AD/Marketing-BIZな日々 by T.Suzuki

2009/08/28(金)01:54

東洋人と西洋人の心理の違い by 世界まる見え特捜部

世の中の話題から(311)

ちょっと前の話で恐縮ですが、このあいだの月曜日(8/24)の夜20時から日本テレビ系でオンエアされている『世界まる見え!テレビ特捜部』で、面白い特集がありました。 それは、韓国のテレビ局EBSが作成した、東洋人と西洋人の心理面での違いに関する番組、『東洋と西洋』。 ※この番組での「東洋人」は韓国人・日本人・中国人、「西洋人」はアメリカ人・カナダ人・イギリス人を指しています。 いくつかの絵を見て、その判断が東洋人と西洋人で大きく異なることからその心理の背景の違いを説明するのですが、これが思わず「なるほど!」と思えるものだったんです。 その質問は以下の4問。※なお、映像はマルC・日本テレビです。 1)花はどちらのグループ?  ・1つの花を描いたこんな絵があります。     ・では上の絵は、次の絵のグループのどちらに属すると思いますか?    2)幸せそうに見える?  ・この絵の中心にいる人は、幸せそうだと思いますか?     ・ではこちらの絵の中心にいる人はどうでしょう?    3)どうして風船は動きを変えた?  ・風船が空に浮かんでいます。     ・すると、この風船が突然スピードを早めて大空高く上っていってしまいました。なぜだと思いますか? 4)どれが同じグループ?  ・ここにある、パンダ・サル・バナナ。このうち2つを一緒のグループにするなら、どれとどれを選びますか?    ・・・さて、東洋人と西洋人を対象に行った調査での上記に対する調査の結果は以下の通りでした: 1)花はどちらのグループ?  ・東洋人は、ほとんどがAグループ(左側)と答え、西洋人はBグループ(右側)。  ・東洋人は花びらが似通っているものが多い、という理由からAを。  ・ところが西洋人は花を「花びら」と「茎」に分けて考えているので、Aグループでは花びらは全て同じではないのに対し、Bグループでは茎が全て同じなので、Bを選んでいた。 2)幸せそうに見える?  ・東洋人は、2番目の絵はうしろの人たちが怒っているように見えるので中心の人も幸せではない、と判断する人がほとんど。  ・一方西洋人は、中心にいる人自体の表情が変わらないので、どちらも幸せである、と判断する人が多かった。  ・これは、西洋人は「その場面の真ん中にあるものに集中し、背景や環境が変わってもあまり気にかけない」という傾向があることから、とのこと。  ・実際に、真ん中にトラがいる画像を見てもらっても、アメリカ人は目の動きがほぼ常に真ん中のトラを見ていたのに対し、東洋人は背景とトラとを交互に見ているという違いが。  ・つまり、東洋人は背景にあるものと真ん中にあるものとの「関係」を気にしている、ということ。  ・この番組(韓国EBS)では、その要因のひとつを、「古代ギリシア」と「古代中国」のものの考え方の違い、というところにあげている。  ・西洋の考え方の元となった古代ギリシャでは「宇宙は空っぽのもの」と考えられていたため、西洋人には空間とその中にある物とは独立して存在するもの、と理解されている。  ・一方、東洋の考え方の元となった古代中国では「宇宙は『気』というエネルギーに満たされている」と信じられていて、物は『気』によって周りと密接に関連している、と理解されていた。  ・ということで、この違いが、東洋と西洋の考え方の違いに大きな影響を与えている、というのがこの番組のポイントの一つ。 3)どうして風船は動きを変えた?  ・西洋人は「風船から空気が抜けたから」と答えたが、東洋人は「風が吹いたから」と。  ・つまり西洋人は、対象となっている物(=風船)それ自体が行動をコントロールすると考え、東洋人は周りとの「つながり」や「関係」を見るため、行動は周りからの影響だと考える傾向がある、ということ。これも上記の「関係」を強く意識するか否か、ということ。 4)どれが同じグループ?  ・西洋人の多くは、「動物」ということでパンダとサルを一緒のグループにしたが、東洋人の多くは「サルはバナナが好き」ということでサルとバナナを一緒のグループに。これも関係性の見方の違い、と言える。 ・・・以上、回答自体の違いも面白かったのですが、それよりも韓国人と日本人と中国人が同じような回答をする傾向にある、ということも興味深かったです。現代の中国の人はもっと新しい概念でものを考えているのではないか?と思ったりしていたのですが、しっかりと昔からの考え方が息づいていた、ということですね。 なお上記の設問と回答は、日本テレビ『世界まる見え!テレビ特捜部』のウェブ以下のページで見ることができます。 http://www.ntv.co.jp/marumie/onair/090824/090824_04.html#Q1

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