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NNN@WWW~Natural9Nationの日々書き殴り~

17:編集王

WHATSMAN@下関

今日は、前回のジョーの時に告知したように、
あの圧巻のラストシーンを
1巻冒頭にもってきたクソ恐ろしいヤツ。
そう、今回は

編集王@土田世紀。
henshyu

原田泰造(@ネプチューン)主演でドラマ化されたから、
名前くらいは聞いたことのある人も多いはず。
逆に原田のドラマ化で、
読む気を失った輩も多いことだろう。
オレの場合も後者だったし。
で、俺の場合は、
マンガ喫茶で偶然手に取った、
同作者のマンガ

「同じ月を見ている」

がきっかけ。
※地元のマイメン、SRなどは
「同じ月~」にまじでぶっ飛ばされて、
よく日、得意の全巻焦り買いのSKILL。
あいつはすぐ焦る。

この「同じ月~」がオレ的にHITしたので、
ほかのをDIGってるときに出会ったのがこの「編集王」。

まずは、作者の土田世紀。
有名所で言えば、
「ありゃ馬こりゃ馬」か。
オレ的にはこの作品はどうでもいい。
俺の中での王道と言えば、
やはり編集王以外では、
「同じ月を見ている」
「雲出づる処」
などか。
あとは「俺節」という、
HEDZ的には、
反応せざる得ないタイトルの漫画もある。
これはまあまあ。
っていうかスゲー漫画かもしれん。演歌漫画。
それから「ギラギラ」。ホスト業界の話。ボチボチ。
これは原作が別の人。
原作自体が土田世紀でないものには
どうもオレ的には好みでないのが多い。
土田独特の人間の泥臭さがねえ。
絵自体は毎度ながら、泥臭いが。
基本的にこの人の漫画は
構造的暴力(@ガルトゥング)って
言って正しいかどうかしらんが、
社会的な弱者に目を向けているのがおおい。
で主人公はまっすぐな人間が多い。
また、あとでも書くが、
宮沢賢治がクソすきなんだろう。

で、編集王。
あらすじ
あしたのジョーに憧れ、
ボクサーになった熱血カンパチ。
が、網膜剥離でボクサー生命が終わり。
幼なじみの紹介で、
週刊漫画週刊誌の編集部のバイトへ。
この編集部がこの漫画の舞台。
漫画をビジネスとしてしか捉えない編集長。
それに、反発する幼なじみの編集者、青梅。
板ばさみにされる漫画家たち。
漫画のアンケート至上主義、
コミケ、メディアミックス、
エロ漫画、ゲーム、そして再販制度問題……などなど。

とにかく、
全ての漫画ファンに捧げたい一冊。
そして、
全てのモノ作りに関わる人に捧げたい一冊。

漫画FANには、
まんが道@藤子不二雄
紙の砦@手塚治虫
とともに、一度は読んでほしいもの。
漫画ができるまでを描いている。

作り手、売り手、買い手の関係。
これは漫画だけの話じゃねえ。
物作りをする人のこだわり。
売れるものをつくるのか、
自分が信じたものをつくるのか。
売れなければ食っていけないだろうし、
かといって自分を曲げたくもねえ。
曲げずにそれが、
結果として売れたらベストだろうが、
それがなかなか難しいのは言わずもがな。
ここまでは譲れるが、これ以上は譲れないってヤツ。

この漫画内で取り上げられているのが、
売れるエロ漫画。
それを売れない漫画家に書かす編集者と
金のために書く漫画家。
が、こんなモノを書くために
漫画家になったんじゃねえってジレンマ。
売れる方程式ってのが分ってて、
それをするかどうかって話。

ゲームについてもとりあげているが、
それが、キャラクターモノゲーム。
キャラがかわっただけで、
内容はなんかの焼き直し。
うれはするが、作り手としては納得しきれない。
当然、わかってらっしゃる買い手からは評価されん。

誰が悪いってわけではない。

なんかの本にKRS-ONEが書いてた。
「ラッパーは、
ラッパー以外にもう一つ別の職業を持つべきだ」。
レコード会社のいいなりにならないためってこと。
が、売れるものがあるから、
レコード会社も存続していけるってのも事実。
どこの業界も同じ。

BOSS@ブルーハーブの曲を思い出した。

「レイプされ捨てられるだけの音楽は、
それ自体が粗末な悲しい燃えカスで
そんな曲を儲かるからと作る音楽家は、
自分の子供を殺す親と同格なんだ」@BOSS

また、本宮ひろしが何かの漫画の著者近影で、
「売れる漫画を書こうと思ってもかけないが、
漫画が古典となるには、人気が必要」
のようなことを書いていた。
はっきり覚えてないので申し訳ないが、
人気により、漫画の勢いが益すといったような内容。

この辺の考え方はいろいろかもしれん。
が、おれはこだわってモノを作りたい。
俺はHIPHOPで飯を食っているわけじゃねえし。
まあ、それを生業としている人からしたら、
「まじでわかってねぇ」
ってなるかもしれんが、
あくまで俺はそう思うって話。
いいものをつくりてえ。
結果として、売れたらそれにこしたことはねえが、
そのために、やりたくねえことをする必要はねえ。

とにかく、
モノを作る人間として、
一度は読むべき漫画。
セルアウト、妥協、貧窮、見栄、、、
何が目的で、それをし始めたかってことに気付く。

漫画の内容から、離れすぎた。
編集王。
内容を書くのは反則かもしれんが、
一番俺がしびれたシーン。
売れない漫画家の生活。
そこにクソヤベエ詩が被さってくる。

告別@宮沢賢治。

この詩はまじでやべえ。
有名なので知っている人もいるかと思うが、
意地で上げさせて頂こう。

***********

告別

おまえのバスの三連音が
どんなぐあいに鳴っていたかを
おそらくおまえはわかっていまい
その純朴さ希みに充ちたたのしさは
ほとんどおれを草葉のようにふるわせた
もしもおまえがそれらの音の特性や
立派な無数の順列を
はっきり知って自由にいつでも使えるならば
おまえは辛くてそしてかヾやく天の仕事もするだろう

(中略)

けれどもいまごろちょうどおまえの年ごろで
おまえの素質と力をもっているものは
町と村との一万人のなかになら
おそらく五人はあるだろう
それらのひとのどの人もまたどのひとも
五年のあいだにそれを大抵無くすのだ
生活のためにけずられたり
自分でそれをなくすのだ
すべての才や材というものは
ひとにとゞまるものでない
(ひとさえひとにとゞまらぬ)

(中略)

おまえのいまのちからがにぶり
きれいな音の正しい調子とその明るさを失って
ふたたび回復できないならば
おれはおまえをもうもう見ない

なぜならおれは
すこしぐらいの仕事ができて
そいつに腰をかけてるような
そんな多数をいちばんいやにおもうのだ

もしもおまえが
よくきいてくれ
ひとりのやさしい娘をおもうようになるそのとき
おまえに無数の影と光りの像があらわれる
おまえはそれを音にするのだ
みんなが町で暮したり
一日あそんでいるときに
おまえはひとりであの石原の草を刈る
そのさびしさでおまえは音をつくるのだ
多くの侮辱や窮乏の
それらを噛んで歌うのだ

もし楽器がなかったら
いゝかおまえはおれの弟子なのだ
ちからのかぎり
そらいっぱいの
光りでできたパイプオルガンを弾くがいゝ

**************

物作りに携わる者には、
ぐっとくるしかねえ詩だ。
「同じ月を見ている」でもそうだが、
この人の漫画には、
宮沢賢治がよくあう。
つうか、この詩。
以前、地元のマイメンの間で結構はやった。

音を作ったり、リリックを書いたりする際
「今日も、石原にいくしかねえ」
とか
「俺?、今日は、石原で草刈り、よ」
とか、いってた。
特にDANはこの詩がクソ好き。
最近刈ってねえやろ>DAN。
まあ、どうでもいい話。

以前、トボケ@田川に
ブルーハーブのライブビデオを見せてもらったが、
BOSSが、この詩を自分なりに解釈したもの
(分かりやすくしたもの)を
ライブの最後の辺に言っていた。
オレ的には、
「おおおっ、告別かぁぁ」
って感じで、
BOSSのRAPを聞くようになった。
どうでもいい話だなこれは。

話が飛びすぎた。
編集王。
ストーリー的には、
強引なところや、単調なところ、
ありがちなところもないこともないが、
全編をとおして、
者を作る人間の苦悩、こだわりがあふれ出す。
俺は好きな漫画だ、これは。
ああ、あと、
マンボ好塚の話もぐっと来る。
是非とも、読んでほしい。

最後に、作中で、神様が言う台詞。
ベートーベンの第九の詩。

**********

真に私のものと言える
たった一つのたましいを勝ち得た者は集い
歓喜の歌を歌う資格がある
できなかったものは泣きながら我らの集いから去れ

***********

そして、神はこう続ける。

「魂は肉体とも感情とも別の僕らの気付かないところにあって
試練の時のみに反応し、成長するものだと思います。

競い合いましょう、魂を」。

魂を競いあうしかねえ>NNN
読んでないヤツは読め>NNN。


つうか、今日は仕事が終わったら、
石原に行ってきます。

そんなところ。
ピース。



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