2011/10/14(金)22:30
年金の支給開始年齢引き上げは、年金泥棒と同じだ!!
だんだんと秋の景色になってきましたね
街路樹の木々が色づき始めています。
今週はほとんど事務所におらず、外回りばかりだったのですが、行く先々で言われたことがあります。
個人的なことではありませんよ~!
今週、年金の支給開始年齢の引き上げを検討していくという報道がありましたよね。
そうです。今週は行く先々でこのことについて言われました。
私は政治家でも厚生労働省の役人でもありませんから、その立場で意見を述べることはありませんが、社長さんや人事担当者など口々に不安がっていました。
現在段階的に支給開始年齢が引き上げられておりますが、最終的には厚生年金・共済年金の支給開始年齢を基礎年金と同じ65歳にすることとなっております。
それを、最終的に68歳まで遅らせるというのです。
方法としては2つが考えられていて、現在の65歳まで引き上げるペースはそのままで、その後段階的に同じペースで引き上げていくという方法と、現在の3年ごとに支給開始年齢が引き上げられているのを前倒しして2年ごとに段階的に68歳まで引き上げるという方法です。
前者は、現在65歳まで引き上げられることが予定されている方々には影響ない(その後の方々には影響あり)のですが、後者の場合にはこれから年金受給する方々のほとんどに影響してきます。
重要なのは、この引き上げをしようという発想が、財政的な面からしか検討されていないということです。
老後の生活保障は、いつの時代であっても同じでなければならないのに、時代によって生活保障をする年齢や金額が変わるというのでいいのでだろうかと思ってしまいます。
老齢にともなう生活保障は、たとえ財政的に逼迫する事態になったとしても、社会全体で支えなければならないということには変わりはないのです。
しかも、支給開始年齢を引き上げるということは、本来もらえる年齢にもらえなくなるということですから「年金泥棒」にあったようなものだと思います。
言い方を変えると、国が率先して「詐欺まがい」行為をおこなっているといってもいいかもしれません。
財政が逼迫しているからというのは、確かにそうかもしれません。
しかしだからといって、そう易々と支給開始年齢引き上げを行ってもいいものなのでしょうか。
一方で、消費税率を引き上げるともされていますが、その税収入は社会保障の財源を確保するためにとも、どこかで言っていたように記憶しています。
にもかかわらず、支給開始年齢を引き上げるというのはどうなのかなと思ってしまいます。
重要なのは、なぜ財政が逼迫する事態になったのかについて問い直し、そこからどうしたらよいかを考えていくことが必要なのではないかと思います。
安易に、国による詐欺まがい、年金泥棒行為を許していいものとは思いません。
私たち社労士も、年金制度に関わる立場として、まさに社労士法にいうところの「労働者等の福祉の向上に資する」(同法1条)ために、こうした詐欺まがい、年金泥棒行為を許さない立場で意見表明していくべきと思います。
いつまでも、厚生労働省に対して物言えない立場ではなく、社労士法の目的に則ってハッキリとした意見表明を、社労士会や連合会として行っていくべきではないでしょうか。
その前に、私たち自身が一個人として声を上げることが大切であることは言うまでもありません。
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