米・雇用増でも失業率変わらず?
アメリカの労働省が4/6に発表した雇用統計によると、・非農業部門雇用者数は27万4000人増加し、エコノミストらの事前予想17万人を上回る大幅な伸びを示した・一方、失業率は、前月から横ばいの5.2%という情報がロイターの記事で出たんですが、普通、雇用者数が増加したら失業率は下がるんじゃないかな?とふと思いました。単純に考えると、27.4万人の増加なのに、0.1%の単位での変化もない、となるためには二通りあって、1)27.4万人が総労働人口の0.1%以下(四捨五入のことを考えると0.05%以下)であった: 雇用増加分が失業率に影響しない程度の小ささだった、という考え方ですが、ただしそうなると(0.1%であっても) 274,000 / 0.001 = 274,000,000 となって、総労働人口がアメリカの総人口を上回ってしまう、という変なことになってしまいます。2)総労働人口が同時期に同じ割合だけ増えた: 分母が同じ割合で増えれば、分子である雇用者数が増加しても結果としての雇用率に変化はない、という考え方ですが、この短期間にそんなに増えてしまう、というのもなんだか変な気もします。・・・ということで、これはきっとそれぞれが別の調査で前提が違う、とかいうことなのかも知れませんが、アメリカCNNの当該記事(英語)を含め、何でそうなのかをちょっとでも解説してくれているメディアがない、というのは何だか悲しい気がします。(CNNでは「その雇用者数増は本当なのか?アメリカの景気の力強さを意味するのか?といったポイントに力点が置かれているようです)経済記者たちには当然のように答えられる話なんだろうか? それとも、別の事件で彼らが書きたてている「当事者としての自覚の欠如」なのか?