子宮内膜症●原因● 子宮内膜は、普通子宮の内側にある組織です。 その組織が何らかの原因で卵巣や直腸、腹膜など、子宮以外の場所にできてしまうのが子宮内膜症です。 時には肺に出来てしまうこともあります。(これは珍しいですが) 子宮以外の内膜組織は、子宮の中で起こるのと同じように、 生理のサイクルで増えたり剥がれたりして出血を繰り返しています。 この出血は子宮とは違って出口がないために、その場にとどまり、古い血液が溜まってかさぶたのようになり 卵巣が腫れたり(チョコレート嚢腫)、出血した周りが癒着します。小出血が腹膜を刺激して腹膜炎を起すこともあります。 子宮内膜症になる原因については免疫異常、月経血が卵管を逆流しておこる「逆流説」が最も最有力視されていますが、 はっきりとしたことはわかってないのが現状のようです。 現在の若い人に多いことの理由として、腹部や腰を冷やすこと、 また、ガードルの利用などにより、血流が悪くなっていることなども言われているようです。 ●種類● 子宮内膜症の分類は、大きく2つに分けられます。子宮内膜症と子宮腺筋症です。 子宮内膜症は、発生する場所によって様々なタイプがあります。卵巣、卵管、ダグラス窩(子宮後面と直腸の間のくぼみ)、骨盤内の臓器を覆っている腹膜、腸管や膀胱等にできます。まれに、肺のように子宮から遠く離れた臓器に発生することもあります。 比較的多いのが卵巣にできる子宮内膜症で、チョコレート嚢腫があります。出血を繰り返し卵巣がだんだん大きくなり良性腫瘍になったり、 重くなった卵巣の根元がねじれる茎捻転(卵巣が重いので、ぷかぷか、とあちこち動き回っているうちに、卵管がねじれてしまったよう図を想像していただくと分かりやすいかな?)を引き起こし、激しい腹痛を引き起こすことがあります。 ひどくなると、卵巣に血液がいかなくなり切除しなければいけなくなることもあります。 子宮腺筋症は、内膜組織が子宮の筋層内に入り込んでしまった状態で、 卵巣脳腫と同じように生理のたびに筋層内で出血を繰り返し、子宮そのものが大きくなっていきます。 ただ、こちらの場合、子宮がおおきくなっていくので、子宮筋腫との見分けが難しいとされています。 ●わたしと内膜症● わたしは、中学生の頃から生理痛が強く、たつ事も辛い位のときもままありました。 20歳すぎてからは、坐薬を常に使用している状態でした。それでないと 仕事にならないからです。(動き回る仕事でしたので) でも、女性にとっては仕方のないことだと思っていました。 それが、あるとき、美容室で髪を染めていたら、突然おなかが痛くなって、 仰向けになっていたのですが、耐えられない状態になり、 半端に髪を染めたまま、病院に運ばれることになりました。(結構恥ずかしいね(^^;)) 診断は、卵巣脳腫破裂です。子宮内膜症によるもので、 卵巣は12cmほどにもなっていました。(普通は2~3cm。5cmを超えると 場合によっては手術も考えるようです) 結局、そのまま手術。 その後ホルモン治療を1クール(6ヶ月)しました。 その後、定期的に通院していましたが、 手術の5年後、また7cm位にまでなり、去年また手術しました。 でも、今度はアルコール固定術という簡単なものです。 わたしは癒着がひどいことと、以前開腹術をしていることとで、 今回は腹腔鏡という、カメラで出来る手術にもしなかったそうです。 現在は、またホルモン治療中です。 このまま、長く付き合っていくのかな、と、ちょっと悲しいような、 でも、『命にはかかわらないから』というような考え方をしています。 生理痛の強い方への是非ともの婦人科受診のお勧めと、 女性の定期的な婦人科受診のお勧めのために、 自分の経験などをページとしてつくってみました。 |