2005/06/10(金)23:27
ママ、涙を流す。
朝食を食べているところだった。
ママが突然、涙を流して言った…
「家に帰って来ても、何もできない…せめて腰痛がなければ、少しは家事もできるのに、これじゃあ、みんなに迷惑をかけてるだけ。入院してる方がよかったかも」
私はびっくりした。迷惑だなんて全く思ってないし、家事なんて最初からしてもらうつもりもなかった。だって、これは退院ではなく、抗癌剤治療の休薬期間で一時的に家に帰って来ているのだから。ゆっくり休んで、たくさん食べて、元気をたくわえてもらえればいいのだ。
でも働き者だったママが「何の役にもたっていない」と実感するのは堪え難いものがあるのだろう。
だから全ての家事を私がやってしまわずに、ママが心くるしく感じないように、簡単なことはママに任せることにした。
それにしてもずっと家に閉じこもっていては、英気を養うどころかどんどん体の機能が落ちてしまう。
しかも化粧もせず、寝間着のままで家にいては、どんどんダルダル星人になってしまうではないか。
そこで、私はママに提案した。
1.いつも私が行っている接骨院に一緒に行って、治療を受けてみよう!
2.今日のランチはどこか外へ食べに行こう!
3.百合がきれいだという千種公園に行ってみよう!
最初はしぶっていたママだったが、私の説得で実行してみることになった。
接骨院ではマッサージ、牽引、電気刺激をやってもらった。
按摩士の人たちはママが癌患者で今、まさに闘病中ということを知って、すごく驚いていた。「とてもそんな風には見えないです」と…
ランチは近所のレストランに行き、本で見た百合の名所、千種公園へ出かけた。
千種公園は本当に普通の、しかもそんなに大きくない市民公園だ。(失礼かな?)
でも花の名所となる公園を目指して、昭和61年から百合が植えられたという。
今では名古屋の百合といえば、『千種公園』なんだそうだ。
ずっと名古屋に住んでいたのに、全然知らなかった。
道路の近くのスペースにも百合が6種類ほど植えてあり、今まさに満開だった。
でも看板には「ゆり園は公園南にあります」と書いてあったので、南の方へ…
え~どこにあるの????と思ったら、少し下がった(窪んだ)スペースにたくさんの百合が植えられていたのだ!窪んでいるところなので道路からあまり見えなかったのだ。
何でも1万株の色とりどりの百合が植えられているそうである。
赤、ピンク、橙、黄色、白、紫…
大輪の百合の花は競うように咲き誇っている。
こんなところが名古屋にもあったのだなぁ。。。。。。
ぐるぐる回って、ママは疲れたのか、家につくとすぐ昼寝をし始めた。
少しずつ体力を戻して、自信をつけてほしい。
次の2クール目の抗癌剤治療、その後の治療にも耐えることができるようにするためにも…
*************************************
※千種公園の百合です。たまたま今日の夕方のニュースでもこのゆり園の話題を放送してました。