2005/06/16(木)23:58
近代能楽集 6/16マチネ
埼京線に乗ってはるばる行ってきました。
彩の国さいたま芸術劇場。
市村さんと久世さんが出演していた『リチャード3世』以来です。
あのときは砂嵐が吹き荒れるなか駅から歩いたけど
今日はポツポツ雨の中、とぼとぼ歩いていきました。
午前中、ちょっと体を動かしてから行ったので
劇場に着いたときには
もうクタクタ。
『卒塔婆小町』の幕が開くまえは寝てしまうかと思った・・・。
が、始まってしまうと、シャキーンと眼は覚めましたよ!
椿がぽとぽと落ちる中、高橋さん演じる詩人のなんと美しいこと。
(壤さんの衣装はオールドデュトロノミーのようだった)
99歳の老婆がはたちの小町に見えてくるのですが
壤さんが急に綺麗な女性に変身するわけではもちろんなく、
高橋さんの表情から、その美しさが読み取れるのです。
のけぞりながら、美しさを称える詩人の表情は恍惚として官能的でもあります。
期待以上でした。
出演者全員が男性というのも興味深かったです。
『弱法師』は
予想通り、期待通り、ガーン!と衝撃を受けてきました。
客席後ろから俊徳が現れるところから、劇場の空気が張り詰めるのです。
(私、通路脇の席でしたのでそのオーラをまともに受けました)
登場から最後の場面まで息をつめたまま見入ってましたね。
カーテンコールでは周りのひとがスタンディングして拍手していましたが
腰砕けで(^_^;)立てなかったくらいです。
テレビでの竜也くん(もちろんこれも魅力的ですが)しか知らない方に
ぜひ一度舞台を観ていただきたいっと強く感じました。
この役を5年前、18歳のときに演じたというのがすごい。
是非観たかったです。(今回はその前回の演技を蜷川さんに否定されるところからお稽古が始まったそうです)
ニューヨーク公演、あちらのかたはどう受け止めるのでしょうね、これらの作品。