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2010年07月25日
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カテゴリ:邦画(09~)
えっ、もう終わったの?というのが、最初の感想。今までの宮崎アニメと比べると、壮大な世界観も、ぐるぐると動くストーリー展開もなくて、やっと序章が終わった、これから話が動くぞ、というところで終わった気分である。ところが終わってみれば、60分くらいかなと思ったら既に94分が過ぎていた。つまりそれだけ退屈はしていなかったということなのだろう。

監督 : 米林宏昌
原作 : メアリー・ノートン
企画・脚本 : 宮崎駿
声の出演 : 志田未来 、 神木隆之介 、 大竹しのぶ 、 竹下景子 、 三浦友和 、 樹木希林

むかし、虫の世界からみるドキュメンタリーがあった。(『ミクロコスモス』)そのとき初めて気がついたのは、虫から見ると、雨はどんな雨でも水爆弾のように落ちてくるのだということ、猫や小動物は怪獣のように怖い存在だということ、ミクロの世界だから見える素晴らしく美しいものがあるということ。この作品がそのことを訴えてはいないけれども、小さく加工したポットから出てくるお茶は、滴のように張力を持ちながらしか出てこないし、猫は時には恐ろしい怪獣ではあるけれども、人間との橋渡しもする。そして花はやっぱり小人から見ても美しい。

そういうことを丁寧に描いているから、ドキュメンタリーを見ているようで飽きなかったのだろう。けれども、ドキュメンタリーの事実の美しさや重みにはやはり叶わない。

この映画のテーマは、ミクロコスモスではない。
『君たちは絶滅する運命なんだよ』
『そんなことは無いわ!』
一つの命は最後まで、生きようとしているし、実際にアリエッティは最後まで生きていけるだろう。「絶滅への運命」などというものは実際の当人たちにとっては関係ないものだ。この会話だけが、この映画の云いたかったことなのだろう。極めて真っ当、そのとおりだ。

しかし、やはり子供向けの映画である。あんまりあっちゃ困るけど、今までジブリ映画にあったような混沌とした毒は無い。

ひとつ気になったのは、お手伝いの春さんは小人たちを『泥棒」と呼ぶ。いままで、いろんなものをくすねていたんだと主張する。アリエッティたちは『借りていたのだ』と主張する。もちろん、借りて返すことのできるものもある。けれども、基本的には食べ物や電気やガスは返すことのできないものばかりだ。けれども断固として『借り暮らし』だと主張する。
大人として子供のこの疑問にはどう答えたらいいのだろうか。アリエッティの特集番組はたくさん組まれているようだが、この辺りを解説している番組はとりあえず見かけなかった。
後で、公式サイトを覗いたらさすが解説していました。
「人はいつからモノを所有するという感覚を身につけたのか。私たちの世界には、様々な生物が共存共栄しています。動物も虫も、そして、植物も。本来、生物が生きていく上で境界線など存在しなかったはずです。自分のものと他者のものを分けることはできなかったはずです。人間も動物も植物も所有できるものなどこの世にありはしない。全て自然の営みを借りて生活していました。自然に寄生して生きているのは人間も小人も同じだったはずなのです。」
なるほど、その主張には頷くところはあります。だとすれば、残念ながらこの作品ではその大事な大事なテーマは伝わらなかったといえるでしよう。翔くんがたとえば、春さんの「くすねているんだよ」という非難に対して「違うよ、借りているんだよ」と一言言うだけでなく、もっと説得力のある言葉で反論していたならば、それは鮮明になったかもしれません。もっとも、突然それを言うのは不自然ですから、話の展開のなかで翔くんがそのことに深く理解できる映像がなければなりません。それはありませんでした。
この作品が物足りないとすれば、そこなのです。

もうひとつ気になったのは(すみません)、スラピーの数の数え方がよくわからなかった。彼は一体自分以外に何人の小人がいると言ったのだろうか。






最終更新日  2010年07月25日 09時18分39秒
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