血ぬられた学校Part2早速、体育館についた。3年生の先輩からスリーポイントをやらされるという事を聞いた。 「僕・・スリーポイントなんて入らないよ・・」 と田中は緊張と落ち込んだ様子を見せた。 高田「大丈夫。ちゃんとゴールをみて、頭の中でコースを考えるんだ。そうすればきっと、決まるはずだ。」 「えぇ、では早速スリーポイントをやってもらう。5本中4本入れば、俺らと本格的な練習!入らなかった奴らは、基礎トレーニングであるランニングを、重視して練習してもらう。」 3年生の先輩のこの一言で、俺ら新入生の空気は重くなった。 5本中4本なんて、推薦で選ばれた俺でも入るか入らないかだ。 俺もかなり緊張していた。 「それじゃ、最初やりたい奴でてこい」 俺は真っ先に先頭に出た。 緊張する思いをするくらいなら、先にやって失敗したにしろ、成功したにしろさっさと蹴りをつけたかったからだ。 深呼吸をつく。 ・・ ボールを軽く握り、頭の中でフォームを描く。 よし、大丈夫だ。 俺はフォームをかまえ、ゴールに向かってボールを投げた。 スパン・・・ 見事1発目は成功した。 この調子で・・・ スパン スパン 3本中3本入れる事ができた。 後1本・・・。 田中「頑張って、高田くん」 俺は田中の応援を元に4本目に備えボールをかまえた。 ・・・ 「は・・・・ず・・・・せ・・・」 突如、頭の中でこの言葉がよぎった。 とても不気味で、怨念さえ籠っていたような気がした。 いや、実際に聞こえた気もする。 ただ、寒気と鳥肌が一斉にきて、思うようにシュートもできず、俺は4本目のシュートを外してしまった。 「大丈夫だ。後1本あるぞ!高田くんファイトだ」 2年の坂上先輩から応援を頂いた。 田中「頑張って!君ならできるよ。推薦できたくらいなんだ。」 「高田くんができなきゃ誰ができる。」 「君が一番うまいんだ、その君が外したら皆のきっとはずれる」 「だから、頑張って!」 「皆の為にも。」 ・・・・ 田中くんから貰ったこの言葉は、ものすごく重く感じた。 俺が外せば、皆も外すというその言葉は、絶対にいれろというプレッシャーをかけられた。 そのプレッシャーからか、俺の体は重くなった。 あの頭によぎった不気味な言葉、そして今おくられた田中くんからの応援の言葉。 どちらも、俺には耐えられないほどの重みだった。 ・・・・ 気づけば、俺は愕然としていた。 5本目のシュートが外れてしまった。 坂上「・・・どんまいだ。次のスリーポイントで4本いれれば本格的な練習ができるんだ。それまで頑張ろう。」 俺は、坂上先輩の励ましの言葉が終わると同時にひざまづいた。 |