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我が家の庭の生き物たち (都内の小さな庭で)

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2008.07.28
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 少し前のことになるが、ベランダの椅子に座って一服していると、目の前にあるクリスマスローズの横の空中に何か奇妙なものが漂っているのに気付いた。直径2~3mmの黄色くて丸い霞の様な玉である。空中で静止をしていたかと思うと、ツーと横に移動したり、また、近くを蜂などが飛ぶと、10cm位を「瞬間移動」する。

 これは、屹度アブかハエの1種である。早速カメラを持って来て、撮ってみることにした。


ショウジョウバエの1種1
ショウジョウバエの1種.体長約1.7mm

腹部にカメノコ模様がある(2008/07/15)



 何分にも相手が小さいので、等倍で撮影しなければならない。しかも、ギリギリの部分拡大になるから、出来るだけ解像度を高くする必要がある。F16以下で撮りたいところだが、何分にも相手は動くので、焦点深度をかなり深くしないとピンぼけ写真の山となる。先ず、F25で撮ることにした。

 10枚ほど撮ってから画像を確認してみた。何枚かは使いものになりそうである。そこで、絞りをF16に設定してより鮮鋭な写真を撮るべく前を向くと、虫が居ない! 画像を確認している間に虫は何処かへ行ってしまったらしい。残念!!

ショウジョウバエの1種2
ショウジョウバエの1種.お尻の先が少し飛び出している

(2008/07/15)



 この虫、ハエの1種であることは確かである。しかし、何バエか? ミバエやハモグリバエに少し似ているが、頭部の構造が違う。双翅目の検索には翅脈と剛毛がキチンと写っている必要がある。写真から剛毛はある程度見分けられるが、空中静止をしているのだから、当然翅脈は全く分からない。これでは、検索は不可能である。

 そこで、「一寸のハエにも五分の大和魂」と言う双翅目の掲示板にお伺いを立ててみた。ハエ類をよく知っている人ならば、「空中静止をする微小なハエ」で分かるのではないかと思ったのである。

ショウジョウバエの1種3
ショウジョウバエの1種.小楯板が白い

(2008/07/15)



 夏は虫屋のかき入れ時である。前回お伺いを立てた時には1時間後に回答があって素早さに驚いたものだが、今度はもう夏、1日経っても応答がなかった。それでも次の日の夜遅く、アノニモミイア氏からの回答を頂くことが出来た。

 「多分、ショウジョウバエ科の1種で、この科の専門家であれば種まで同定出来そう」、との御回答であった。しかし、残念ながら、その後ショウジョウバエの専門家は現れず、種は不明のままである。

 アノニモミイア氏は「多分」と書かれているが、詳しい人ほど慎重なものである。北大のサイト「日本産ショウジョウバエ」を参照すると、確かに剛毛の位置や頭部の形などは、ショウジョウバエそのものである。しかし、眼が赤く、白い小楯板を持ち、腹部にカメノコ模様のある種類は見当らなかった。そこで、此処では、例の如く「ショウジョウバエの1種」とすることと相成る。

 氏によると、ショウジョウバエ科の他に、ヒメイエバエ科やヤドリバエ科の中にも巧みに空中静止をする種類が居るとのこと。空中静止をするヤドリバエ(寄生バエ)とはかなり意外で、全く「ハエの事情は複雑怪奇」の感を深くした。


追記:本稿を投稿した次の日、アノニモミイア(Anonymomyia:<名前のないハエ>の意)氏より、空中静止をする双翅目昆虫について以下の追加情報を賜った。此処に転載して感謝の意を表す。なお、氏の文章には科名、属名などの和名が記されていないので、読者の便宜を鑑み「翻訳」を[]内に付けておいた。



 気付いただけでもホバリング飛翔をするDiptera[双翅目]には以下のものがあります.一つは群飛内(オドリバエでは雌も),テリトリー内での雌待ちうけ飛翔,それに狭い生息空間での飛翔,訪花上での飛翔などが,ホバリングを起こさせているように思えます.御参考までに.

糸角亜目[蚊の仲間]
Axymyiidae[クチキカ科]       Axymyia japonica[ヤマトクチキカ]雄
Bibionidae[ケバエ科]        Plecia[トゲナシケバエ属]雄
Simuliidae[ブユ科]         各種雄

直縫短角類[虻の仲間]
Tabanidae[アブ科]         各種雄
Acroceridae[コガシラアブ科]    各種雄
Bombyliidae[ツリアブ科]      各種
Asilidae[ムシヒキアブ科]      一部の雄のmating display
Empididae[オドリバエ科]      Syneches[ヒロバセダカバエ属](探餌飛翔)
                   Hilara[和名ナシ]、Rhamphomyia[和名ナシ]
                   (群飛,交尾飛翔など)などの一部
Dolichopodidae[アシナガバエ科]   Diaphorus[和名ナシ]の一部の種(群飛中)
                   Dolichopus[アシナガバエ属]などいくつかの
                   属の一部の雄(mating display)

環縫短角類[蠅の仲間]
Opetiidae[ニセヒラタアシバエ科]  Opetia alticola[和名ナシ]雄
Phoridae[ノミバエ科]        Phora[ノミバエ属]の一部の種(雄の群飛中)
Syrphidae[ハナアブ科]       多数の属,種(縄張り,交尾,訪花その他の場合)
Cypselosomatidae[和名ナシ)     Lycosepsis[和名ナシ], Formicosepsis
                   [和名ナシ](雌雄,一般飛翔)
Lonchaeidae[クロツヤバエ科]    Lonchaea[ヤマトクロツヤバエ属]の一部の雄
Milichiidae[コガネバエ科]     Milichiella[カケメクロコバエ属]の雄
Drosophilidae[ショウジョウバエ科] 各属の雌雄,Paraleucophenga
                  [シロガネショウジョウバエ属]など一部の雄
                  (群飛内)
Anthomyiidae[ハナバエ科]      一部の属(雄の群飛などの集団)
Muscidae[イエバエ科]        一部の属(雄の群飛などの集団)
Fanniidae[ヒメイエバエ科]     一部の属(雄の群飛などの集団)
Calliphoridae[クロバエ科]     Stomorhina[ツマグロキンバエ属?]などの雄
Tachinidae[ヤドリバエ科]      一部の属(雄の群飛などの集団)








最終更新日  2008.07.29 16:36:05
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