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カテゴリ:七転八倒の痛み
アドバンス4番はものすごーい痛みと、薄れ行く意識の中じっと泌尿器科の先生が来るのを待っていました。
そんなアドバンス4番の目に、一人の男が映りました。 歳はアドバンス4番と同じか少し若いかくらい。坊主頭で、大き目のジーンズを腰ではいてます。Tシャツの上にワイシャツをはおり、背中にはデイバックを背負っています。 アドバンス4番はおもいました。「こりゃあ、ORANGE RANGEじゅねーかよ!」 しかも嫌な予感も・・・。このタイミングで急患用の診察室に来て看護婦と話しをしているなんて、まず患者ではない。あのORANGE RANGEがまさか泌尿器科の先生ってことは・・・・。 「アドバンス4番さん、大丈夫ですか?」 5分後、アドバンス4番の前で、声をかけてきたのは泌尿器科の先生で、やはりORANGE RANGEでした。アドバンス4番は少し心配になりましたが、この痛みです。痛みさえ何とかしてくれたら悪魔でも信じたでしょう。ORANGE RANGE先生でも関係ありません。 とにかくその先生の言うには「尿管結石でまず間違いないでしょう」との事でした。痛みを和らげるために痛み止めを使うことになりましたがそこで一つ問題が。アドバンス4番は喘息っぽいところがあります。痛み止めの座薬は喘息の発作を起こす危険があると言うことで使用しないことになりました。アドバンス4番にしてもこの痛みの上にさらに喘息の発作と言うことになったら、生き抜く自信がありません。そんなわけで点滴を打つことになりました。が・・・・・ 効かねーんすよ、これが(T_T) 痛くて息も絶え絶え。はあ、はあ言っているので口の中はからから。彼女が気を利かせて買ってきてくれたジュースもあまりの痛さに飲めません。ほんとにもう、あまりの痛みに目の前がかすれるんですよ。これで、死んだおばあちゃんに呼ばれてもそっちにはいかないようにしないとなとか、川が見えてきてその向こうにお花畑が見えてきても、絶対に川を渡らないようにしないとな、と思うほどに痛い。 点滴を打ち始めて1時間後、ORANGE RANGE先生が来て「痛みはどうですか?」と聞いてきたので「一番痛いときを100とすると、今は95です」と、朦朧としている割には、気の効いた返事をしてみました。結局今度は注射をすることになりました。 程なく看護婦さんが来て(受付事件の時と違い若い看護婦さんでした)アドバンス4番に一言「これは結構痛い注射ですけど我慢してくださいね」。いや、ちょっと痛いですけどって言って、さっさと注射していけばいいよ、そんな説明しなくても。 この注射、かなり痛かったです。しかも左右の腕に2本も打たれました。 しかしどうでしょう、30分もたたないうちに痛みがうそのように弱くなりました。「ちょっと痛いかな」レベルです。いやー痛くないって、こんなにも爽快なことなのか!!周りの景色がキラキラして見えました。きぶんはもう「はっはっは、まあ、こんなこともあるさ」な感じです。 「痛くないって、ス・テ・キ」 ついに痛みから解放されたアドバンス4番は、先生に水を多目にとったり運動をするように言われて、家に帰ることができました。痛み始めてから、6時間後のことでした。一時はどうなることかと思いました。自分的には命の心配までしました。しかし、今やアドバンス4番の前に立ちはだかる痛みはほとんどありません。気分爽快、意気揚々と自宅に帰るのでした。ヤッホー♪ しかしこれはまだまだ第一波に過ぎないことをアドバンス4番はこのとき、知る由もなかったのでした。 まだまだ試練は続くのです。まさに地獄絵図。家に帰ったアドバンス4番を待ち受ける地獄とは? ![]() お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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