昨年11月の末、コナラの葉裏を調べていたとき、その木のテッペンに近い高さ約7mの所に、ハラビロカマキリの卵塊を1個見付けた。
このWeblogでも紹介したが、一昨年もハラビロカマキリがシジミバナの枝に卵塊を産み付けて行った。しかし、春になって見に行くと、いつの間にか何らかの捕食者に食べられたらしく、ブワブワの部分が一部残っているだけであった。
そこで今回は、捕食者にやられない様、卵塊の付いた枝を切り取ってドウダンツツジの細かい枝の中に差し入れておいた。5月に日本に帰って来てから見てみると、無事の様である。ドウダンはもう葉をシッカリ伸ばしていて卵塊が見えないので、ベランダの椅子の前に置いてあるデュランタの枝に縛り付けて、カマキリの孵化を待つことにした。
中々孵化しなかったが、5月の末に暫く雨が続いた後、そのデュランタの株から半径1m以内に10匹余りのカマキリ幼虫が居るのを見付けた。この幼虫、昨年はオオカマキリやコカマキリも姿を現したから、ハラビロカマキリではない可能性もある。しかし、調べてみると、この形と模様をした幼虫はハラビロカマキリで間違いない様である。1卵塊から出たにしては些か数が少ないと思うが、やはりデュランタに縛り付けた卵塊から出たものであろう。

クリスマスローズの葉上で這いつくばるハラビロカマキリの幼虫
カメラの方を睨んでいる(2008/06/01)
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朝の内は寒いせいか、葉っぱの上で這いつくばっている個体が多い。暖かくなると、尾っぽをピンと立てて反り返り、カマキリらしい格好になる。

ウツギの葉上で獲物を狙うチビカマ(2008/06/01)
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このチビカマキリの顔を等倍で撮ってやろうと思ってカメラを向けていたとき、何らかの虫が近くに寄ってきた。チビカマ、一瞬のうちに数歩前進して、シッカと獲物を捕らえた。小さいだけあって、かえって大きなカマキリよりも身のこなしが速い。

テントウムシの幼虫を捕らえて食べるチビカマ(2008/06/01)
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掴まったのは、テントウムシの幼虫。可哀想だが、まァ、仕方ないと言う他ない。食べ易いのか、忽ちの内に平らげてしまった。

約30秒後、もう手足がバラバラ(2008/06/01)
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しかし、カマキリは初齢幼虫でもやはり絵になる。御蔭で、カマキリを撮ると何時も写真の枚数が多くなってしまう。

高さ約1mのカサブランカ(ユリ)のテッペンで
獲物を待ちかまえるチビカマ(2008/06/04)
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このチビカマども、彼方此方の木や草のテッペン近くに陣取って、ジッと獲物がくるのを待っている。面白いことに、必ず水平かそれより下向きの姿勢を取る。上向きに獲物を狙っているチビカマは見たことがない。思うに、重力に逆らって上に居る獲物を襲うよりも、下方を狙う方がずっと楽に速く攻撃出来るからであろう。

一回り大きくなったチビカマ.カマキリは何時撮っても絵になる.
大きく表示できる様、90度時計回りに回転させてある(2008/06/11)
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10日ほど経つと、何だかチビカマが一回り大きくなった様に見えた。2齢になったのかも知れない。上の写真はそのチビカマ嬢(雄かも知れないが・・・)。本来はやや下向きの姿勢なのだが、このWeblogでは横幅500ピクセルに統一してあるので、出来るだけ大きく表示できる様、90度回転させて上向きにしてある。
いや~、それにしても、やはり天性の俳優としか言い様がないですな!!