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ある偏狭な音楽的映画レビュー




私ことブログ主 Voyager6434が

独自の音楽的視点で語るやや辛口気味な映画評メインのブログです


たとえ見た事がある映画だったとしても

 
人に物語りは伝えられても

 
「おもしろかった」だけじゃ 面白さは伝わりにくいもの

 
どうおもしろかったか」などは 尚更伝えにくいもの

 
ひょっとしたら、こんな駄文ではありますが
ヒントとなるネタがある かも しれません・・・
 
あなたのお暇を潰せたら幸いです。


■今月の一曲■

Genesis - Ripples (1976)
ジェネシス - リプルス
収録アルバム 『トリック・オブ・ザ・テイル』
Genesis 1977-06-03
Genesis (Mike Rutherford & Phil Collins)(画像引用:wikimedia)

△▼ △▼ △▼
Don't Cry (1983)
エイジア - ドント・クライ

収録アルバム 『アルファ』
John Wetton 7025
(画像引用:wikimedia)

John Wetton
1949 - 2017



当ブログは日記ではありませんので
どの記事でもご自由にコメントお入れ下さい☆



- 2011年11月19日開設 現在5年9ヶ月経過 (2017年9月現在) -

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2017年09月20日
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カテゴリ:洋画

アベンジャーズシリーズに「帰ってきたスパイダーマン」

スパイダーマン
ホームカミング


Spider-Man: Homecoming

アメリカ(2017年8月11日公開)133分

■ 監督 ジョン・ワッツ
■ 出演者 トム・ホランド /マイケル・キートン /ジョン・ファヴロー /ゼンデイヤ
ドナルド・グローヴァー /タイン・デイリー /マリサ・トメイ /ロバート・ダウニー・Jr


マーベル作品中最も知名度が高く
日本でも60年代後半に旧アニメシリーズが放送され
70年代後半には日本版の特撮ドラマシリーズの製作や
池上遼一作画によるコミックが発刊されるなど

アノ、テーマ曲を合わせてよく知られる人気作でもあり

今回、「アベンジャーズ・シリーズ」で知られるマーベルの映画部門
「マーベル・スタジオ」の独立制作となった事で
念願の「アベンジャーズ入り」を果たし
本来のホームグラウンドへ帰ってきた
カジュアルなティーンエイジャーのスパイダーマンを描いた

『スパイダーマン:ホームカミング』

ご紹介します☆



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■■■もくじ■■■

STORY

1. 本作の内容

2. 帰ってきたスパイダーマン

3. 新旧ヒーロー豪華饗宴

■ロバート・ダウニー・Jr(アイアンマン)■
■マイケル・キートン(ディラン)■
■社会性が反映される悪役作り■
■絢爛豪華へ向かう消極性■

4.意図的な物足りなさを脚色した舞台裏

■社会的影響への考慮と社会に切り込む責任■
■関心と要求との差異■
■万人が共感できるヒーロー像■




▲目次へ▲
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- STORY -
---------------------------------------------------------------------------------------------------

キャプテン・アメリカ陣営とアイアンマン陣営が激突した
ライプツィヒ・ハレ空港での騒乱の後帰国した
ピーター・パーカー(トム・ホランド)は

トニー・スターク(ロバート・ダウニー・Jr.)に認められようと
張り切ってお目付け役のハッピー(ジョン・ファブロー)へ
街での自警の成果を毎日の様に報告を入れるが
全く相手にされない無為の日々を過ごす

そんな折、政府のダメージコントロール局により
ニューヨーク決戦での災害廃棄物処理の仕事を奪われた
産廃業者のエイドリアン・トゥームス(マイケル・キートン)は
手元に残ったチタウリの残留物を悪用し
ハイテク兵器を製造して闇市場で密売する商売を思い付く

自警活動中、武器密売の現場を目撃したピータだったが・・・

---------------------------------------------------------------------------------------------------
- 解説 -
---------------------------------------------------------------------------------------------------

▲目次へ▲
■1.本作の内容■

本作はアメリカンコミックスの大手マーベルコミックの人気作品
『スパイダーマン』の映像化で

2002年に制作されたサム・ライミ監督版から始まった
21世紀の「スパイダーマン」映画としては6作目に当たる作品となり

リブート作となった『アメージング・スパイダーマン』に続いて
3度目の再リブート作となった作品で

マーベルスタジオが独自に制作して来た
『アイアンマン』『キャプテン・アメリカ』『マイティー・ソー』
などが同じ世界で共演する
「MCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)」
いわゆる「アベンジャーズ・シリーズ」として制作された

世界中のマーベルファン待望の超話題作でもあります。



物語は『キャプテン・アメリカ:シビル・ウォー』の後日談に当たる
飛行場での騒乱からピーター・パーカー(トム・ホランド)が
帰国する所から始まり

トニー・スターク(ロバート・ダウニー・Jr)の庇護の元で、
目立つ活躍の自粛を促され
自主的に細かな自警を続ける無為の日々を過ごす中で

トニーが後援する政府機関「ダメージコントロール」局の都合で
ニューヨーク決戦後の復興事業の瓦礫撤去の職を奪われた事で
瓦礫の中に残留していたチタウリの地球外技術を悪用し
ハイテク兵器を製造して闇市場で密売する商売を思い付き

飛行スーツを操り怪人「バルチャー」となって悪事を重ねる
エイドリアン・トゥームス(マイケル・キートン)との対決を通して

若者にありがちな 自分の力を過信する余り増長して
周りに認められようと無茶な行動に走り
大きな危機を招いてしまう様な失敗を起こしながらも

ヒーローとして何が出来なくて何が出来るのかを学んで行く
若きスパイダーマン ピーターの
成長と試練と活躍を描いた作品で


若くなったメイ叔母さん(マリサ・トメイ)や、
体育会系では無くなり今時のいじめっ子となった
フラッシュ(トニー・レヴォロリ)などの

リニューアルされたキャラクター達との
おなじみのやり取りに加えて

「アイアンマン」ことトニー・スタークとの師弟関係となる豪華共演や
『アイアンマン3』以来の出演となるハッピー(ジョン・ファヴロー)や
「アノ人」の再登場などの他、

コミックスを知る人にとってはニヤニヤしながらの鑑賞となる
「隠れイベント」満載な 脇役を飾る登場人物達の他


唯一ピーターの秘密を知る
気の良い親友ネッド(ジェイコブ・バタロン)との凸凹コンビぶりや
学校一の美女で才女のリズ(ローラ・ハリアー)との恋の行くへなど

よりティーンエイジャーとなったピーターの
学園生活にスポットを当てた「青春映画」としても
これまでにない瑞々しいタッチで描かれた
スパイダーマン映画になっています。



▲目次へ▲
■2. 帰ってきたスパイダーマン■

本作のタイトル『ホームカミング』とは、
作中でも描かれる 卒業生を招いて行われる
アメリカの高校特有の学内イベント
ダンスパーティーの事を指すのですが


元々コミックスでは「アベンジャーズ」の一員として描かれながら
大人の都合で共演が叶わなかったスパイダーマンが
ようやく「アベンジャーズシリーズ」となる
ホームグランドへ戻ってきた事を意味するタイトルでもあり

『スパイダーマン:ホームカミング』を日本流に訳せば
『帰ってきたスパイダーマン』とでも言うべき

「アベンジャーズシリーズへ帰ってきたスパイダーマン」となった

2002年の登場から実に15年かかっての邂逅という意味合いを含めた
ファン待望の映画化となった事にふさわしいタイトルでもあります


さて、

本作のスパイダーマンは
イケメン美女共演が原作と違うイメージになったという理由で
ファンの不評を買った事が一つの要因となって
3作目の制作が無くなった『アメージング・スパイダーマン』
とは異なり

どこにでも居る様なあどけない少年の面持ちの
普通の高校生をイメージしたキャスティングが行われ


2005年に『リトルダンサー』というタイトルで映画化もされた
ミュージカル『ビリー・エリオット~リトルダンサー~』
舞台の主演で話題になった俊英トム・ホランド
新たなスパイダーマンに選ばれました

Tom Holland by Gage Skidmore
Tom Holland (画像参照:wikimedia)

『リトルダンサー』は物語の柱となるバレエだけではなく
アクロバティックな演目で知られるミュージカルで
約10年前 子役時代のトム・ホランドが大抜擢された舞台なのですが

子供が演じるには非常に特殊な訓練が必要な
過酷な舞台としても知られ
言ってみればトム・ホランドはこの大役を演じた事で
10年後「スパイダーマン」になる土台を整えたとも取れ

正に運命的な舞台でもあったと捉える事が出来ます

つまり、
空前の経済危機と深刻な人種問題に加え
未曾有のテロの危機に晒されている
現在国内が揺れに揺れている米国に於いて

過酷な運命を背負いながら逆境に負けない芯の強さを持ち
聡明で、何よりも高校生らしい明るさ持った
主人公ピーターを演じるには

トム・ホランドは正に適役だったというわけでした


▲目次へ▲
​【3.新旧ヒーロー豪華饗宴】​

​​■ロバート・ダウニー・Jr.(アイアンマン)■​​

本作では出番は少ないながらも
「アイアンマン」トニー・スタークを演じた
ロバート・ダウニー・jr の出演が実現し

意見、指南し時には叱咤するピーターの後見人の様な役割を演じ
師弟関係として描かれた事で大きな話題を呼びました。

Robert Downey Jr at comic -con 2012
Robert Downey, Jr. (画像参照:wikimedia)

一方、本編のトニーは師というよりは
ピーターが勝手な行動を取らない様
ハッピー(ジョン・ファブロー)にお目付け役を命じながら
釘を刺す様な対応をして、失敗したら叱りつけるという

ほとんどピーターを子供扱いする話を聞かない大人
という感じなので

二人の関係はどちらかと言うと
「子供を頭ごなしにしつける怖い父親」
と言った方が近い印象があります

トニー自身も、
嫌っていた父親と奇しくも同じ行動を取っていた事に
自分自身に驚きを禁じ得ない状態だった位なので

ましてトニーに認められたいピーターには
余計に刺激するばかりで

実際に4分の1の模型を真っ二つにして撮影した
フェリーでの攻防の場面では

勝手な単独行動から一般市民を危機に陥れたとして
成す術も無く只々謝り続けるピーターをよそに
ハイテクスパイダースーツを没収し
社員をクビにする様にピーターとの関係を白紙に戻す
厳しい処分を下してしまいます

これはトニーがピータに対して
ヒーローとしての資質を問わせた事や

若者にありがちな 周りに認められたい余りに行き過ぎる
自分を過信する余りに学業も止めて我が道を行こうとする

自信過剰な若者に雷を落とすという事とは別に

「社員」を処分する「社長」としては成り立っていても
SWのオビワンとルークの関係の様な
「弟子」を持つ「師」としては程遠い

子供扱いを続けて釘を差した後は放任し、
失敗したら急に大人扱いで処分するという

まるで、「親」として子供のしつけが全く出来ない
米国の典型的権威的大人の男の姿を垣間見る様な
極めて人間臭い描写で終始しており

キービジュアルにあった様な共に飛行する場面も無ければ
師弟関係と言う程の
「ベストキッド」的指南の場面も無ければ
「SW」的修行を行うわけでも無い、

この「師弟関係」という振れ込みも
ほぼ肩透かしなこの様な内容を補完する為の
多分に配給のイメージ戦略に依る面が大きい
印象がある様に感じられました。




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本作のスパイダーマンがこれまでのシリーズとは異なり
ティーンエイジャーとして描かれるだけでは無く

ハイテクスパイダースーツを没収される場面も

今時のネット世代を象徴するスマホに頼り切りの高校生の少年が
試験の点を落とした罰に親に携帯を没収された様な印象が重なる様な

トニーを含めて回りの大人が
必要以上にピーターを「子供扱い」するのは

思うに、
ほぼ放任主義でも捻くれる事無く、
早い時期から自立する事を覚え、
親は無くても駄目な親でも子は育つ、という

クラスメート達との交流や学園生活を通して
ティーンエイジャーとして真っ直ぐ育ってきたピーターが

トニーからハイテクスーツを支給された後は
「アベンジャーズ」入を確信して得意になり
スパイダーマンとしての活躍に没頭し

持ち前の明晰な頭脳から学校すら不要に感じて
高校を辞めようとし
一人でも街を守れるつもりになって
我が道を行こうと増長した挙句、

勝手な独りよがりな行動から
市民を危険に晒す失敗を犯し
トニーにスパイダーマンのハイテクスーツを
没収される事となっても

ハイテクスーツに頼る事無く一人で何が出来るのか
そして「ディラン」との対決の行くへは如何にという
クライマックスへと繋がる流れを作り

本物のヒーローへと成長を遂げる
少年ピーター・パーカーの青春を描く

重要な布石の意味を含めた脚色と思われ

これらは新たな観客層獲得として、
主人公と同年齢の若者層の支持を集める事の他に
主人公と同年齢の子供を持つ大人達の共感を得る

狙いがあった様な印象を受けました


▲目次へ▲
​■マイケル・キートン(ディラン)■​

又、本作のヴィラン(悪役)となる「ディラン」を演じる
ティム・バートン版バットマンシリーズの
マイケル・キートンの出演は

「元バットマン」と「現スパイダーマン」による新旧ヒーロ対決で
世代交代を意味する出演でもある事の他、

奇しくもマーベルコミックスとはライバル関係に当たる
DCコミックスの人気ヒーロとの「代理対決」の様相も加わり

ある意味、
元「バットマン」がヴィランになるという要素で占められる
非常に興味深い共演でもありました

Michael Keaton (NYCC 2014)
Michael Keaton (画像参照:wikimedia)

本作のヴィランとなる「バルチャー」は
元々は『アベンジャーズ』のニューヨーク決戦で発生した
大量の災害廃棄物処理を担う
大勢の従業員を抱える廃棄物処理会社を経営する
犯罪歴の無い普通の一般市民だった人物で

瓦礫の中に「チタウリ軍」の地球外のテクノロジーを使った
様々な残留物が混入している事を危惧した
トニー・スタークが後援する政府機関
「ダメージコントロール」局の方針により
瓦礫撤去の職を奪われ

社員共々 路頭に迷う状況に追い込まれた絶望感から

手元に残った瓦礫の中に残っていた
「チタウリ」の地球外テクノロジーを悪用し
強力な武器を製造し密売する
闇家業に手を染めて行く様になり

自身も「チタウリ」のテクノロジーを使った
空飛ぶ翼を持った武器スーツを操り
怪人「バルチャー」へと変貌していったという
経緯を持ち

その後も「バルチャー」となって
チタウリの瓦礫を密かに入手しては
それを元に武器を製造し密売を重ねるのですが

「アベンジャーズ」の目に止まらない程度の
小さい取引に留めていました

しかし末端の組織員のしくじりから
「スパイダーマン」に組織の存在を知られた後は
組織が立ち行かなくなるまでに取引を阻止される事となり
遂には一線を超えて政府の施設に侵入せざる負えない程
追い詰められる事で

スパイダーマンに殺意を抱くまでになり

根が悪人では無い企業主が、追い詰められた絶望から一線を越え
家族と従業員を養う為、悪事に手を染め引き返せなくなり

遂には本物の「怪物」へと変貌してしまうという

単なる「悪党」では無いヴィランである所に
本作の特徴があります


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■社会性が反映される悪役作り■

今回この様な経緯のヴィランを描いたのは、
日本とは理念の異なる徹底した個人主義に根ざした
資本主義における競争社会としての
自由の国米国が生み出す
自由であるが故の「闇」を描こうとした所に
理由がある様に思われます

過去、『スパイダーマン2』や
『アメージング・スパイダーマン2』でも
悪人ではない人物がヴィランになる前例がありましたが


コミックから飛び出した様な、
キレッキレの「サイコパス」でも無ければ
カリスマ性を帯びた生まれ付いた悪党ですらない、

日本の様に国が社会保障を行い
民主主義下における社会主義的要素が
理想的な形で共存している様な事情とは異なり

分かりやすい程に極端な位の資本主義至上社会であり
金持ちが尊敬され
貧困になるのは全て自己責任とし

国営を徹底して否定し
国が行う社会保障の様な社会主義的行為を忌み嫌う

全てに於いて個人の自由によって行われる事が理念の
民主主義国家米国ならではの

社会問題に根ざし生み出される
食べる為に悪事に手を染める犯罪者という

社会問題としても非常に根の深い
誰もの身の上にも起きないとも限らない

現在の米国の風潮と関心を投影した
絵空事とは違うこれまでに無いタイプの「悪人」が
ヴィランとなる

社会派という側面を持った
問題作的なスパイダーマン映画になった印象がありました。


▲目次へ▲
■絢爛豪華へ向かう消極性■

さて、
これらの共演が実現した背景には、一つに
『アメイジング:スパイダーマン』の興行的失敗による
スパイダーマン単独映画化に対しての制作サイドの懸念から

確実なヒットを得る為の「テコ入れ」が理由として考えられ

前作に当たる『シビルウォー』での
アイアンマンがスパイダーマンをスカウトするという展開は
アイアンマンとの共演が唐突に見えない様にする為の
満を持しての共演という流れを作る布石とも捉えられ

「アイアンマン」に加えて元「バットマン」
マイケル・キートンとの共演は
ヒットを確実にする豪華なダメ押しの起用という

マーベル流の見え透いた程の
算盤ずくな印象が強い映画化の様に感じられましたが

近年、ハリウッド・クロスオーバー作品が目立つ
絢爛豪華な饗宴とは裏腹な

強気が売りのハリウッドにして単独映画化に踏み込めない
安全策を取り続ける弱腰にすら感じる業界の風潮が
気になる所ではありました。


一方で、実際の本編を観ても、
アイアンマン事トニー・スタークとピータとの絡みの場面は
数える程しか無く

悪役「バルチャー」が
「バットマン」に於ける「ジョーカー」の様な
サイコで分かり安い
ハリウッド・エンタテイメント的悪漢では無かったり

前作『アメイジング~』までは描かれた、
祖父と祖母の様な歳の叔父と叔母とのシークエンスは
もう十分と判断されたのか 一切無く

トランプ政権下の米国で、人種の多様性を意識したのか
それとも白人至上主義層を刺激しない為の考慮なのか

本編に出て来る悪漢はほぼ、分かりやすい程
移民系米国人で占められている様だったり

傲慢で乱暴者の体育会系白人を絵に描いた様な
イジメッ子「フラッシュ」も
「現代のネット世代を反映させた」と言う
製作側の説明を鵜呑みには出来ない様な
イタリア系(恐らく)俳優をキャスティングしたり と

一方ではファンの期待に応えて
他方では必要範囲内に留めたり

一方では一般の声を反映させ
他方ではその他一般の反感を買わない配慮が見られたり

共に現在の米国の風潮を牽制しながら、
不用意に切り込んではいないという

本作はハリウッド映画らしからぬ
消極的な姿勢が顕著に現れている所に
現在の「ファミリー向け作品」リリースにおける
表面上は整然とした業界の混沌 を見る思いがし

それらが示す先には米国の悩みが浮かんで見えて来る様な
興味深い側面を持った作品であるとも言えます


▲目次へ▲
【4.意図的な物足りなさを脚色した舞台裏】

■社会的影響への考慮と社会に切り込む責任■

過去、2002年よりサム・ライミ監督により映像化された
スパイダーマン3部作を経て
再び高校生として描かれリブートされた
『アメイジング・スパイダーマン』2作を含めて

これまで5作が制作されてきた
「スパイダーマン」映画でしたが、

本作の前作に当たるのは
アイアンマンとキャプテン・アメリカが対立し
アベンジャーズが真っ二つに分かれて激突する衝撃作
『シビル・ウォー:キャプテン・アメリカ』になり

スパイダーマン映画としては6回目の映像化に当たる
『アメイジング・スパイダーマン2』に続く映像化で

サム・ライミ版から数えて
実に3度目の仕切り直しの再映画化という事になり

「スパイダーマン」人気の高さを物語るものがあります

更には、
これまではマーベルス・タジオ制作でありながら
配給元となる「ソニー・ピクチャーズ・エンタテインメント」との
独占契約という契約上の縛りから

マーベルの独立制作部門の一連の作品となる
『アイアンマン』『キャプテン・アメリカ』を始めとする
MCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)に属する

いわゆる「アベンジャーズシリーズ」としての
映画化が出来ない状態をクリアし

ソニー・ピクチャーズの配給はそのままで
「アベンジャーズ・シリーズ」に属する映画化が
晴れて可能になっての制作という事もあり

「契約上の問題」という巨大な壁がようやく取り払われ
紆余曲折を経てのファン念願の映画化でもあったという
特別なスパイダーマン映画でもありました


その様にファンの巨大な期待がかかった作品に良く見られる
批判的な評価も数多く見られ
主に(サム・ライミ版に比べ)物足りない」という意見で
占められた様でした


その評価の正当性を論じる事とは別に、

本作が主人公の年齢層の観客が鑑賞出来なくなる
「R15指定」作品とならない様

犯罪者達の犯行を意図的に詳細に描かなかったり
人が血を流して死に至る様な
派手で残酷な殺傷場面を無くすなど

あくまで家族映画の範囲内で
青少年が鑑賞できる枠組みで脚色された
全年齢層向けの夏休み公開娯楽映画として
制作された印象が強く、

この様な造りが、大掛かりで刺激的な
ハリウッドアクション映画を期待した
大人の洋画ファンに取って

物足りなさを感じる意見に繋がったのかもしれません。


これらは 家族層を取り込む目的として
青少年に与える影響を考慮した
制作側の意図的な脚色と思われますが

それらによって物足りなさを感じるのもひとえに

米国を代表するコンテンツの一つの
社会的影響の大きい作品で
「クライムアクション」映画を制作する関係上

米国国内の事情を肌で知らなければ実感できない様な
ニュース解説だけでは語り切れない
非常にデリケートな社会問題を
多分に盛り込む必要性に駆られる
「映画人」としての立場から

先程も記述した様に、
今、アメリカ国内で社会問題になっている、
人種差別問題や雇用問題を柱として発生する犯罪を
作品内に盛り込みながら

青少年への影響を考慮した造りになっている所に
大きな理由がある様に思われ

従って、
青少年が鑑賞する事を念頭に置いて
様々な描写に考慮が含まれた、
過度なまでの自主規制の元に作られた感が否めない
仕上がりという鑑賞後感もあり

その辺りに、
物足りなさを感じる真の理由があったのかもしれません


▲目次へ▲
■関心と要求との差異■

一方で、
ど派手が特徴のクライムアクション映画の造りで描かれる
サイコパスな悪人による過激な犯行と言った

ほとんどファンタジーに近いエンタテイメント要素が大きい
ゲームや犯罪小説の中でしか出てこない
日本人好みの非現実な犯罪の描写

様々な問題が複雑に絡んだ社会性を反映した
深刻な犯罪が多発する現在の米国に於いて
日々その中で生活を続けている
一般市民の目から見れば

全くナンセンスで現実味を感じられない事から
もはや関心は無く下火になっている印象があり

米国の様な危険に晒されない、平穏な日本の風潮下で
「シン・ゴジラ」を始めとする
リアルなタッチで描かれたファンタジーが主流の
人気犯罪小説や人気漫画コミックスなどの
過激で異常性が際立つ、

いわゆる「闇過ぎる」内容が好まれる日本の事情とは
まったく真逆の所に

本作に対してのマイナス評価には
目の前で起こる現実より心の奥に棲む心象をという
国民性と関心の方向性が絡んだ
極めて「日本的」なものを感じたという点に於いて

本作の評価の差異から
その様に感じられるものがありました。


▲目次へ▲
■万人が共感できるヒーロー像■

サム・ライミ監督版『スパイダーマン2』では
ヒーローとしての華々しい活躍の影で
勉学に身が入らず、生活はままならない
経済的にも困窮する無力な若者という

今時の等身大な青年像に重ねた
これまでに無かった新たな切り口の
スーパーヒーローが描かれましたが

本作では、
いわゆる前世紀の「スポ根」世代にありがちだった
挫折と失敗を通して自らの非力さと弱さを思い知り
強くなる為恩師に鍛えられレベルアップすると言った
「泥臭い」手垢の付いた描かれ方は一切排除され

初めから最強の能力を所有し
トニー・スタークという最強のスポンサーが付き
挫折を通して元々持っている自分の力に気付くという

現代のネット&ゲーム世代を意識した
全く手垢の付いていないカジュアルな少年としての
若いスパイダーマンを描く一方で

主人公ピーターが
「今時の少年」では無く「いつの時代にも居る少年」
として描かれている事で

誰もが主人公に共感できる造りになっている事からも

ハイテクスーツのガイドナビに頼り切る主人公の姿が
スマホに依存するネット世代の現れであったとしても

現実的でありながらネットの影響に弱い今時の若者でも無く

恩師に手取り足取り指南を受けてようやく開眼する様な
「ベスト・キッド」的ベビーブーム世代の過保護な少年でも無く

類まれな才能と聡明さを両親から受け継いだ非凡な学生ではあっても
叔母との二人暮らしの両親の居ない境遇に負けない持ち前の明るさと

現在の混沌とした米国の現実に向かい合い
自分の運命は自分で切り開く内なる揉ましさを持った
快活でカジュアルな装いの等身大の高校生として

誰もが共感できるピーター・パーカーを描き

今、ティーンエイジャーの世代達も
今、ティーンエイジャーの子供を持つ親達も
そしてかつて、ティーンエイジャーだった大人達も

世代を越えて支持され愛される

世界で最も知られる作品の一つとしても
アメリカンコミックスを代表する作品の一つとしても

今の世の中にふさわしい
スパイダーマン映画として仕上がった作品だと

思いました☆

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​スパイダーマン:ホームカミング​
Spider-Man: Homecoming

■監督:ジョン・ワッツ

■脚本:ジョナサン・ゴールドスタイン/ ジョン・フランシス・デイリー
ジョン・ワッツ/ クリストファー・フォード
クリス・マッケナ/ エリック・ソマーズ

■原案:ジョナサン・ゴールドスタイン
ジョン・フランシス・デイリー
■原作:スタン・リー/ スティーヴ・ディッコ

■製作 ケヴィン・ファイギ/ エイミー・パスカル
■製作総指揮:ルイス・デスポジート/ ヴィクトリア・アロンソ
パトリシア・ウィッチャー/ ジェレミー・ラーチャム/ アヴィ・アラッド
マット・トルマック/ スタン・リー

■出演者:トム・ホランド/ マイケル・キートン
ジョン・ファヴロー/ ゼンデイヤ/ ドナルド・グローヴァー
タイン・デイリー/ マリサ・トメイ
ロバート・ダウニー・Jr

■音楽:マイケル・ジアッチーノ
■主題歌:関ジャニ∞「Never Say Never」(日本語吹替版)
ラモーンズ BlitzkriegBop

■撮影:サルヴァトーレ・トチノ
■編集:ダン・レーベンタール/ デビー・バーマン

■制作会社:マーベル・スタジオ/ コロンビア映画
■配給:ソニー・ピクチャーズ・エンタテインメント

​​​​​​​

S『今年のハロウィンに間違いなく登場しそうなコスプレだけれど
こういう衣装もネットで安く購入出来る時代だから
トイザラスみたいな所でも傾くんだろうなあ・・・複雑)』


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最終更新日  2017年09月20日 05時22分10秒
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