2020/01/28(火)05:52
上野の森は好奇心をかき立てる~その2~ 「ミイラ展」
おはよぉございます。
時系列が前後してスンマセンが先週の「ハプスブルク展」の続きでございます。
ハプスブルク展が開催されていた国立西洋美術館の真裏に日本で唯一国立の総合科学博物館「国立科学博物館」があります。
ハプスブルク展に行く前にネットでふと見かけた「国立科学博物館 特別展示 ミイラ展」が気になって行ってきたです。
ミイラと聞くと怖いイメージだけど時を越えて人々を惹きつけるものがありますよね。畏敬の念や永遠への憧れがあるからなのかな?でもそれは長く好奇の目に晒されるだけの物でしかなかったワケです。近年のめざましい科学の発達によって非破壊でいろいろな情報を生み出しています。
今回の展示は4つのブースに分かれていて、自然的にせよ人工的にせよ、ミイラの持つそれぞれの地域の文化や死生観がとてもわかりやすく解説されていました。
第1章 南北アメリカのミイラ
南米ペルー北部のチャチャポヤス地方では先祖の遺骨を布で包み、崖の岩棚に安置する風習があってインカ帝国がこの地域を支配すると、遺体がミイラとして安置されるようになったそうです。
インカ帝国の風習を知る大きな手がかりにもなったようです。
子ども?と思うくらいの小さなミイラでした。
第2章 古代エジプトのミイラ
ミイラと言えば真っ先に思い浮かべるのがエジプトですよね。CTスキャンで調べられた子供のミイラは右腕がなくなっていて、その代わりに大人の前腕の骨が入れられていたことが分かったそうです。他人の身体を利用してミイラの形状を整えたのはエジプトミイラといえども前例がないそうですよ。
ペットとして、また神の使いとして愛されていた飼い猫のミイラもありました。ミイラが保管されていた棺も初めて見ましたが、美しい装飾が施され死者への敬意を感じます。
第3章 ヨーロッパのミイラ
初来日した湿地遺体ボッグマン。オランダのドレンテで発見された彼らは約2100~1800年前に亡くなったと推定されており、当初は男女のカップルと考えられていたが、後の分析により男性と判明したそうです。
う~ん、カップルだと思ってたときの方が ロマンがあったかも。何でも解明善し悪しだね。
第4章 オセアニアと東アジアのミイラ
日本のミイラはちょっとショッキングでした。
画像上段は墓地の改葬により掘り起こしたところ、ミイラ化していた2人の男性は後の調べで兄弟と判明したそうです。
画像下段は宗教的な目的以外で自らミイラを志した江戸時代の本草学者。
この三体は表情もはっきりしていたのでミイラと言うよりご遺体という感じでした。
福島県石川郡浅川町の貫秀寺に安置されている即身仏「弘智法印 宥貞(こうちほういん ゆうてい)」。
江戸時代の高僧でミイラになっても神々しく思わず手を合わせる人もいました。
ミイラとなった人々はどんな人生を送ったんでしょう?そして彼らの周りを取り巻く人々は彼らが亡くなったときどんな思いだったのでしょう?そんな風に思いを馳せてしまうミイラ展でした。
東京での開催は2月24日までですが、その後は熊本、福岡、新潟、富山と巡回するそうです。
(詳しくはコチラ)
ぜひぜひ足を運んでみてください。ミイラをテーマにした展示は貴重ですよ~!!
注:撮影禁止につき展示物の画像はyahooさんからのお借り物です。
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