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2010年01月31日
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カテゴリ:邦画(09~)
最後の場面に付いての言及があります。
監督・脚本 : 山田洋次
脚本 : 平松恵美子
出演 : 吉永小百合 、 笑福亭鶴瓶 、 蒼井優 、 加瀬亮 、 小林稔侍
001おとうと.jpg

その前に私の経験から。
私の父は、まだ意識がはっきりしていたころ、夜の10時-11時過ぎごろに帰ろうとすると「ここにいてくれないかなあ」ということを何度か言った。「夜中に苦しくて看護婦を呼んでも全然直ぐには来りゃしない」と不満を言う。私の方は余命のこともあり、もっと苦しくなるのはあと一ヶ月くらい先だと思っていたから「仕事があるからずっと付いていられない。ごめん」と言って帰っていった。朝は毎日目覚める7時前くらいから9時過ぎごろまで付いていた。朝の5時ごろ、病院から呼び出されて飛んでいったこともあった。麻薬が効きすぎたり、効かなかったりして、暴れることもあったのである。でも死ぬ一ヶ月前では、意識が混濁し、やがてずっと寝ていて、付いていてもいなくても全く同じだった。

仕事場の了解は得ていたのだからあの苦しかったときに、思い切って一ヶ月くらい介護休暇を取ればよかったのである。それだけをいまだに悔やんでいる。

弟の鉄郎が言う。「お姉ちゃん、今日はここにいてくれへんかなあ。夜中に目を覚ますときがあるねん。その後眠れへんのや。それからが長くて、なんか怖いねん」一人真っ暗の中、目を覚ます。私は初めての経験とはいえ、そのことの「怖さ」を想像できなかった。映画の中では、たぶんストーリー上の都合だと思うが、たった1日の中で次々と「看取り」の段階を描く。吉永小百合はこの上なく優しく「私は(今晩付いているのは)そのつもりよ」という。小春も良く間に合った。最期の鉄郎の表情はリアルだったと思う。(ただ、あれを1日の推移とするのはやはり無理があった。一週間ぐらいにすればよかったのだろうが。でも、ガンの病状は千差万別だからああいう最期もありうるのかもしれない)

共同脚本の平松恵美子はおそらくしっかりとこの通天閣が見える「みどりのいえ」のモデルになった東京山谷の「きぼうのいえ」を取材したのだろうと思う。HPを見ると、外見どころか、病室、談話室、事務室までそっくりそのまま使用としてるとしか思えないほど似通っていた。

ここの施設長の山本氏はこのように言っている。

 きぼうのいえは、生きとしいける人々の日常生活の匂いに満たされています。入居者さんの体の痛みに対するケアとともに人が死に面した時に感じる、あらゆる痛みに対してどのように寄り添っていくかそれがきぼうのいえのケアでもっとも着眼するべき点だと思います。生涯を通じてかかえてきた問題を振り返り、周囲との和解、自分の過去との和解、人生に対する肯定や疑念、肉体の衣を脱ぎ捨てて旅立つことへの畏れ一言では言い尽くせないようなさまざまな課題が、きぼうのいえでの限られた時空のなかで織り成されていきます。

 この世における最終コーナーを迎えつつある入居者の皆さんとスタッフは上下関係を持つことなく、共同生活者としてこの容易でないハードルを越えていくのです。

 「誰でもどこからでもやりなおせる」

 この言葉をスローガンとして掲げながら、私たちは家族的なかかわりをなにより尊重していきたいと思います。


このHPのスタッフブログを読んでいると胸が熱くなる。

映画は基本的に丁寧に作られている。CMを見ていると、結婚式を哲郎がはちやめちゃに壊したので小春の結婚が破談になったかのように描かれ方をしていたが、(多かれ少なかれ、酒を飲んだら人格が変わるという人間は周りにいるので)それぐらいで破談にするのはおかしかろうと思っていた。そんな描き方ではなかったので安心した。そしてそれまで何とか我慢していたが、最後の最終シーンで涙があふれてしまった。

鉄郎のようなひどい親戚は周りにはいないが、思い当たるようなタイプの人は回りにはいる。そのときは、吟子の亡き夫が言った言葉を思い返すようにしたいと思う。






最終更新日  2010年01月31日 13時39分03秒
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