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2009年12月27日
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カテゴリ:邦画(09~)
松竹は渥美清の最期に後悔を持っていたのかもしれない。あの世界最長のシリーズ映画に有終の美を与えることの出来なかったことは「惜しい」と思い、あるいは山田監督は「ざんねんだ」と思っていたのだろう。
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監督・脚本 : 朝原雄三
脚本 : 山田洋次
出演 : 西田敏行 、 三國連太郎 、 浅田美代子 、 松坂慶子 、 吹石一恵

一応いつもの典型的な展開はある。釣りバカで会社からのつま弾きものの浜崎伝助が本来のコミュニケーション力で少しは会社の役に立つという展開、社長鈴木一助の知り合いの女将の娘の恋のキューピット、そして北海道湿原での川釣りの醍醐味。ところが、それらは、驚くほどに「すんなりと」終わってしまうのである。

之は最後は、もうどうでもいいと思ってテキトーに作ったのだろうか、と思っていると、そこから今までの作品には無いシュールな展開が始まる。このような展開は、喜劇映画では誰かが使っていた気がするのであるが、思い出せない。私は「あり」だと思う。

最期のエンドロールは「楽屋落ち」までやってみせている。
最後の展開にしろ、これにしろ、B級映画たる人情喜劇の面目躍如の終わり方だと思う。ファイナルだからこそ出来たことでもある。

いやあ、「終わっちゃったなあ」と初日の夜の部、三分の一ぐらい埋まった劇場の観客は、ニコニコしながら出て行く。ぜひとも劇場でこの感覚を味わってほしい。

鈴木会長の最後の演説は、ある意味本当にベタだけど、鈴木建設という会社はこのような会社だったと、ずっと語り草にしてほしいという、作り手の思いが溢れているものであった。

22年間ありがとう。

松竹には次のシリーズものは無い。(たぶん「魚河岸三代目」は無理だろう)。おそらく三国連太郎最後の主演映画であり、松竹最後の輝きを代表する映画であったと、後世には伝えられるのだろう。






最終更新日  2009年12月27日 23時18分05秒
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