As’s HOLE ~ぼくのプレミアライフ~

2008/02/02(土)22:37

アルベルダが呼ばれ、ラウールが呼ばれないスペイン代表

National Team(51)

冬の移籍市場が閉じられた。 ユベントスがシソコとメルベリが(メルベリは来シーズンから)、イングランド代表から外れたデフォーがポーツマスへ移籍した一方で、ファンデルファールトは動かず、バレンシア3人の3人も移籍は実現せず残留が決まった。 これによってカニサレス、アルベルダ、アングロの3人は、これまで通りバレンシア所属として今シーズンを過ごすことになった。3人が訴えている契約解除が合意に達すれば、選手は無所属となり移籍の可能性は高まり選択肢も広がるのだが、バレンシアのフロントは「クーマン単独の技術的決定」「別の監督が来れば復帰もあり得る」ことを理由にそれらを拒否している。 それでもスペイン代表アラゴネス監督は、アルベルダを代表に召集した。 クーマンは「(試合に出ておらず)フレッシュな状態だから選んだのだろう」と皮肉も口にしているが、当のアラゴネスは「(選考した)これらの選手でユーロ予選を勝ち抜いた。アルベルダは代表において重要な選手として、試合に出れないことによるコンディションの良さではなく、組織としての観点から召集したことを強調した。今後も試合に出れない状態が続けば試合勘などの問題も出てくるだろうが、現時点ではそこまで勘も落ちておらず正当な理由での選出といえるだろう。 だがラウールとグティの2人を招集しない理由はどうだろうか。 クラブにおいてレギュラーから外されベンチを暖めることの多かった時期、アラゴネスは「まずはクラブでレギュラーを獲得してから」とコメントしていた。しかし現在のレアルにおける2人の活躍を見れば、そして前のコメントが未招集の理由なら、今回2人が代表に呼ばれていてもおかしくないはずだ。今のところ、アラゴネスから件に関するコメントは出ていない。 仮にその理由が、アルベルダを召集した理由と同じ組織としての観点からだったとしよう。それなら筋は通っている。だがこれだと、クラブでレギュラーを剥奪され戦力外扱いのアルベルダを召集する理由に筋が通らなくなるのではないだろうか。片方には組織を理由に、もう片方にはクラブでの結果を理由に判定を下しているアラゴネスだが、これが本番直前ならまだ納得のいく範囲だと思う。だが本番まではあと半年近く残っている。十分な時間とは言えないが、このままいけばアルベルダは今後も試合出場の可能性は少ない。むしろないと言ったほうが良い。ならばレアル勢を試すのも1つの手ではないだろうか。 同じことがフランスでも起こっている。 これまで何度となく「下部リーグだから」との理由でトレゼゲを呼ばなかったフランス代表ドメネク監督。ユベントスが昇格を果たしても、トレゼゲが得点を量産し好調をキープしていてもA代表へは変わらずない。そしてもちろんのこと、現在におけるドメネクからの正当な理由はコメントされていない。 組織としての観点で言うならば、選んだグループだけでなく、外れたグループに対しても毅然とした対応を取る必要がある。正当な理由もなく外されれば不満が出るのは当然であり、グループ重視という名の「監督の好き嫌いで選ばれた仲良しグループ」ととられても仕方がない。 どこの世界でもそうだが、こういう組織に結果が付いてくるはずがない。 ほな、また。

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