カテゴリ:13オペラな日
10月中旬からのひっきりなしの出張は、この3連休が中休み。
劇場通い再開で、その手始めがMETライブビューイング2014のオープニング。 このオペラはすごく好きなものの1つです。 旋律の美しさが、感情をかきむしるようようです。 バレエの「オネーギン」の音楽ではそれほどではない(同じチャイコフスキー作曲とは言え、いろんな曲の寄せ集め)のが、いつも残念でなりません。 印象的だった最後のシーン↓ ![]() 指揮:ワレリー・ゲルギエフ 演出:デボラ・ワーナー 出演: アンナ・ネトレプコ(タチヤーナ) マリウシュ・クヴィエチェン(エフゲニー・オネーギン) ピョートル・ベチャワ(レンスキー) オクサナ・ヴォルコヴァ(オリガ) アレクセイ・タノヴィッツキー(グレーミン) MET上演日:2013年10月5日 前評判は上々でしたので、すごく楽しみにしていました。 そして、アンナ・ネトレプコの歌唱力はすごいと思うものの、声の魅力をいまいち感じていない私は、ネトレプコの人気で引っ張った公演だろうと勝手に想像していました。 うーーん、才能のある歌手は、成長し続けるんですね。。。 タイトルロールはオネーギンなのに、プリマドンナぶりを見せつけるネトレプコ。 タチヤーナ(特に公爵夫人になってからの)は当たり役かも。 威風堂々として、「もしかして地?」と思うほどです。 一方で少女時代にオネーギンに説教されて耐えるシーンでは、女優並みの演技力も確認できました。 さすがです。 そして、開幕のこのプロダクションが成功したと言えるのは、ネトレプコだけでなく、オネーギン@クヴィエチェンとレンスキー@ピョートル・ベチャワの熱唱が伴ったからでしょう。 レンスキーのアリアは、涙が出そうなほど心に迫りました。 私は、前の演出でオネーギン@ホロストフスキーがタチヤーナにすがりつくシーンが大好きだったんですが(笑)、クヴィエチェンもなかなかです。「抑えた演技をした」とクヴィエチェンがインタビューで言ってましたけど、いえいえ、ここまでやれれば十分では。 細かい演技も見られるのが、ライブビューイングならではですね。 METでリアルに大勢の観客に見せる演技と、映像で魅力的に見せる演技は違うと思うのです。 映像的に、オネーギン@クヴィエチェンには無茶苦茶同情心が湧きました。 最後のシーンを室内にしなかったのは正解です。 すごくスタンダードな演出なんですが、最後に雪のふる中でのあれやこれや・・・って、ドラマ的にはすごく美しい。ネトレプコのコート姿も、体型をカバーして(!)かつ気品がありましたし。 昨今はいろいろ政治的暗躍の噂の多いゲルギエフですが、紡ぎだす音楽はとても繊細で抒情的でした。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2013.11.04 22:54:30
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