映像が、見事にフィリピンの現実を表していた。なかなかの力作。

(解説)
東南アジア最大のスラム街を擁するマニラ。
この無法地帯でただ毎日を生きる、ある女の物語。
ロドリゴ・ドゥテルテ大統領による過激な麻薬撲滅への道程をここに見る。

ローサはマニラのスラム街の片隅でサリサリストアを夫ネストールと共に経営している。かつての日本の下町のように、密接して暮らす人々のつながりは深い。ネストールはいつもだらだらしてばかりだが気は悪くない。店を切り盛りするのはローサ。ローサには4人の子供がおり、彼らは家計のため、本業に加えて少量の麻薬を扱っていた。ある日、密告からローサ夫婦は逮捕される。さらなる売人の密告、高額な保釈金……警察の要求はまるで恐喝まがいだ。この国で法は誰のことも守ってくれない。ローサたち家族は、したたかに自分たちのやり方で腐敗した警察に立ち向かう。


2015年現在のフィリピンの貧困率は約22%、その多くがひしめき合ってスラムに暮らしている。スラムでは犯罪は絶えず、薬物常習者、密売人も多い。しかし、警察は押収した麻薬の横流しや密売人への恐喝など“捜査”の名のもとに私腹を肥やし、悪事がバレそうになれば暴力も殺人もいとわない。ロドリゴ・ドゥテルテ大統領就任後、麻薬に関わる者は警察・自警団により超法規的に殺され、恐れをなして自首する者が後を絶たず、刑務所の収監人数を大幅に超えているという。一般市民が貧困から麻薬密売に手を染めた結果、警察から命を狙われるという麻薬撲滅戦争の恐怖の連鎖が、『ローサは密告された』に垣間見える。
第69回カンヌ国際映画祭主演女優賞受賞!
本年度アカデミー賞外国語映画賞フィリピン代表!
世界三大映画祭でも高く評価されているブリランテ・メンドーサ監督最新作。


45歳のデビュー作「マニラ・デイドリーム」で第58回ロカルノ国際映画祭ヴィデオ・コンペ部門金豹賞を受賞し、「第3黄金期」と呼ばれる現在のフィリピン映画シーンを牽引しているブリランテ・メンドーサ。世界三大映画祭であるカンヌ、ヴェネチア、ベルリンすべてのコンペティション部門でその作品が上映され、世界中で50を超える賞を獲得、第62回カンヌ国際映画祭では「キナタイ-マニラ・アンダーグラウンド-」で監督賞を受賞、クエンティン・タランティーノやショーン・ペンがその才能を絶賛するなど、世界中で高い評価を得ている。本作は第69回カンヌ国際映画祭で、クリステン・スチュワート、シャーリーズ・セロン、レア・セドゥ、イザベル・ユペールらを抑えて、ローサを演じるジャクリン・ホセにフィリピン初の主演女優賞をもたらした。審査員のひとりだったドナルド・サザーランドはホセを「超一流の演技」と絶賛し、キルステン・ダンストはラストシーンで感極まって落涙したと告白している。第54回ヒホン国際映画祭監督賞受賞、本年度のアカデミー賞外国語映画賞フィリピン代表にも選出。世界から熱くし支持された『ローサは密告された』がまもなく日本に上陸する!

2017年10月22日
シネマ・クレール
★★★★




「ブレードランナー2049」
2019において、なぜレイチェルのみが生きることが許されたのか?その謎がここで解き明かされる。

しかし、それが本当なのだとしたら、レプリカントとは何なのか?異常な筋肉と、新世代は従順な性質を持つという以外、もうひとつ決定的な性質以外は人間と同じ。感情もあれば、涙も流す。

2021年6月10日は、後に地球の歴史において、大きな画期となるかもしれない。

今回、新世代レプリカントのKには、バーチャルな彼女が登場する。そういう意味では彼女も、学習を重ねて涙も流すし、相手に合わせて実に可愛らしい「心」を持つ。しかも、自分で判断したのか、他の女性レプリカントと同期して身体の関係さえ持つのである。そういう意味では、今回は彼女と人間の違いは何か、ということさえ問題になるだろう。

Kにせよ、その「彼女」にせよ、そして人間にせよ、どこがどう違うというのか、答えの出ていない問が、約3時間のゆっくりとして濃密な映像の中で、何度も問われる。そのために、こういう長大な上映時間が必要だったのだろう。

Kが最後まで「特別な存在」なのではないかと思っていたが、ラストカットで、明らかになった。それはそれで疑問の余地は無いだろう。

レプリカントとは何なのか?今のところ、「エイリアンシリーズ」のアンドロイドとは、違う系統のようだ。でもまだ数十年間あるので、どうなるかはわからない。

STORY
2022年にアメリカ西海岸で大規模な停電が起きたのをきっかけに世界は食物供給が混乱するなど危機的状況を迎える。2025年、科学者ウォレス(ジャレッド・レトー)が遺伝子組み換え食品を開発し、人類の危機を救う。そして、元捜査官デッカード(ハリソン・フォード)が突然行方をくらませて以来30年の月日が流れた2049年には、レプリカント(人造人間)の寿命に制限がなくなっていた。
キャスト
ライアン・ゴズリング、ハリソン・フォード、アナ・デ・アルマス、シルヴィア・フークス、ロビン・ライト、マッケンジー・デイヴィス、カーラ・ジュリ、レニー・ジェームズ、デイヴ・バウティスタ、ジャレッド・レトー
スタッフ
監督:ドゥニ・ヴィルヌーヴ
脚本・原案:ハンプトン・ファンチャー
脚本:マイケル・グリーン
製作:アンドリュー・A・コソーヴ、ブロデリック・ジョンソン、バッド・ヨーキン、シンシア・サイクス・ヨーキン
製作総指揮:リドリー・スコット、ビル・カラッロ、ティム・ギャンブル、フランク・ギストラ、イェール・バディック、ヴァル・ヒル
共同製作総指揮:イアン・マッグローイン、オーサ・グリーンバーグ
共同プロデューサー:カール・O・ロジャース、ダナ・ベルカストロ、スティーヴン・P・ウェグナー
撮影:ロジャー・ディーキンス
プロダクションデザイン:デニス・ガスナー
視覚効果監修:ジョン・ネルソン
衣装デザイン:レネー・エイプリル
音楽:ベンジャミン・ウォルフィッシュ、ハンス・ジマー
上映時間
163分
2017年11月9日
Movix倉敷
★★★★





「マイティ・ソー バトルロイヤル」
最初はそうだったのかもしれないが、だんだんそうではなくなったと思っていたのだが、今回究極の「女神」が出てきたことで、やっぱりこれは壮大な姉兄弟の兄弟喧嘩なのだと思えてきた。人類の昔から、神様の兄弟喧嘩は、下界を巻き込むのである。

結局毎回毎回彼らは死なない。

ロキはもちろんのこと、ヘラの最期も描かれてはいないので、今度も出す気満々だろう。

それにしても、ナタリーポートマンとは別れてしまったんだ。「振られた」のか「お互い振った」のかは藪の中。残念だ。アンソニー・ホプキンスも退場させた代わりに、今度はケイト・ブランシェットをソー組に入れた。イドリス・エルバという神様の仲間入りにふさわしい女性も入った。もうしばらくは、何作かは作られるだろう。

テーマ音楽の壮大さが、とっても仰々しくて、マンガちっくな映像にあっていた。いいチョイスだったと思う。

STORY
アベンジャーズのメンバーであるソー(クリス・ヘムズワース)の前に、邪悪な敵ヘラ(ケイト・ブランシェット)が出現する。ヘラはソーの武器ムジョルニアを破壊し、ソーを宇宙の果てへと飛ばしてしまう。とらわれの身となったソーは、脱出を懸けてチャンピオンと対決することになり、彼の前に現れたのは……。
(キャスト)
クリス・ヘムズワース、トム・ヒドルストン、ケイト・ブランシェット、イドリス・エルバ、ジェフ・ゴールドブラム、テッサ・トンプソン、カール・アーバン、マーク・ラファロ、アンソニー・ホプキンス、
(スタッフ)
監督:タイカ・ワイティティ
脚本:エリック・ピアソン
ストーリー:クレイグ・カイル、クリストファー・ヨスト、エリック・ピアソン

2017年11月12日
Movix倉敷
★★★☆







最終更新日  2017年12月12日 14時37分19秒
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2017年12月11日
​  ​​  ​
「刑事ゆがみ1~3巻」井浦秀夫 小学館ビックコミックス
長いこと続いた「弁護士のくず」が終わって、井浦氏はいつの間にか、こんな秀作をモノにしていた。しかも直ぐに映像化。シリーズ化される可能性もある。才能もあるのだろうけど、周りのプロデュースも確かなのだろう。


自由度の高い弁護士とは違って、警察組織はひとつのミスが(公になれば)首か飛ぶ世界らしい。普段は、あまりにもいい加減な生活・捜査をしている弓神(ゆがみ)刑事は、時々お手柄を立てるので辞めさせることも出来ないという設定である。


弁護士の世界を20年近く描いてきて、そろそろ本格的な犯罪も描きたくなったのかもしれない。歪んだ視点から警察組織を見る、その狙いはOK。ただし、ちょっと強引な展開(弓神のカンという逃げは用意しているが)も目立つ。一巻目のように、9回かけて一つの事件を描くようなじっくりしたものを描いて欲しい。


2017年12月10日読了






最終更新日  2017年12月11日 13時49分42秒
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2017年12月10日
 
​  ​
「アオイホノオ1-2巻」島本和彦 小学館ヤングサンデーコミックス
ネットカフェで、ふと新刊の18巻目をとって眺め始めるとビックリした。バタ臭い忍者モノ漫画が描いてあるので、止めようと思い、パサパサとめくると、実は漫画家伝だった。しかも、最初のページに「実在の人物・団体等の名称が1部登場するが、あくまでこの物語はフィクションである。」という「ことわり」があった。これは日本独特の文化的慣習では、「8割歴史的事実である」と説明しているわけである。いや、藤子不二雄Aの「漫画道」を除けば、こんなに長編で漫画家物語が成立しているのは、もしかして無いのではないか?

そういうわけで、あと一時間しかないけど、一巻から読み始めた。残りはまた機会がある時にレポートしたい。


時は1980年代始め。大阪の大作家芸術大学(大芸大)映像計画学科一回生焔燃(ほのおもゆる)くんは、漫画の画のレベルがどんどん下がっているのを喜んでいた。つまり、自分も上手くはまり込む余地がある。というわけである(←ベースはギャグなので、そんな明け透けなホンネも描いている)。サンデーで人気はないけど、「ナイン」のあだち充を「俺だけは認めてやろう」と呟いたり、高橋留美子の「うる星やつら」が他の連載から浮き上がっているのを「でも俺だけは認めてやろう」と呟いたり、後から考えると「新しい時代」の到来を焔くろんは、そのように感じていたわけだ。私なんかは、この最初の数ページでとっても面白いのであるが、この作品、今まで漫画賞をとっていないところを見ると、大きく注目されてはいないと思える。しかし「俺だけは認めてやろう(笑)」。


大学生は、流行に過敏である。「俺の目指す漫画はギャグやコメディ。今、漫画界はそういうジャンルが甘いからな」なんという鋭い分析で甘い計画なのか。それで「かっこいい絵柄でギャグをやろう」と決めた途端に細野不二彦が出てくる。そして漫研で矢野健太郎に出会う。他にも庵野はいるは、山賀博之はいるは、南雅彦等々のアニメーターまで実名で出てくるのである(あ、でもフィクションなんですよね)。

2巻目には、なんと高橋留美子「めぞん一刻」連載開始の電車中吊り広告を見せてくれる。「高橋留美子が大人とつき会うと言う」ビッグコミックスピリッツの創刊号の広告である。いやあ、こんなのがあるからこの作品は素晴らしい。






最終更新日  2017年12月10日 09時24分04秒
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2017年12月09日
テーマ:本日の1冊(2603)



文学日記(2)
福永武彦の「深淵」。信仰篤い処女の35歳女性と、放火殺人犯との出逢いと2人が堕ちてゆく様を描く。1956年刊行。この同じ年に「古事記」の現代語訳も出している。そのせいか、端正でおとなしい文章というイメージとは違う、荒々しい描写が続く。2人の交互の独白というスタイルは、今では珍しくはないが、この当時はどうだったのか。太宰かいたから、そんなには珍しくはなかったかも。

ずっと、聖女のように周りから見られ本人もそう努力してきた女性の「隠れた欲望」が露わになるのは堀辰雄「ほととぎす」と同じ。現代小説なので、非常に精微に描かれる。

そして1人の女が欲しいというただそれだけのために放火さえもする男は、もしその情熱を正しく向ければ、わたしの代わりに、天主さまを愛するようにならないでしょうか。もし、わたしがこの男に、肉体のほかに魂があり、わたしたちは永遠の魂のために生きているのだと教えることができたならば、そこに奇蹟の起きることはあり得ないでしょうか。(138p)

男の本当の正体は、もっと奥深いものだったので、読者は女性の考えが浅はかであると直ぐにわかる。しかし、そもそも恋愛とはそういう勘違いで出来上がるのかもしれない。また、女はそう考えることで自分の欲望を正当化するのである。(17.12.07)






最終更新日  2017年12月09日 10時21分36秒
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2017年12月08日
テーマ:本日の1冊(2603)




文学日記(1)

池澤夏樹編集日本文学全集を読み始めて3年が経った。この間に読んだ本は4冊。既刊順番に読んでいったが、第7巻「枕草子・方丈記・徒然草」だけは、去年の中頃の発行である。しかしやはり思い直した。この全集は発行順に読む方が面白い。


この2年は忙しかった。この読み応えのある一冊をまるまる読んだ後に1000字から2000字の書評を書くのは、私には愉しみであるのと同時に手に余った。そもそも、ほとんどが文学史上の古典或いは名作なのだ。一回の書評にまとめる方が無理がある。しかし人生は短く、読んで書くべき書物はあまりにも多い。


そこで私は、読み終わって書評を書くのではなく、この文学全集にだけ限っては、読みながら書くことにした。あまり斜に構えて書くと、いつまでも読み終わらない。興に乗った時にだけ読んで、その印象を書きなぐった方が、ホントの全体像は、文学全集30巻を読み終えた頃は出てくるのではないか?とも思った。まとまりをつけるために、題名冒頭に<文学日記>とだけ入れて数字を課す。今日はその第一弾。日記とあるから毎日載せるというわけではない。また、あまり興に乗らない作品は、書き飛ばすこともあり得る。


それで今日は、2015年3月刊行、「堀辰雄・福永武彦・中村真一郎」の巻から始める。ここにどうして加藤周一が加わらないのか、という疑問は持ちつつも、この3人のチョイスは、やはり(福永武彦の息子である)池澤夏樹だなぁ、と思わざるにはいられない。


堀辰雄は、平安日記文学の名作「蜻蛉日記(道綱母作)」から翻訳に似た小説「かげろうの日記」と「ほととぎす」が全集に選ばれた。なぜこれなのか。古典尊重の編集方針もあるが、昔読み飛ばした「風立ちぬ」では気がつかなかった、ヨーロッパ仕込みの見事な「平安文学の心理小説化」が此処にある。前回、森鴎外からもう一歩進んでみたのではないか?


どこまで原典に即しているのかは、調べてみないとわからないが、平安貴族の生活が生き生きと描写されて、物忌みや、待っていることしか出来ない貴族女性の立場、子供のような道綱(藤原道綱)の振る舞い、揺れ動きながらたまに男を手玉にとる道綱母の行動など、なかなか興味深い。


道綱も成人したころに、夫は他の女に産ませた「撫子」という少女を連れてくる。次第に情が移ってきちんと育て始めたころに、頭の君が撫子を求めてひつこいぐらいに道綱に連絡する。「まだほんの子供ですから」と「いや一目だけでも」何度も何度も同じやりとりをする中で、道綱母の中に女が目覚める。ー原典にこんな場面があるんだろうか?


そんな気持ちを知ってか知らずか、あれほど通いつめていた頭の君が来なくなり、ついには他の妻を盗んでどこぞへこっそりと姿をくらましたという噂を聞く。「これは自分のせいだ」道綱母は確信する。ーーこの辺りは原典を確かめるまでもない、完全に堀辰雄の創作だ。1939年(昭和14年)の発表。既に「聖家族」も「風立ちぬ」も刊行して矢野綾子とも死別し、自らの病も篤くなっていたが、創作活動は活発で、加藤多恵と結婚したばかりだった。


中村真一郎、福永武彦、そして加藤周一ら東大の若き知性が、堀辰雄を慕って軽井沢を尋ねるのはこの平安文学小説刊行後のことである。いつか、その後の堀辰雄が訪れたという大原美術館のエル・グレコに影響されたエッセイ「大和路・信濃路」や自伝「幼年時代」も辿り、その後「聖家族」「美しい村」「風立ちぬ」を紐解いてみたいと思う。
17.12.06記入







最終更新日  2017年12月08日 12時25分31秒
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2017年12月06日
テーマ:本日の1冊(2603)



「無言宣伝 京都・北野白梅町駅頭 月曜日のアサ」「無言宣伝」編 ウィンかもがわ
京都市長選を3回闘った井上吉郎さんが、2006年に脳梗塞を患い半身不随車椅子生活になりながらも、2013年から1人から始めた駅頭無言宣伝をしていることは、去年何処かの情報で聞いていた。


月曜日のアサ、首から「異議あり!秘密保護法」「殺すな!殺されるな!」「採決するな!戦争法!」などの看板をぶら下げ、だいたい7時40分から9時まで駅頭に座り続ける。やがては、1人2人、7人、時には10数人が一緒に参加するようになる。この5年間は、秘密保護法、集団的自衛権行使容認の閣議決定、安保法制立法化、沖縄への強権発動、共謀罪法など、不幸ながらも訴えることに不足したことはなかったかもしれない。


井上さんは、器用にもその全ての活動をFacebookを通じて発信し(「右腕不随意運動」を抱えているが、どのように打ち込んでいるんだろ)、またFB仲間の輪を広げている。また、駅頭を通過する人たちも、Facebookを見る限りは多くは暖かい視線があるのが特徴だ。市民も井上さんを観察して信頼し、井上さんも市民を定点観測している。「微力かもしれないが、無力ではない。」それを証明する動きが、この本の中にある。


井上吉郎さんとは、京都生協専務時代に1度だけお会いしたことがある。その時にご助言頂いた加藤周一研究へのヒントは、未だ取り組むことができていない。​そのことを加藤周一死去の時にブログで書いた。​あとで、実名を載せたことが気になったが、未だお断りのご連絡ができていない。加藤周一関連記事の中で、これが最もアクセス数を稼いでいて、今さら編集し直しても意味ない状態になっている。そのことのお話ができるかどうかはわからないが、ぜひ1度無言宣伝に参加したいと、今、しきりに思っている。

『居酒屋の加藤周一』白沙会世話人だった井上さんは、Facebookの中で、加藤周一の言葉を入れることが、他の作家よりも突出して多い。このような言葉も抜き出していた。
『いかにすれば、戦争を廃止できるか。個人のなし得ることは限られている、とフォン・ヴァイツゼッカーはいい、「あなたは悲観論者か楽観論者か」という問いには、3匹の蛙の比喩でもって答えた。』詳しくは1992年8月の「夕陽妄語」を見て欲しい。「できることはもがくことだけだと考えた」(悲観論者でもない楽観論者でもない)現実主義蛙だけが「容器の外に逃げた」という比喩である。もがくだけもがく、それは井上さんの実感だろうし、私の実感でもある。


2017年12月読了






最終更新日  2017年12月06日 11時14分11秒
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2017年12月05日
テーマ:本日の1冊(2603)



「洋子さんの本棚」小川洋子 平松洋子 集英社文庫
小川洋子さんは岡山市朝日高校出身、内田百閒の居た古京町の隣の森下町で生まれたらしい。夕方5時、県庁のドボルザークの「家路」放送で家に帰るのは、あの街だけの特権だった。さらには、やがてしばらくは倉敷市に住んでいる(「玉島に10年住んでいた」というのは異議がある。倉敷市鶴の浦は玉島ではない)。平松洋子さんは、なんと倉敷市中島の出身、私より2歳上だから、何処かですれ違っていたかもしれない。渡辺和子学長がいた頃のノートルダム精心高校の出身。


この本は、2人の洋子さんが、少女、大人の女性、その他人生の中で読んできた愛読書を持ち寄り、お互い読んで、お互い感想を出し合うというもの。本の世界は、ワールドワイドなので、倉敷市なんて関係ないのではあるが、時々ふと「共通の話題」として出てくるのが、とっても嬉しい。


2人と私の興味関心は違うので、2人の提出した24冊のうちに、私の既読は(映画「道」を含む)3つだけだった。それでも、本が好き、という共通項があるので、ひとつひとつがとても面白かった。また、年代が似通っていることもあって、高度成長期に大人になって、歴史の激動に揺さぶられることなく、穏やかに読書を通してアイデンティティを確立してきた我々の世代を説明されていたような気もした。

反対に言えば、穏やかな環境に居ても、人生にきちんと向き合えば、世の中の大切なことは理解するということなのだろう。


以下私的メモ。
⚫︎(平松)英語詩集の翻訳ノートを作っていた。一人遊びとして楽しかった。
⚫︎忘れられない味(平松)宇高連絡船の立ち食い讃岐うどん「いまだに死ぬ前はあれを食べたい」(小川)年一回の天満屋屋上のカレーとか、お子様ランチ(←支持!)
⚫︎「道」のジエルソミーナは、ほとんど「ザンパノ」しか言っていなくても、彼女の瞳を見ていると心の動きは全部わかる。類人猿の中でヒトが1番白目がハッキリしている。心の内を読まれないように、ヒトは言葉を編み出したのか?(ウソは言うな、と子供の頃から教えられるけど)ヒトは先天的にウソをいうようになっているらしい。(平松)誰かと理解し合いたいのにどうしても出来ない絶望感とか諦めは、誰もが経験する。
⚫︎『美食放浪記(檀一雄)』「岡山はまた、ちょっとした食堂や酒の店に、必ずといってよいほど『雑煮』を売っている」「雑煮の具はブリであり、サワラであり、エビであり、穴子であり、カマボコであり、春菊であるが」あゝこういう雑煮だったな(平松)。(←コレ岡山市の雑煮だな。今では売っていないんでないかな)
⚫︎旅について(小川)日常生活の中でとりこぼしている偶然が、必然として育っていく(平松)ある意味、自分のあり方の訓練。「これだ」と思った瞬間に感知する力。
⚫︎豚コマワンパック何を作るか?(平松)細かく刻んで肉味噌。(小川)豚汁
⚫︎日々の習慣(平松)1時間20分、一万歩のウオーキング8年間(小川)50分ほどのスロージョギング3年間。
⚫︎自分に許している贅沢(小川)本の値段を見ない。和菓子「空也」のもなか。(平松)週一二回ステーキ(ランプ肉)






最終更新日  2017年12月05日 11時47分38秒
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2017年12月04日
テーマ:本日の1冊(2603)



デイズジャパン12月号


表紙は、農薬・遺伝子組み換え企業モンサント社の野菜種子部門の施設で、容器に分けられたスクワッシュ(カボチャの一種)のタネ。エンクホイゼン、オランダ。2016年7月

モンサント社が不気味だ。今秋奇しくも公開された「ブレード・ランナー2049」では、2025年の人類絶滅の危機を遺伝子組み換え作物によって救い、その膨大な富で新しいレプリカントが登場したことになっている。人類の存在を揺るがす動きが始まっている気がする。この映画に「モンサント社」という言葉が入ってもなんの違和感もない。


残念ながら、遺伝子組み換え作物の害悪は明らかになっていない。安全性も明らかになっていない。おそらく明らかにはならないだろう。多量多品種の食物を食べる雑食性の動物が人類だ。よって、人類の最近流行のアレルギーや不妊、糖尿病などの病気の原因が、遺伝子組み換え作物だと実証することが極めて困難なためである。日本はそして、飼料や加工品の中に、いつの間にか多量の遺伝子組み換え作物を使っている。


沖縄・高江の米軍ヘリCH-53墜落。森住卓氏のその写真とレポートが冒頭に載った。10月11日墜落。18日飛行開始。政府は形だけの抗議を言ってみただけなのは明らか。放射性物質のストロンチウム90が残っているかどうかは、米軍が大型トラック6台分の土を持って行ったために、調べることができなかった。


事故前まで日本の領土だったその土地が、事故後、突然報道陣も閉め出し、警察の捜査権も及ばない「米軍占領地」になる。屈辱である。「高度に発達した資本主義国でありながら、米国の半占領地状態にある」という日本共産党綱領の規定は、まだ生きていると言わざるを得ない。


2017年12月4日読了






最終更新日  2017年12月04日 18時13分33秒
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2017年12月03日
テーマ:ニュース(72822)
カテゴリ:平和運動



9条改憲NO!のパンフ
先の​11月19日の講演会の​時に、憲法会議が作ったばかりの『憲法9条を変えて「戦争する自衛隊」にしていいのですか』というパンフを100円で配布して居た。総選挙の結果を踏まえた、いま最新の最も分かりやすい、来年春ぐらいまでの情勢を見据えた「使えるパンフ」になっている。是非とも早急に取り寄せて、学習会、個人学習、宣伝に使って欲しい。


来年春までに、自民党に「改憲発議」をさせないこと。これがいま直近の課題である。それはなぜか?ということが書かれていて、「展望はある」ということも書かれている。


そのために必要なツールは、「安倍9条改憲NO!全国市民アクション」が提案する「3000万人統一署名」である。


いま9条改憲は、戦後初めて、ホントにギリギリのところまで押し込まれている。しかし、一方で歴史の力学は、戦後初めて広範な政党と、広範な市民との「統一戦線」が、70年代の統一戦線構想の時には夢見て果たせなかった広範な戦線が、初めて実現しそうになっている、と私は思う。​古在由重が生きていたら、どんな言葉を発するだろうか、とさえ思う。


これは憲法会議のパンフであるが、憲法会議は発足(1965)以来戦後一貫して「自衛隊は憲法違反」という立場である。しかしそれを乗り越えて統一戦線に入ってゆく。現在の安保を支持し自衛隊を支持する立憲民主党もおそらく入って行くだろう。


「革新」と「リベラル」の共闘、そして安倍改憲に反対する「穏健保守」をも取り込んで、新たな反撃を新年早々に始めなければならない。そのための、寄って立つ基盤が3000万人統一署名なのである。


ブログ読者のみなさん!
是非、ご協力を!






最終更新日  2017年12月03日 20時53分15秒
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2017年12月02日
テーマ:ニュース(72822)
カテゴリ:平和運動



29日水曜日、写真家の森住卓講演会「私の中の憲法」にいって来た。最後の30分は仕事があって帰ったが、それまでのお話は、豊富な写真と共にとてもわかりやすかった。私のメモを置いておきます。


森住さんは、沖縄や福島をずっと取材してきた。
辺野古の新基地建設は、1995年の少女暴行事件の時に、島ぐるみの怒りが燃え広がった。政府は危機感を感じて、96年に政府は米国とSACO合意をした。11施設の返還、その代表格・普天間基地代わりの新基地建設であり、北部訓練場のヘリパッド建設だった。


辺野古の周りには、美しいサンゴ礁が広がっている。その隣の深い海、大浦湾に大型船を入れるようにする、とのことだった。


(本土には)基地の騒音や危険性を知って、住んでいるのだからグダグダ言うなという意見がある。しかし、それは歴史的経過を知らない。1919年の普天間の地図を見て欲しい。2004の基地の地図を見て欲しい。米軍は、まるまる普天間村を強制摂取したのである。


辺野古基地が完成すれば、オスプレイは現在の24機から100機になる。弾薬庫エリアがある。辺野古弾薬庫は、船から積み込める。今迄は、陸上から大型艦船に運ぶので、たいへんだった。辺野古基地は、代替施設ではなく、全く新しい施設になる。


辺野古の海は本当に自然豊か。ジュゴンが確認されているのは、三頭だったが、いまはいなくなった。トキの時は、何億円も政府は拠出したが、ジュゴンは一銭も出ていない。ホントに絶滅寸前のジュゴンの方が最優先だ。写真は、ジュゴンが食べた足跡。いまはその上に水陸両用車がいる。ジュゴンはいまは、二頭しか確認出来ていない。


辺野古の海の埋め立て、東京ドーム34個分、土砂は西日本から6箇所から来る。


辺野古の基地の年表。
97年には住民投票で過半数が反対。
2004年建設強行。
2010年反対派稲嶺市長誕生。
2013年オール沖縄で反対建白書を出す。
年末に、仲井真知事が埋め立て承認
2014年翁長知事誕生
2015年翁長知事が承認取り消し
2016年最高裁不当判決。
この年、ついに堕ちたオスプレイ。「着水」ではなく、大破である。現場は、機動隊が米軍が活動し易い様に守った。稲嶺市長が現場に入れろ、と要求したが入ることは出来ない。米軍幹部のニコルソン「住宅地に堕ちなかったパイロットは表彰もの」
2017年4月に埋め立て工事再開⁉︎
本格工事ではなく、県民意識を挫くため。
そして、いまも粘り強い闘いが続いている。

本来、こんな闘いが続いて、(度重なる選挙で)民意が明確になっているのにもかかわらず、アベはここまで民意を無視している。アメリカでは、絶対あり得ないこと。

沖縄問題は、平和自治と民主主義の問題である。私たちの問題である。

高江の問題。(訓練場を除いたところを)世界自然遺産にしようとしているぐらい。一年中湿潤な場所。ヘリパッドができると、そこが乾燥して、周辺の森に広がり、貴重な動植物が絶滅する。ヤンバルの森は最も大切な自然が残っているところだった。特別天然記念物がたくさんあるし、まだ見つかっていないものも多い。人口が150人以下。
提供水域ができることで、陸海空の訓練ができるようになった。世界で唯一、ジャングル戦闘訓練センターがある。海兵隊の新兵が訓練を受ける。北部訓練場には、フェンスがない。黄色いポールがあるだけ。ヘリパッドができて、夜中含めて低重音の振動気持ち悪い。500人の機動隊員が来て、160人の高江に、県警含めて1000人近い機動隊が来る。


福島。2012年の第一原発三号機の写真。後世に残さないといけない。「原発爆発」の看板の写真。すぐになくなった(爆発という言葉を嫌った⁉︎)。2011年3月15日夕方、50キロ先の伊達市、50マイクロシーベルト。すごい汚染、住民には全く知らされていなかった。行政は何もしなかった。県からの指示待ちだった。
内部被曝。これが軽視・無視されている。


雨樋の下。1.1ミリシーベルトの写真。一時間座っていると、日本人の一年間の被曝容量超える。そういう処に、に子供たちが居た。


長崎大学山下教授の弟子、高村「子供が外で遊んでいたら手を洗ってうがいすれば大丈夫」と言った。いまも「スクリーニングしすぎたから甲状腺ガン多発した」と言っている。


一ヶ月で住民たちは、大きな被曝。2011年4月末に牛の処分の写真。


仮設住宅。10数万人。それ以外も、自主避難がある。本当の実態わかっていない。


国際原子力村がチェルノブイリから学んだことは、「必ず次の事故は起こる」ということ。そこから導き出した(1)住民を避難させない(2)情報を統制する。という教訓。実際その通りのことが起きた。


甲状腺ガン発生、1194人/38万人(当時18歳以下の子ども)。
この多大な「発生」に、検討委、被曝によるためか言えなくなって来ている。他の検討委に委ねるようになった。
第三検討委のメンバー、国際原子力村の息のかかった者ばかり。
日本医大・清水一雄医師「被曝との因果関係解明には、10年以上かかる」と評価すべき。
医師「ガンが増えていることが委員会の結論になるとたいへんなことになる」
WHOの報告書採用せず。岡山大学の津田先生は、これを使うべき、ということを言っている。日本語訳は何故かない。






最終更新日  2017年12月02日 13時11分06秒
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