2006/08/17(木)23:51
血の婚礼
@ベニサンピット(森下)
演出:演出/アリ・エデルソン、台本/広田敦郎
出演:宮菜穂子/板垣桃子/パク・ソヒ/斉藤直樹/中村音子
松岡美希/鈴木智香子/野口卓磨/中村伝/倉本朋幸
小川祐弥/田村元/廣畑達也/井上裕朗 ほか
終演後、受付でパンフレットはないのか、と聞いている人がいたが、
もう売ってないようだった。
内容を復習したかったのに、ザンネン。
さてさて、久しぶりのベニサンピット。
ドシャブリになったり、晴れたりとイヤな天気。
不快指数もアップ。
汗まみれで懐かしのベニサンへ。
いつもと違う客席の配列。
舞台を3方に囲んで、座席が。
しかし、一番少ない一方は、観客おらず。
数少ない平日マチネなのに・・・。
と、ちょっと心配になりながら、端っこの席につく。
端っこだけど、横がベニヤの壁。暑いよ~。
芝居が始まったら、涼しくなるかなと思い、上着も着ていたので、ますます不快指数が上昇。
隣の席との距離があまりに近いので、脱ぐとぶつかりそう。我慢した。
舞台の周りには、食器や花や果物などが飾ってある。
これが小道具に使われることになる。
上には白く透ける布がふんわりと張ってあり、舞台上にはテーブルと椅子。
なんとも、ベニサンの雰囲気に似合う舞台美術です。
さてさて、内容は・・・
舞台は南米。
代々受け継がれる、血筋と土地。
そこには、さまざまな恨みや憎しみが渦巻いている。
ってかんじかな。
辛口感想です。
これから観劇予定の方は読まないでね♪
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まず、登場場面は母と息子。
この母。自分でばあさんとか言うわりには、見た目がとても若い。
若いのはいいのだけれど、怒りがストレートに出すぎ。
夫と長男を殺され、次男を愛し、敵を憎む。
深いドロドロとした想いがあるのだろうけれど、私には伝わってこなかった。
これがきちんと伝わってこないものだから、全体のストーリーがわからない~
次男の愛する娘は、かつて夫を殺した男の息子の恋人だった。
娘は、次男を愛そうとするが、かつての恋人が忘れられない。
というか、今の自分に苛立っているのか。
かつての恋人は、子どもが生まれているのに、こちらも現在の状況に満足しておらずイライラ。
で、結婚式の日に2人で逃げ出してしまうのだ。
で、いつのまにか、男たちは殺し合い、娘と母は残される。(←最後の展開はあっけなかった。
あやとりばかり印象に残っている)
という話に、つぶやきのような歌や祝宴のタンゴ、ピアノやギター、打楽器の生演奏が盛り込まれる。
演出もいいし(少し流れが緩慢な感じがしたのと後半もっと盛り上げられるのに、というはがゆい感想はあるけど)、美術もステキ。
なのに、最近観た芝居のなかで、いちばんつまらなかった
やはり、影の主役(一応主役は若い3人なのかな?)ともいえる母親に感情移入できなかったせいかな。
さらに全体的に演技のレベルがちょっと・・・(えらそうでスミマセン)
訥々とした喋り方は魅力的ではあるけれど、皆が皆そんなかんじでは、ちょっと素人集団のよう(毒)
シェイクスピアのように、詩的な台詞は、観る者にもムズカシイけれど
演じる側も感情を乗せて操るには四苦八苦のよう。
そうそう音子さんは、踊らなかったよ
イープラスの動画は詐欺だったわ。
ダンスリーダーらしいのに、踊らないってどういうこと!
月という死への誘いの役柄。
白っぽい金髪で、動きは綺麗なんだけど、全部セリフ。
喋らないで踊ってくれたら、数倍表現力アップするはずなのに~
9月の新国立劇場のコンテンポラリーダンスの様子が窺えるかなと思ったけど、ダメでした。
ま、楽しみにしてるけど。(ちなみにYOUYAさんが出演するBプロのチケットも購入済み。あやうく完売してしまうところでした。吸血鬼効果??)
役者が変われば、また観てみたいかな、と思える演目ではありました。
あ~暑かった。私の隣のお姉さんは、我慢できずにお茶飲んでいらっしゃいましたわ。
あの狭い空間で、それができるとは・・・・
しかし、カーテンコールの客席の寒々しかったこと
役者が気の毒と思われるほどでした