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2022/08/12
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カテゴリ:会長日記
8月10日のことですが、日経夕刊に大変興味ある記事がありましたのでご紹介します。東京大学特任教授が書かれたものです。

日本は、男性3人に2人、女性2人に1人が、がんに罹患(りかん)する世界トップクラスの「がん大国」で、世界唯一の戦争被爆国です。しかし、がんについても、放射線についても国民の理解が進んでいるとはいえません。

77年前の8月6日と9日、それぞれ広島と長崎に原子爆弾が投下されました。人類が経験した唯一の核兵器による無差別攻撃です。ただ、原爆についても、多くの日本人が誤解していると思います。

たとえば、原爆によるやけどやケロイドが放射線によるものと思っている人が少なくありません。しかし、これは正しいとは言えません。

私自身をふくめ、ほとんどの日本人の心に、原爆の悲惨さと放射線への恐怖が、焼き付いていると思います。ただ、生まれつき、放射線を怖がる人はいないはずで、幼い頃からの教育が偏りがちだったように思います。

原爆によって放出されたエネルギーのおよそ50%は爆風、35%は熱線、5%は初期放射線、10%が残留放射線と見積もられています。爆心地の温度は、セ氏3、000度以上にも達しました。

初期放射線がほとんど届かなくなる爆心地から2kmの地点でも、紙が熱線で燃えだし、木造家屋が全壊する風速60mの爆風にさらされました。

原爆による死亡のほとんどが、爆発直後の爆風と熱線によるものだったと言えます。私たちは常に放射線被曝(ひばく)を受けています。

宇宙や大地からの放射線の他、天然に存在する放射線物質からの内部被曝もあり、年間の自然被曝約2ミリシーベルト、医療被曝も平均で4ミリシーベルト近くになります。

生命は、放射線と共に進化してきたので、低線量被ばくによる遺伝子の変異を修復する能力を持っています。しかし、4千ミリシーベルトを全身に一瞬で浴び、治療を受けないと、約半数の人が、骨髄機能を失い死亡します。

ただ、この量の被曝でも、皮膚の温度は千分の1程度しか上がりません。やけどと放射線は関係ないのです。なお、白血病対する骨髄移植の前に、全身に1万2千ミリシーベルトを照射することがあります。

勿論、やけどは起こりません。
さて、チェルノブイリや福島での原発事故と違い、広島、長崎では、被曝した場所やその後の行動によって、個人の被ばく線量をある程度、推計できます。

戦後の綿密な健康調査と突き合わせることで、100ミリシーベルトを超える被曝で発がんが増えることも初めて分かりました。私たち日本人は、広島、長崎の原爆経験から、もっと多くの事を学ぶべきだと思います。

合掌





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最終更新日  2022/08/12 12:58:10 PM
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