人生設計術
人生設計一度は聞いたことがある言葉だと思います。人生を設計する。良く聞くところではファイナンシャルプランナーがライフプランといって人生のマネープランを把握してよりよい人生を送りましょうっていっています。私もファイナンシャルプランナーだからそんなことを言っていました。しかしファイナンシャルプランナーの提案するライフプランはクライアントに「何年後にどうしたいですか」ときいてそれを時間というラインに乗せて小さな目標を積み重ねその都度掛かってくるお金も積み上げ将来いくら必要になるから今から準備しなくては・・・・といったことをアドバイスするんです。私は建築を無から考える仕事をしていました。建築設計といえば設計の代名詞的な行為ですよね。ちょっと考えてみたんです。人生の設計と建築の設計との違いを。で、設計という言葉の意味を考えたのです。設計というのは何かを作るためにあります。人生設計なら人生建築設計なら建築電気製品の設計なら電気製品常に完成形といいますか、最終形態をつくるために設計という行為があるわけです。私は建築を設計していましたから最初に考えるのは与えられた敷地に「どんな建築」を作るかです。最初に書くのはその景色にたたずむ建築の完成予想スケッチです。えらくラフなものですが「そこにこんな形があうな、こんな形を作ればきっと景観が良くなる」とかいろんなことを考えながら模型を作ってみたりリアルな完成予想図、いわばイメージが作られるわけです。ところがライフプランと呼ばれる人生設計は何年後に何をして、何年後には何をやめてとか細かい部分を集めて大きな形をつくろうとするんです。これは設計でもなんでもないことに気付きました。設計とは最終的にどうありたいか、どうしたいかという明確なビジョンがなければいけないんです。そのビジョンがなければ細かい部品がばらばらなものになってしまいます。床はフローリングなのに、壁はなぜか和風の京壁最終的に出来上がったものがどんなものかイメージできていないととんでもないへんてこりんな建物になってしまいます。人生設計も同じではないでしょうか。「どんな人生を送りたいか」ここを漠然としていてもいいから決めてそこに行くには何年後までになにをやるかその何年後のためには毎日何をやらなければいけないかこれが目標を持って人生をおくる。文字通り人生設計ではないのでしょうか?達成したい目標を立てるには習慣も大事ですが、どうして、どんな自分に最終的にはなりたいのかを考えればその習慣の必要性に納得ができ最初のステップとして行動に移せるのではないでしょうか。どんなに短くてもいいです。こんな人生を送りたいというイメージをまず言葉にしてみる必要があるようです。