カテゴリ:10芝居な日
ふらりと出掛けました
シェークスピアでなくとも、その同時代人作家が好きなのと、やはり蜷川&萬斎という‘はずれのない’組合せを楽しみたかったからです。 作 クリストファー・マーロウ 翻訳 河合祥一郎 演 出 蜷川幸雄 出 演 野村萬斎(ファウスト) 勝村政信(メフィストフェレス) 長塚圭史 木場勝己 白井晃 たかお鷹 横田栄司 斎藤洋介 大門伍朗 マメ山田 日野利彦 大川ヒロキ 二反田雅澄 清家栄一 星智也 市川夏江 大林素子 時田光洋 中野富吉 大橋一輝 手打隆盛 鈴木彰紀 川崎誠司 浦野真介 堀源起 初日だとは認識がありませんでした。 どうりで、ちょっともたつくキャストがいたような。 でも、とても面白かった!!! 上演期間中にブラッシュアップされて、今後もっとよくなるでしょう。 そう思うと、もう1回観に行きたい気持ちが沸きます。 萬斎さんは、やっぱり演出より演じる側の方がいいですね。 彼の持っている‘華’は、舞台の上の方が感じられます。 そういう意味では、狂言風な言い回しが残ったままファウストをやるより、メフイストフェレスの方が似合うと思いました。しかし、そんなことしたら、ひとりで舞台を持っていってしまいそうです。(メフィストの方が派手・・・) 舞台上の引き幕が、歌舞伎用のあの黒、柿色、萌黄色の縦じまだったのですが、最初はそれがなぜかわからず不思議な気持ちでした。「口上」が出てきても、ふ~んと思っていたのは鈍いのかもしれません。 歌舞伎の一座が「ファウスト」を上演している、という設定なんですよね。 だから、舞台奥の紗幕の奥に、二層で楽屋裏らしき雑然とした風景が透し見える。 そして客席から奈落も見えるようになってて、そこで悪魔の姿のまま、そうじしたり、着替えたり、弁当食ったり(笑)。。。 私は本当に舞台裏だという設定だと思わずに、それらが‘地獄’だと思っていたのでした。 あるいは、そういう意味も含めてあるよう気もします。 多少、教訓めいていて、ゲーテの「ファウスト」より単純な筋立てですが、蜷川さんの芝居の特徴であるテンポの良さというか小気味良さがより一層際立っていました。高齢で(すみません・・・)量産タイプの演出家なのに、その冴え方に感服してしまいます。 なんたって、メフイストの登場の仕方がヴェルディのレクイエムの「怒りの日」ですから、選曲も楽しい。途中でダレることなく3時間の舞台を観ることができて、それはすごいことだと思います。 キャストや主役2人以外にも、なかなかの脇がそろっていました。 蜷川さんの力に感謝した次第です。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2010.07.07 01:29:33
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